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ジバイの患者は治療費を払っていない?事態を深刻化させるキッカケになりやすい医療従事者の勘違い

勉強会を始めて、もう10年になろうというところ・・・SNS関係等々への回答を合わせると15年間、医療従事者への交通事故対応をコツコツと回答してきた経緯があります。

多くが、困った医療従事者からの質問でもありますが、同時に「交通事故専門医療コーディネーター」もしてきた私としては、医療従事者側の知識の基礎があまりにも解決の現場と乖離していることに、何度も気付かされます。

なので、事ある毎に申し上げているのは
「制度・法律の根拠無きまま、経験と憶測の暗中模索で練り上げた知識で構成されている事が問題」
です。

これは医療従事者側を揶揄しているのでは無くて、多くの要因から
「答え合わせ」
が出来ない事が原因となっています。

答え合わせが出来ないと、実は対応する側にも問題があるという事にいつまでも気づけない。

そうすると、医療従事者以外の保険会社や裁判所、はては患者の言っていることが「よく分からない」となり「なにをおかしい事を言っているんだ?」となりかねません。

実は「医療従事者が理解してくれていないから、ことさら問題が大きくなっている・・・」と言うこともあるのです。

今回の表題もそんな事にリンクしています。


単刀直入に伺います。

交通事故の患者さん・・・「被害者」か「加害者」という括りしか、世の中には無いと思われがちです。
実は民事損害賠償上では「過失割合」と言うモノが存在し、患者さん自身の責任が0じゃない・・・という人がいます。

例えば「20:80」のように、20%は患者さん自身の責任・・・と言うことがあります。

しかし、過失0%の患者さんも20%の方も、院の窓口では同じように任意一括請求で対応されますよね?

でもこの患者さんの精算って、同じと思われてますか?
違うのは知っていますか?
なんとなく?
説明を簡単に出来ますか?
例えばTwitterの140文字で出来るでしょうか?(笑)

今回の表題はここの問題にフォーカスしたいと思います。


「交通事故の患者さんはジバイでタダで治療出来ると思って、好き放題・・・しかも通った数だけ慰謝料も貰える・・・。そんな金儲けのために利用されたくない・・・」
こんな声は・・・実際には心の声がメインとは思いますが・・・その知識は、何度かしてきてきた患者さんへの誤った知識・・・


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