見出し画像

常夏の楽園(エッセイ)

上司がタイのプーケット島へ旅行へ行ったときに、ツアーガイドのプラヤさん(仮名)という方に案内してもらった。

プラヤさんは昼はツアーガイドとして8時から20時まで働き、その後はタクシー運転手として21時から5時まで働いていると言う。
睡眠時間は実質2時間ぐらい。

上司はそんな生活で大丈夫なのか?と心配するが、プラヤさんは今のこの生活が楽しいから平気だと笑う。
家族のために頑張って稼ぐと熱く語る彼の目はとても真っ直ぐで誠実さを感じたが、その一方で、何だかギラギラしていて、その時の目が今でも印象的で忘れられないと上司は語っていた。

新興国の勢いのすごさを身をもって体験し、同時に今の日本にはないアグレッシブさに焦りを感じたのかもしれない。


かくいう自分も新興国が好きだ。良い事にも悪い事にも彼(彼女)らは全力で取り組んでいると感じる。

何かを没頭している時の目は瞳孔が開いており、キラキラした少年のような不思議な魅力を感じてしまう。

しかし、それが良い事なら何も言わないが、問題は悪い事でも、同じような目をしてしまうことにある。

彼らは騙す事にも全力を尽くすため、嘘を嘘だと思っていない。
そのため、素人目には嘘を言っているように見えず、騙される人が多発するという。

言動や表情で判別するのは難しいため、目を見るしかないのだ。
ギラギラした目をしていたら警戒することを強くおすすめする。

本当に目は口ほどに物を言うのである。

この記事が参加している募集

旅の準備

大変差し出がましいとは思いますがサポート頂けたら嬉しいです。これからの活動意欲と個展やイベント参加費に充てたいと考えていますのでほんの少しだけお力を借りられたらと思います。