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【スナックカシマVol.2 前編】SUPからはじまる新たな水辺ライフのカタチ

2023年3月16日(木)に茨城県潮来市の「潮来遊覧船組合 待合所」にて開催されたスナックカシマvol.2のイベントレポートをお届けします。

2023年2月に始動したスナックカシマは、鹿嶋市を中心とした鹿行・カシマで開催される“神出鬼没”の語り場で、場所や時間、店長、さらにはママまで変わり、トークをツマミに語らうコミュニティスペースとなっています。
▶︎前回のイベントレポートはこちら

▲前回に引き続き、イベントは大盛況!

今回の店長・副店長を務めたのは、
”潮来大好き”潮来市民代表の横地綾人さん(店長)と「潮来市地域おこし協力隊」の小林正英さん(副店長)。
このお二方と司会の株式会社KXの菊地悠平が中心となり、今後の潮来市をどう盛り上げていくのか、アツくビジョンを語り合いました。

▲左から、 横地綾人さん(店長)と小林正英さん(副店長)、株式会社KXの菊地悠平(司会)

今回のスナックカシマのテーマは、「水辺ライフを妄想しよう」

▲「水辺で乾杯!」スタートした瞬間から会場は熱気に包まれています。

 「LOC SUP ITAKO」の取り組み

もともと潮来市は河川や湖、水路に囲まれた"水路のまち"。
この豊かな水源を地域創生へと活かすために、
横地さん、小林さんが主体となって「LOC SUP ITAKO」が立ち上がりました。

SUP(Stand Up Paddle)とは、ボードの上に立ち、一本のパドルを使って水面を進んでいく近年でも注目度の高いウォータースポーツです。
「LOC SUP ITAKO」のSUP体験では、かつて舟運文化で栄えた潮来市の水路を、のんびりと気の向くままに流れることができます。

 「LOC SUP ITAKO」のはじまり

小林さん(以下、小林)「そもそも僕が初めてSUPを体験したのは、株式会社KXの菊池優との出会いがきっかけなんですよね。出会ったその日に『SUPやらない?』って誘われて、二つ返事でOKしたんです(笑)。いざチャレンジしてみたら、水面に立つ感覚、そこから街を眺める感覚が本当に面白くて。これは潮来でもできるんじゃないかって思ったんです。」

横地さん(以下、横地)「そこから『LOC SUP ITAKO』の結成までに時間はかからなかったよね。人々が日常的に水辺での生活を楽しめる“水辺ライフ”を根付かせるためには、ただ一回大きなイベントを開催するだけじゃダメで。だからこそ継続的にSUP体験を開催するチームを作ろうと考えたんです。」

菊地悠平(以下、菊地)「この『LOC SUP ITAKO』は、水門の意である閘門(読み:こうもん)『Lock Gate』と地域『Local』、そして『SUP』をかけあわせた名前なんですよね。」

横地「そうなんです。閘門はいわゆる水門のようなものなんですが、水量を調節する働きがあって。潮来市って水路がたくさんある分、閘門の数も多いんですよ。そんな潮来市ならではの特徴も活かせるSUP体験ができたらいいなと思いましたね。」

小林「『LOC SUP ITAKO』を始動する上で、まずはインストラクターの資格を取らなくちゃならないよね、ということになって。潮来市の消防隊の方々から救命訓練の指導を受けたり、横浜のみなとみらいでSUPツアーを実施している『水辺荘』の方々から技術を学んだり・・・。そんな中で少しずつ地域の方々との関わりを増やしていきました。ありがたいことに、潮来市の新しい楽しみ方として茨城新聞に取り上げていただいたこともあったんですよ。」

横地「さらには茨城県が行っている事業創出支援プロジェクト『STAND IBARAKI MVP賞』も受賞できて。鹿行エリアの受賞は初めてだったようで、それもすごく嬉しかったですね。」

潮来高校の学生とコラボレーション

菊地「さらに地域との関わりを深めるために、潮来高校の学生とコラボレーションも行ったんですよね。高校生と一緒になって、水辺のコンテンツを考えるっていう。いわゆる課外授業みたいな。」

横地「学生の皆さんもすごく喜んでくれて。市内を一緒に練り歩いてみたり、SUPを体験してもらったり、最終的には、そんな課外授業を通してどんな水辺のコンテンツが思い浮かんだのかを発表する場面も設けました。」

小林「特にSUPは大盛り上がりだったよね。『潮来って、こんなに楽しいんだ』っていう声も聞けて。年齢の壁を超えて、地域を盛り上げる新しい仲間ができたので嬉しかったです。」

横地「これからもどんどん地域の方々を巻き込んで、SUPを広めていきたいと強く感じた瞬間でしたね。」

潮来市の水辺ライフ、キーワードは“アドベンチャー感とChill”

▲水面に映る夕日は、やっぱり格別。

菊地「やっぱりSUPの魅力って他では味わえない“アドベンチャー感”だと思っていて。閘門が上がって目の前に水路が広がった瞬間、僕の頭の中にはすぐにインディ・ジョーンズのテーマソングが流れましたね(笑)。水面と閘門をくぐり抜ける感覚、本当にワクワクしますよ。」

小林「あとは朝日と夕日もSUPを語る上で欠かせない要素だよね。水の流れに身を任せながら、朝日や夕日をのんびりと眺められるのは、まさに“Chill”だと思う。」

横地「もう一つSUPの面白いところは、潮来市が舟運文化が盛んだった時代に使用されていた田舟とリンクしているところ。SUPの一番の懸念点である落下のリスクを抑えるために、へりのついたSUPがあればいいなと考えていたら、過去に使用されていた田舟の形がまさに理想形で!昔の潮来市の人々はプライベートサップを持っていたんだなって思いましたよ(笑)」

引用:『鹿行の昭和』出版:いき出版
https://www.ikishuppan.co.jp/publics/index/207

まちづくりを水辺から。

横地「ないがしろにしているわけではないんですが、僕たちにとってSUPは”あくまで手段”なんですよね。『SUPを広めること』ではなくて、『SUPを通して人々が繋がること』をビジョンに掲げていて。SUPをきっかけに人々が潮来市の魅力に気づき、それがどんどんまちづくりへと進化していく。そんな思いを込めています。」

小林「僕はもともと川を綺麗にしたいと思っていたんですが、むしろ今のこの状態こそが“生物多様性のホットスポット”だと茨城大学の教授の方々に教えていただいて。貴重な研究対象の一つとして、何か面白いことができないか、今ちょうど企んでいるところなんです。投網とかできたら楽しそうですよね。」

菊地「その発想がやっぱり面白いですよね。どうにかして綺麗にしようと考えてしまいがちなところをあえて逆説的に考えることで、新しい取り組みが生まれるんだと思います。」

菊地「その発想がやっぱり面白いですよね。どうにかして綺麗にしようと考えてしまいがちなところをあえて逆説的に考えることで、新しい取り組みが生まれるんだと思います。」

SUPから広がる水辺の未来

『LOC SUP ITAKO』の活動を振り返りながら、田舟とSUPとの意外な共通点を見つけた私たち。今後も意外な場面で先人の知恵を活かせることがあるかもしれませんね。次回の後編レポートでは、今後の水辺ライフの未来を参加者全員で“妄想”していきます。ぜひチェックしてみてくださいね!

スナックカシマVol.3 参加お申し込み受付中!

きたる2023年4月18日(火)、スナックカシマVol.3を開催いたします。以下のリンクより観覧申し込み受付中!

次回のテーマは「~このまちに新たな文化を~ フットゴルフを通じた カシマのまちづくりを妄想しよう!」。
ご興味ある方はぜひ以下のリンクよりお申し込みください!

後編レポートはこちら


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