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白黒はっきりしようじゃないか

ガラスマスクの、白ヤギさん🐐と、黒ヤギさん🐐の話です。

会社によりけりで定義が違うと思うのです、一つのオーソドックスな考え方としてご容赦ください。

マスクレイアウト種類として「正転マスク」「反転マスク」、そしてその描き方そのものとして「白」「黒」があります。

こんな使い方をします。例えば「正転マスク」では、

  • 黒部分
    =CADデータが描かれている所
    =マスク上は不透明

  • 白部分
    =CADデータが描かれてない所
    =マスク上は透明

例えばアルミ配線のように「残す」パターンの場合は正転かつ黒で描かれます。

逆に、ホールやCuダマシンのように「掘る」パターンは反転で描き、黒が透明になる。

またマスクレイアウトは実パターンだけでなくストリート、つまりchipとchipの隙間と交差点の考慮も必須です。ダイシングの切りシロですね。基本は実パターンと同じ考え方ですがこれらをまとめて表記する方法があり、

たとえば残しのアルミ配線レイヤーのレイアウトは、

『黒黒白』
みたい表現します。

意味としてはこんな感じです。

  • 1つ目の『黒』:実チップは正転で描いてるよ

  • 2つ目の『黒』:ストリートは正転で描いてるよ

  • 3つ面の『白』:ストリートの下地は基本全面透明だよ

(注!表記は各会社により異なるのであくまで例です)

そして晴れてテープアウト、マスク屋さんに発注となる際、このレイアウトデータはマスク描画フォーマットに変換されます。

マスク製造は全面不透明膜がついたガラスのエッチング加工です。

つまりこのデータ変換で、

  • 黒=物理的に不透明な個所

  • 白=物理的に透明な個所

と、正転反転関係なくシンプルになります。

そんなこんなでレイヤー追加やパターン変更の時のデータチェックは胃の痛い作業です。ブランドロゴやレイヤー記号の隠しマークなどもゴミの元にならないようにタテ方向の想像力が鍛えられました。

間違えたら?… 取調べです。

リソの事件はCRどころかCAD室でも起きるんだぞと。

おわり

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