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14年前の交通事故は労災だった?「会社から請求を言われたんですが」の問いにどうする?

とある真面目な既受講の先生。
通常通りに、施術をしていると患者さんらしき方が入って来ました。

「ええと・・・誰だっけかな・・・」
なんとなく、きた事があるはずな人だ・・・と、必死に記憶回路をまさぐります。
しかし、なんとなく見たことがあるが、誰かは思い出せない。

思い出せないのは、当然かと。
話を聞いて見れば、14年前に交通事故で通院していた患者さんとのこと。

「あぁ!」と声にしたが、同時に思う「どうしたんだろう?」という疑問。
その心配は的中し、次に患者さんの口から出た依頼に驚きます。

「スミマセンが・・・会社から申請出来るから請求しろと言われたんです・・・労災・・・」
「へ?」

聞けば、14年前の交通事故での受傷は、通勤災害だったとのこと。
最近になって、会社の総務の人間が変わり、その人間曰く
「労災に申請出来るから、接骨院に証明貰って請求した方が良いですよ」と。

「・・・で、とりあえず来たんですけど、証明って貰えますか?」

対応した先生、とりあえず心の中で狼狽します。
「どうしたらいいんだ・・・」

で、半パニになって杉本まで相談が来たわけですね。


とりあえず、こういう時は原理原則を追って、冷静になりましょう。

・交通事故で自賠対応をしていた

・会社の方から言われて、労災の申請をしたいと

・申請したいが、当人も「どうしたらいんです?」・・・いや、コッチが聞きたいくらい

・そもそも14年前の労災って請求出来るの?

この前提で、回答を出していきます。

①対応したいが、その前に・・・

②原理原則を整理してみる

③総務の人間は、なぜ今になっての請求が出来ると言い出した?

④表には出ていない、労災保険を管轄する労基署の思考パターンとしては・・・

の4つでお送りします。


①対応したいが、その前に・・・

真面目な先生・・・勉強会にも真面目に参加されて、学んだ事も実践出来る事から、非常に良い状況で結果も出されてました。

弊院に並び、自賠の請求として3営業日で着金したりや
「いやぁ、1年のうちに3人の患者さんに、後遺障害も認定されました」
と報告してくれたり・・・

※「接骨院に後遺障害の患者は来ない」というのは旧態以前の思考パターンに陥ったジバイ病になっている諸先輩方の妄想です

そんな真面目な方ですがカルテ保管もきちんと行っています。

しかし・・・


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