見出し画像

代理店は見た!実際に自転車事故が起きたら、ここまで賠償はかかる!!

※今回の事故の該当のお客様には、個人情報保護法の観点も含め、全面的に内容公開の了承を頂いております

私は保険代理店です。
保険販売をする時の主義で、最低限必要な補償を付けずに保険料をとにかく安くしてくれ・・・と言う場合には、お断りする事もあります。

なぜか?

保険はお守りというのはよく言ったモノで、付帯をしていない場合ほど、後から「入っておけばいいのに・・・」という保険に関する事故・給付は20年以上もやっていればそこそこ垣間見ています。

逆に「しょっちゅう見ている」とは書かないのは、そのような事例になる前から、契約を頂いていないから。

場合によっては、他の保険料をとにかく安くする方へのベクトルでの加入をお勧めするからです。

よく「どこの保険会社が良いですか?」とありますが、本来は
1・保障・補償内容
2・商品特性
3・保険料とのバランス
4・保険会社の健全性
の順番で提案しています。

日本は資本主義社会であるし、公的な「生命表」や「損害保険料率算出機構」の数字を基本として算定するので、どこかだけ安いという事は、なにかしらの保険内容での理由がある場合が多い。

よく、通販の方が・・・と言われたりしますが、本当にそうであるなら私個人の契約をそう言った会社にしますが・・・(以下自粛)

さて、そんな私の保険提案のお客様に事故が起きます。

自動車保険のお客様で、特約に「日常生活賠償特約」を付帯頂きました。
この「日常生活賠償特約」と「弁護士特約」は、他の保険商品との付帯バッティングが無い場合は「付けておいた方が良いです」と、お伝えしています。

「日常生活賠償特約」はいわゆる「個人賠償保険」であり、現在では業務中の賠償と区別をするために「日常生活」とされ、単体での保険はほぼ見なくなりました。

ただ、この「日常生活賠償特約」も注意点が2つあって

・保険金額は無制限が好ましい→一昔前の「1億円」では、場合によっては不足することもあるから

・基本的に自動車保険に付帯していたとしても、示談交渉は弁護士法の絡みもあり基本は補償なし→示談交渉付きで選択するべき

があります。

今回のお客様はもちろん「無制限:示談交渉付き」でした。

さて、どんな事故だったか・・・・
①事故形態と、負傷部位ならびに程度

②負傷から保険対応までのポイント

③印象深い、2つのこと

④結果的な賠償

の4点でお送りします。



①事故形態と、負傷部位ならびに程度

今から約、1年ほど前の出来事でした。
塾に行くために自転車に乗っていた小学校2年生の男の子。
慣れた通塾の道で、時間は視界も確保できる15時半ごろ。

住宅街を乗っていきますが、片道1方向の道路。
そこで自宅から出て来た、高齢女性と接触します。

街頭カメラでの記録を、後に警察も確認しましたら、後方から右足にぶつかり勢いで振り上がる。
そのまま、着地している左足を捻るようにして転倒。

頭部は無事でしたが、背部から転倒し結果的には左下腿骨遠位部の脛腓骨frとなりました。

②負傷から保険対応までのポイント


受傷後は、救急搬送され医科でオペとなります。
処置としては、チタンプレートをボルト止めし、抜釘は無しとのこと。

入院は1ヶ月半。
リハビリは10ヶ月にも及びました。

事故の形態としては、厳密に言えば双方に過失は0ではありません。
加害者側の過程で加入されていた、日常生活賠償特約での対応になりました。

もしも日常生活賠償特約に示談交渉付きが無かったら

ここから先は

2,978字

¥ 100

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?