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厄年を乗り越えろ 出雲大社参拝記 御砂取りの作法もご紹介

2022年11月。

何年も前から、それこそ10代の頃から参拝にあがりたいと考えてはいたが、なかなか訪れることが出来なかった出雲大社。
ご縁が巡ってきたのか、伊勢の時のようにふと思いついた。
「あ、出雲に行きたい」
あまりにも急な行動で妻に呆れられるのはいつものことだ。

そんな急ハンドル神社参拝記はこちら👇にまとめておりますので、ご覧いただけましたら幸いで御座います。

急な行動の為、移動はもちろん車だ。
出雲の神社を何社か巡りたい為その方が都合が良い。
このような車での長距離移動もいつまで出来るかわからないが、今のうちに回れるだけ回っておきたい。
ドライブ、車の運転は好きだ。
身体はキツくなってきたが、運転すること自体は苦とは思わない。

横浜から約九時間。
一社目の金持神社かもちじんじゃへ。
その名の通り、金運にご利益があるとされている神社。
宝くじ当選、ギャンブル運向上、商売繁盛などの話を多数耳にする。

ちなみに私の小銭入れはこちらの神社で、金運・開運祈願がされて頒布されているものを使用している。
5時半現地着。
真っ暗、当然社務所も開いていない。
だが、私はこの時間に訪れる神社が好きだ。
誰も踏み入れていない空気。
そして何よりも落ち着いて参拝が出来る。

夜が明けてきた金持神社と朝日が美しい美保神社。

その後、美保神社へ。
こちらも事代主神ことしろぬしのかみ(えびす様)の総本宮として有名な神社。
えびす様の御姿からもわかるように、海上安全・大漁満足・商売繁盛等のご利益があるとされる。
7時頃ではあったが、既に多くの参拝者が訪れていた。
中には拝殿の隅で祝詞を奏上されている方も。
国譲りの神話の中で、大国主大神おおくにぬしのおおかみ天津神あまつかみからの言葉に対して「私の一存では決められない。息子の事代主が美保の岬で釣りをしているから聞いてくれ」といった話が残されている。
こちらがまさに美保の岬。
神話に思いを馳せると、より一層御神威を感じることが出来るのではないだろうか。

次に八重垣神社やえがきじんじゃへ。
御祭神は素戔嗚尊すさのおのみこと稲田姫命いなだひめのみこと大己貴命おおなむちのみこととあるが、大国主命おおくにぬしのみことと同一神だと言われる。
そして青幡佐久佐日古命あおはたさくさひこのみこと
境内社には、とある神話で語られる神も祀られている。
素戔嗚尊が地上に降り立った際にとある老夫婦と出会う。
七人の娘が八岐大蛇やまたのおろちという八つの頭と八本の尾を持った巨大な怪物に食われたあとで、残る稲田姫命(櫛名田比売くしなだひめ)を食いにくる寸前であった。
素戔嗚尊はその老夫婦に「八岐大蛇を退治したらその娘と結婚させてくれ」と持ちかける。
その老夫婦の名は脚摩乳命あしなづち手摩乳命てなづち
こちらの二柱が祀られた神社がある。

その後は神魂神社かもすじんじゃ
御祭神は伊弉冉大神いざなぎのおおかみ
熊野大社
御祭神は素戔嗚尊。

そして古事記にて日本で最初の御宮とされる須我神社すがじんじゃ
八岐大蛇を退治した後、須佐之男命すさのおのみこと稲田比売命いなだひめのみことがこの地に宮殿を作り鎮座された。
その際に「すがすがしい土地だ」として、この地を須賀と命名。
こちらも出雲を訪れた際には、是非参拝いただきたい神社。

少々距離はあるが、八雲山には須我神社の奥宮がある。
須佐之男命と稲田比売命が祀られた巨岩。
険しい山を登ることになる為、こちらを訪れる際は是非歩きやすい靴を履いて行かれることをおすすめする。
たどり着いた時にはとても神聖な空気を味わうことが出来る。
私が参拝させていただいた際には、それまでの無風が嘘だったかのような強風が吹き木々を揺らした。
こういったことも御神威と捉えることが肝要だ。
道の途中には不老長寿の御利益が得られるという御神水が湧いている。
こちらで手を清めて参拝するわけだが、地元の方が水を汲んでいたので私も頂戴した。
飲んでも問題無いのかはわからない為、あくまでも自己責任だろう。

その後同じく須佐之男命(素戔嗚尊)を祀る須佐神社へあがり、この日は宿へ。

翌日、出雲大社へ。
こちらも最近ではよく聞かれるようになったが、出雲大社(いずもたいしゃ)ではなく、出雲大社(いずもおおやしろ)が正しい。
多くの方はたいしゃの方で呼んでいるし、テレビでもたいしゃと紹介している。要は伝わることが大切で優先なのだろう。
”神道は言挙げせぬものなり”と言われる。
この言葉も私には別な意味があるような気がするが、これは別な機会に書きたいと思う。

まずは勢溜の大鳥居から入り、参道右側の祓社はらいのやしろで身を清める。
こちらには大祓祝詞の中で唱えられる祓戸四神が祀られている。
瀬織津比売せおりつひめ
速開都比売はやあきつひめ
気吹戸主いぶきどぬし
速佐須良比売はやさすらひめ
こちらを訪れる前に、是非一度大祓祝詞を全文読んでみてから参拝いただくことをおすすめしたい。
祓戸四神にはそれぞれ役割があることがわかる。

拝殿で参拝。
大注連縄の大きさに圧倒される。
ここでも不思議なことがあった。
私が日頃のお礼を申し上げていると、大注連縄の稲藁の一部が手元に落ちてきたのだ。
ありがたく頂戴し、今も大切に御守袋に入れて持ち歩いている。
ここで注意なのだが、大注連縄を下から覗くと稲藁の間にお金が挟まっているのが見える。
お金を投げて挟まれば願いが叶う等と言われているようだが、絶対にお止めいただきたい。
注連縄が痛むのももちろんだが、本当にそれが神様に対して行っても良い行為かどうかは考えなくともわかる。

八足門まで近づき、再度祈りを捧げる。
そして東の十九社を参拝していると、何かの神事だろうか。
神主の方々が装束を見に纏い列を作っているのを拝見することが出来た。

出雲大社は反時計回りで、全ての境内社を参拝していただきたいと思う。
その中の一社、御本殿の後ろに建つ素鵞社そがのやしろ
御祭神は素戔嗚尊。
ここは御砂取で有名な神社。
念の為、私が考える御砂取の方法を記載しておく。

  1. 砂を入れる用の入れ物(私はビニール袋を使用。)を二枚(稲佐の浜の砂用、素鵞社で御砂を頂戴する用)用意。

  2. 勢溜の大鳥居から出て、神迎の道を通り稲佐の浜へ向かう。

  3. 稲佐の浜にある弁天島に参拝。

  4. 波打ち際から砂を取る。(波が寄せてきたタイミングで取るのが良いとされるが、私は気にせず取ってしまった)

  5. 神迎の道を戻り勢溜の大鳥居から入り、祓社で稲佐の浜から持ってきた砂を清める。

  6. 素鵞社の両側、後ろに御砂が入れられた木箱が用意されている為、持ってきた砂を木箱に入れる。

  7. 持ってきた砂よりも少ない量の御砂を木箱から頂戴する。

以上が私が考える順序だ。
恐らくこの順序が自然な流れだと考える。
ちなみに御砂はお清めの砂とも呼ばれ、自宅の周囲に撒くと邪気を払い良い気を招いてくれるとのこと。
私は瓶に入れて各部屋に置く用と、小瓶に入れて持ち歩く用とした。

そして忘れてはならないのが、御本殿西側にある御神座正面だ。
社殿は南を向いているが、御神座は西。
是非参拝していただきたい。

この日は出雲大社周辺に点在する摂社、末社を巡り宿へ戻る。
時間が足りないことを予想し、予め二泊で宿を取っていた。
最終日は出雲大社からは距離があるが、是非訪れたいと思っていた物部神社もののべじんじゃを参拝。
なかなかの距離だが、素晴らしい空気が満ちている神社だ。

全ての日程を終え、横浜に向けて車を走らせる。

と思ったのだが、ここまで来たのなら厳島神社いつくしまじんじゃにもあがらせて頂こうということで広島へ向かう。
それはまた次回に。

出雲ぜんざいと出雲そば。


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