香坂沙希都

心理の樹海の奥にある沼にずぶずぶにはまっております。

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疲れたときの「オロナミンC的な何か」がもっとあればいいのに

 疲れている…非常に疲れている……,メンタルが。肉体的には加齢による体力の低下をひしひしと感じつつも,一晩寝ればわりと元気に復活できる,肉体的には。問題はメンタル,メンタル削られると,どうして人はこうも疲労するものなのか……。  今年度は,過分な役割をいくつか仰せつかっている。そのうちのひとつ,ラスボス級にヤバいヤツとここ数日格闘しており,心理的に疲労困憊。ストレスが健康を害すということを,ひしひしと感じているこの頃なのである。受けてしまった以上やるしかないし,自分がやらなけ

    • 神々の島でチャージしたエナジーを使いきるばかりではなく自分で生み出す力を得たい

       1月終わりの週末、神々の島に滞在してきた。…という書き出しからはや3ヶ月,最近秒で時間が過ぎ去っていくアラフィフBBAです。思い出せるかどうか分からないですけど,とりあえず朧気ながらも記憶があるうちに書き留めておく。  何の集まりかというと,がん緩和ケア領域に携わる心理職の自主勉強会。ここ最近はこういう領域で働く心理職も,業界内でだいぶ知名度が上がってきたけど,私が研修生をしていた約10年前は何ともニッチでマイナーなお仕事だった。公認心理師が誕生し,いろんな加算に名を連ね

      • 川を歩く夢は未来を示唆する夢らしい(2022/02/22)

        * 本記事はブログからの移籍記事です。  今日の明け方,印象的な夢を見た。夢は毎日見る方である。でも,ほとんどの夢は大体すぐに忘れてしまう。覚醒しきった後まで記憶に残る夢を見るのは,年に数回ぐらい。今朝みた夢はこんな感じである。 ”(多分)雨の降る中,川の中を上流に向かって大勢で歩いている。私はその集団の中の中盤ぐらいで歩いており,でも疲労困憊でついていくのがやっと。(現実世界には存在しない)知り合いの誰かが,励ましてくれながら一緒に歩いてくれている。装備は完全でかなりの

        • オンラインが当たり前になる世界が来るとは思ってもみなかった(2022/02/13)

          * 本記事はブログからの移籍記事です。  コロナ禍になってからこっち,心理臨床の世界でもオンラインが当たり前になりつつある。数年前から,オンラインでスーパービジョンを受けるというのをちらほら聞くようになったが,コロナ禍によって一気に普及し,日常的になったように感じる。そもそも,心理療法やカウンセリングといった仕事は,「対人援助職」と言われるように,人と会ってなんぼの世界である。それが,命を守るために否とされ,当たり前が当たり前でなくなった。この2年で,少なくともオンライン研

        疲れたときの「オロナミンC的な何か」がもっとあればいいのに

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        • 心理臨床のこと
          7本
        • 映画の感想
          2本

        記事

          一年前もゴールデンウィークで帳尻を合わせていたっけな

           気が付いたらゴールデンウィークである。年を取ると時間の経過がはやくなるとは聞いていたけど,ここまでとは思っていなかった。直前の記憶は多分年末年始かな…,どこに行った私の数ヶ月……。  自粛期間が明けてコロナ禍はまったく落ち着いていないのだけど,5類に移行したのをきっかけに,世の中の動きがほぼ戻ってしまった。あのゆるゆるした自閉的な時の流れがよかったのに…と,まるで桃源郷を喪失した感じである。1日8時間,週5で働く世界線でなんて到底生きていけない身,1日6時間勤,週4勤務がデ

          一年前もゴールデンウィークで帳尻を合わせていたっけな

          3月初めは大叔父が亡くなってひとり暮らしの大変さを実感した一週間だった

           気が付けば3月も10日になってしまった。何だか毎月そんなことを言っている気がする。20日の給料日は給料を貰える嬉しさよりも,「え,もうそんな時期?!」と驚く日に成り下がった。年を取るってこういうことなのかもしれない…(多分違う)。1月終わりの出来事をちゃんと記事にしようと思って,タイトルと内容の大枠を考えたところで2月が終わってしまった。  言い訳をすると,3月初めに大叔父が亡くなって,少し多忙にしていたのである。大叔父って…?とお思いの方が多いだろうから一応説明すると,母

          3月初めは大叔父が亡くなってひとり暮らしの大変さを実感した一週間だった

          山梨県内の臨床心理士による開業カウンセリングルーム一覧

           山梨県内で臨床心理士によるカウンセリングルームの検索をかけると表示される開業カウンセリングルーム一覧です。 すげ臨床心理相談室 https://g.co/kgs/K5YiWRJ カウンセリングオフィスハートフル https://www.jsccp.jp/near/detail/674/ 山梨箱庭研究所 https://www.yamanashi-hakoniwa.com/ エヌ心理研究所 http://www.n-shinri.com/ 心理オフィス・ルーエ ht

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          こういうときこそメンタライゼーションなのかも

           年始に立て続けに惨事が発生して,なかなか心が落ち着かない状況が続いている。被災された方,事故に遭遇した方に思いを馳せ,亡くなられた方を忍び,残された人々に日常が戻ってくることを願ってやまない。インターネットが普及し,情報にいつでもどこでもすぐにアクセスできることは便利ではあるが,人のこころを蝕む装置が揃っている状況ともいえる。当事者たちやそのそばにいる人たちには難しいけれど,自分のメンタルヘルスを維持することも社会貢献につながると思い,不必要に情報に暴露させず,日常を維持す

          こういうときこそメンタライゼーションなのかも

          人を理解したいという情熱を持ち続けること

           2024年元旦、今年もよろしくお願いします。年末に尻切れトンボになった記事の続きを書こうかな…という超ゆるゆるな感じで、今年もやっていこうかなという所存。気が向いたらお付き合いいただけると幸いです。  さて、2023年の終わりに参加した日本ロールの定期大会の話の続き。ロールシャッハ法は人間理解に役立つから、私にとって使い勝手がいい検査だ、というところで終わっていたと思う。使い勝手はいいとは言うものの、奥深い検査だから使いこなせているとは到底思えないけど、受検者の心の有り様

          人を理解したいという情熱を持ち続けること

          やっぱり、愛だよ愛

           日本ロールシャッハ学会第27回大会@中京大学に参加してきました。日本ロールはちょいちょい参加していて、今年は参加する必要があっての参加だったので、「当日会場にいればいいか」ぐらいの感じで参加。不遜な会員ですみません…。腰が思いめんどくさがりなので、参加するまではとにかく気が重いけど、参加してしまえば結構楽しめてしまう性格。どの発表を聞くか、行きの新幹線で考える始末…。  余談ですが、今回は実家の最寄り駅から新幹線で向かったので、1日目の朝に親に駅まで送ってもらったのです。行

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          母語は精神分析だけど居住地は精神分析じゃないかもしれない

           先日、思い立ってPCAGIPの本を斜め読みした。  開業に当たって、地域の心理職のキャリア形成の支援もできたら…と考え始め、まずは近場でフラットな関係でケースについてあれこれ話せてスッキリするような、支援者支援が目的の集まりをグルグルと考えていた。とはいえ、これまで集団療法に関わったことがない私、もうちょっと基礎知識必要…と思ったのである。で、読んでて、赤べこ状態だった。そうそう、これ!私がやりたかったのはこれなのよ!と。  読みやすいので、関心がある方はぜひ手にとっても

          母語は精神分析だけど居住地は精神分析じゃないかもしれない

          学会発表は嬉しい楽しい大好き?!

           数年ぶりの学会発表,思った以上に楽しかった!ただただ楽しいだけではなく,知的にいろいろと刺激されたので,所感を記しておこう。…と思い立ってはや1ヶ月…、ときの流れははやいですなぁ……。 9月2日(金)午後 この日はほぼ移動日,明日のメインイベントを控えて無理をしないのが目標。会場の確認と,ホテルのチェックインができれば合格。とは言え,久しぶりの対面参加、楽しみたい気持ちもある。  昼食をとってまず向かったのは,ポスター発表会と書籍販売。ガッツリ事例発表聞こうか…と思ったけ

          学会発表は嬉しい楽しい大好き?!

          ジョン・ウィックにさよならは言いたくないけど(多少のネタバレあり)

           9月22日は珍しく花金だったので,この日に公開初日の『ジョン・ウィック:コンセクエンス』を観に行った。今作で4作目にて最終章…ってあれ?3作目,見たっけか?…まぁいいや…,と思って観始めたら,冒頭の数分に前作までのおさらいがありました。ありがとう,安心設計…。  アクション映画全般好きで,特にカンフー映画が好きだったりする。ジャッキー・チェンの映画はまあまあ見ているし,ここ最近の作品では,今作にも出演しているドニー・イェン主演の『葉問』シリーズの最終章を映画館で鑑賞した(泣

          ジョン・ウィックにさよならは言いたくないけど(多少のネタバレあり)

          期せずして新型コロナウィルス感染症の体験記を書くことになった

           8月中旬から、夏風邪がスッキリしない。熱があるわけでもなく、鼻喉がずーっとスッキリしないまま9月になった。9月1ー3日に行われた心理臨床学会が終わってから受診すっかー、と呑気に考えていたのも今は昔…。今さら何かの役に立つとも思えないけど、我が備忘録として記しておく。 ことの発端  8月最終週の週末、疲れを癒すために天下一品のこってりネギラーメンにコーントッピングをいただく。美味しい。私のソールフードである。やれやれ…と帰宅し、絵に描いたようにだらだらしていると突然の腹痛、

          期せずして新型コロナウィルス感染症の体験記を書くことになった

          「君たちはどう生きるか」の感想を語り合いたい

           8月のある水曜日,唐突に宮崎駿の最新アニメ映画『君たちはどう生きるか』を観たくなり,前日に予約を取って仕事帰りに行ってきた。田舎のシネコンあるあるだと思うが,どんなに大作でも平日夜はすきすきだったりするので,前日でも余裕で予約を取ることができた。座席の画面を見ると,中央寄りの席はほぼすべて埋まっていて,やむなく2列シート席の一番後ろを予約。当日,久しぶりの映画館に緊張しながら向かうと,レイトショーなのに結構な人出で驚いた。「ふーん,結構いるんだなぁ」と呑気に思っていたけど,

          「君たちはどう生きるか」の感想を語り合いたい

          この閉塞感は世情のためかSNSのやりすぎか更年期症状か

           いつから,というのはまったく分らないのだけど,ここ数年…いやここ10年ぐらい,ずーっと閉塞感があるように思う。とは言っても,そこそこ健康的な人ではあるので(と思っているのは自分だけかもしれないが),そんなことはすっかり忘れてバカ騒ぎしたり趣味に没頭したり仕事に邁進したりはしているのだけど,ふとした時に「生きづらい世の中になったものだなぁ…」と思う。  昭和40年代の終わりの生まれで,立派なBBAである。昭和のノスタルジーと言われればそれまでなのだけど,何のかんの言って幸せな

          この閉塞感は世情のためかSNSのやりすぎか更年期症状か