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ある意味保存版:医療従事者を惑わす「慰謝料」を改めて正しく説明してみる

交通事故だけでは無いのですが、いわゆる不法行為を受けて損害賠償を人身として受けた場合において発生する「慰謝料」。
この存在において、医療従事者の扱い方が曖昧なために、患者サイドは戸惑うこともあります。

医療従事者にとっては
「お金を受け取るんでしょ?そういうことに、こっちが利用されてもね」
とか
「どうせ慰謝料も入るんだから、通った方が良いじゃん。ウチも潤うし」
とかいうのを見聞きする度に、事故被害者である患者を舐めんなよ!と正直に思います。

一言で言って、慰謝料を理解しきっていないから、いろんな事に惑わされたりするのだと思っています。
場合に言っては、患者さんをいろんな意味で、色眼鏡で見ていたり・・・もあるんですよね。

実は、ある先生から御自身の事故の件で質問が来たのです。

勉強会に来られている先生でも、ここが整理仕切れていないな・・・という、印象があったので今回は整理も含めて、よくある慰謝料への偏見(?)を整理したいと思います。

①本当に通えば通うほど貰えるの?

②皆さんが言う、慰謝料ってどこを指しています?

③「慰謝料が増える」に誤魔化されてません?

④賠償する側の保険会社の考える「慰謝料」って、医療従事者の間違った認識とは違っていたりします

でお送りします。


①本当に通えば通うほど貰えるの?

「通えば慰謝料も貰えるんですから」と、自分の所も通院の実績として、費用請求しやすくなるので、その様に説明しているとこもあると思います。
逆に患者からも、それが目的と思わざるを得ない様な態度で通院されたり・・・

通えば通うほど貰える・・・は、3分の1合っていますが、残りは間違っています。

よくある質問は
「ジバイの慰謝料の計算って・・・4,300円かけることの・・・え?なんでって?聞かれるからですよ」

嘘つけよ・・・貰えるからって、それで患者を煽って通院させようって魂胆じゃないの?
それで、私に正しい計算方法聞いて、そこは間違いないようにしたいって腹でしょ?

まぁ、そういうこともあります。

この慰謝料の誤解なんですが、ここ間違っています。
そもそも、自賠責保険の計算式から考えて下さい。

あれは確かに日額4,300円ですが、そこにかける数字は「治療期間」と「実治療日数×2」のうち、いずれか短い方とされています。
これね、簡単に言うと・・・

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