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ファクトチェック

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記事一覧

大韓民国江原道華川郡

急激な少子化・出生率低下が進行中の大韓民国で、江原道華川郡はその克服に成功しているかのような記事だが、実態はちょっと違う。 合計出生率は全国を大きく上回るものの、その差をどんどん拡大させているわけではない。 出生数の変化も全国とほぼ同じである(変動が大きいのは自治体規模が小さいため)。 ここからは推測だが、화천군には都会ほど「狂ったフェミ女」がいないことが、相対的な高出生率の主因になっているのではないかと思われる。

"Irreversible Damage"のアニメ言及

"Irreversible Damage"の日本語訳が出版中止になって当然という理由の一つに「アニメのせいでトランスになる」と主張するトンデモ本だから、というものが挙げられていたが、原著を全部読めば、これが左翼によくある「嘘も百回~」だということが分かる。 アニメ(anime)に言及されているのはわずか二箇所(強調は引用者)。 カルトが親しみを持たせる手段としてアニメを使うのはよくあること(例:AUM)。 👇は全く関係ない。 「嘘はつかないけど、本当のことを言わないこ

明石の虚言王が絶対に言及しない「ある事」

明石の虚言王こと泉房穂前市長の三橋TVでの虚言連発については既報だが、その後もXで虚言を発信し続けているので、もう少し詳しく書く。 タイトルの答えになるが、2011年5月の市長就任から5、6年経ったら一気に客が増えたのは、泉市長(当時)の子ども施策によって地域経済にお金が回る「まちの好循環」が起こったからではなく、泉市政の前から始動していた明石駅前南地区第一種市街地再開発事業が2017年2月に完了したためである(駅南口の再開発ビル「パピオスあかし」は2016年12月開業)。

明石前市長の財政運営は「ぐう有能」だったか

明石の虚言王(あるいは明石のチャベス)こと泉房穂前市長の信者が「ぐう有能」と言っているが、果たしてこれが快挙なのかどうかを数字で確認する。 隠れ借金とは土地開発公社の債務のことで、2013年度に市債(臨時財政対策債を除く)残高が増えているのはそれを引き受けるために第三セクター等改革推進債を発行したことによるもの。基金が2018年度に増えているのはJT跡地売り払いの代金を積み立てたため。 同期間の市町村合計の推移。 これらの数字についてだが、 地方債(臨時財政対策債を除

「明石モデル」のファクトチェック

明石の虚言王こと泉房穂前市長が新著(集英社新書)で例によって自画自賛しているので、「嘘・大袈裟・紛らわしい」の実情を示す。大部分はこれまでの記事で検証済みであることをお断りしておく。 日本の家族・子供向けの社会支出が諸外国の半分しかないというのは「偽」である。泉房穂の市長在任中には明石市だけではなく日本全体の支出も激増している。 建設ラッシュも「偽」。 税収は増えているが増加率は全国市町村計と変わりない。いわゆる「上げ潮はすべての船を持ち上げる」で、泉市政による明石市固

明石の虚言王「12年前の明石市はボロボロだった」

自分が前任者と違って超有能だと印象付けたい人物がよく使う手に「V字回復の演出」がある。産業界では「カリスマCEOから落ち武者になった男」ことカルロス・ホスンが有名だが、明石の虚言王こと泉房穂前市長も「ボロボロだった明石市を自分がV字回復させた」との趣旨の発言を繰り返している。 正常な認知能力がある人には、2010年頃の明石市が神戸市や加古川市に比べてボロボロだったようには見えないだろう。 明石市は西から二見、魚住、大久保、本庁の4地区に分かれるが、人口減少が目立っていたの

明石の虚言王とリテラシー

マスコミの明石の虚言王こと泉房穂前市長推しが続いているが、取材者と多くの読者が「嘘・大袈裟・紛らわしい」を見破れるかのリテラシーチェックとして使える。 マスコミに推されていながら敵視されているようにアピールするのがこの人物のテクニック。単純だが「マスゴミ嫌い」には効果的である。 泉房穂の「凄さ」を示すものとして「2.38倍」が注目されるが、これがどの程度凄いのかを検証したマスコミの記事は全く見かけないまで代わりにデータを示してみる。 泉房穂は独自の分類を用いるために他の

日本経済は30年成長していない?

最近、前明石市長のような「嘘・大袈裟・紛らわしい」を平然と述べる人物が目立っているようで、世も末だと感じる。 ダウト。2002年1月~2008年2月は戦後最長、2012年11月~2018年10月は戦後二番目の長さの景気拡大期だった。 ダウト。イタリアは戦争・内戦していないが日本よりも30年間の経済成長率は低い。 30年間では人口増加率の差も大きいので、1人当たり(per capita)で比較すると、日本より実質成長率が低く、戦争・内戦していない国は幾つもある。 日本が

明石市は建設ラッシュ?

昨日の記事の続き。 泉房穂(前明石市長)によると、明石市では「5つの無料化」等の子育て支援拡充によって建設ラッシュが起こったというが、 これ👇のどこが建設ラッシュなのか。 「数字のトリックは簡単にできる」と公言するように、政治なんて騙したもん勝ち、嘘も方便という信念だが、確かに現時点では大成功している。 このような人物の嘘を暴くことがマスメディア(報道)の使命のはずだが、その逆に言いたい放題する場を与えているのが現状。

明石市のアカシノミクスは数字のごまかし

泉房穂(前明石市長)がアベノミクスは数字のごまかし・トリックだったと批判しているが、それを言うなら自画自賛するアカシノミクスはそれ以上のごまかしである。 この「子育て支援を起点とした経済好循環」のストーリーはいかにももっともらしく聞こえるが、現実には存在しない(詳しくは過去記事のその一とその二を参照)。全国の人口が減少する中、明石市の人口は増加しているが、市税収入や課税対象所得の増加率は全国(市区町村計)と変わりない。明石市の税収増は全国的な景気拡大→税収増の上げ潮に乗って

「明石市は過去最高の経済成長」の嘘

『少子化対策したら人も街も幸せになったって本当ですか?』の泉房穂(前明石市長)の虚言を暴く第二弾(第一弾)。 今回は「過去最高の経済成長を遂げています」について。 経済成長を測るものとして、市町村民税(所得割)納税義務者の課税対象所得を用いる。 2010~2012年の成長率(+20.5%)が過去最高ではないことは明らかで、しかも全国の+22.9%を下回っている。子育て政策が功を奏したのは人口増で、経済成長には及んでいなかったことになる。 納税義務者1人当たりでは金額も

ひろゆき&泉のスウェーデンとフランスの出生動向に関するデマ

泉房穂(前明石市長)とひろゆきが『少子化対策したら人も街も幸せになったって本当ですか?』でよくあるデマを語っていた。 まず、ひろゆき。 スウェーデンはTFRが循環的に変動しているのが特徴なので、谷と山をチェリーピックするのは適当ではない。なお、2022年のスウェーデン生まれのTFRは1.47である。 次に、泉房穂。 「少子化が非常に深刻だった」時期も「V字回復を達成した」時期も平時には存在しない。 第二次世界大戦後の出生数は日本と違って安定している。 フランスの「

東京都の婚姻と出生が減らないのは

この自称独身研究家は人口統計学の基礎知識が欠如していることに加えて、自分の思いつきに合うように統計を読んでしまうので、統計で嘘をつく記事を連発している。 15~49歳の各年齢のウェイトは等しいので、年齢構成の違いはTFRを直接的には左右しない。従って、「未婚率の高いエリアの合計特殊出生率はどうしても計算上低く」はならない。自分で書いていることの意味も分かっていない。 絶対数で見ればこれ👇が言い過ぎであることは明らか。 これ👇も誤りで、東京都の婚姻数の多さと婚姻率の高さは

日本の税負担

この煽動に共鳴した人が多かったようだが、日本の税負担は他国に比べて重くない。 子育て支援に積極的な国として、北欧4か国とフランス、ハンガリーを抜き出す。 負担もこれらの国並みにするのなら、消費税率の大幅引き上げに賛同する必要がある。 「私たちのお金は、一体どこに消えているのだろう」と言っているが、消えているのではなく、社会保障のために支出されている。