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ライターの仕事について

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地方の出版社を経てフリーの編集ライターとして活動しています。 ○ライターの仕事を続けるには ○単価アップを叶えるには ○そもそもライターってどんな仕事? ○編集の視点とライターの… もっと読む
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地方でライターを続けるにはどうすればいいかを考える

ライターという肩書きの人は非常にたくさんいると思うのですが、ライターだけで生計を立てるのは非常に大変だと感じます。 しかし。私は地方在住ですが、大先輩ライターさんたちは家を建て、家族を養い、いい車に乗ったりしています。「どうなってるの?」と問いただしたい。本当にどうなってるの? 地方でライター、地域との密接な繋がりが必要 ライター1本で家族を養っているライターさんたちは大体株式会社にしていらっしゃる。一人会社の場合も多いです。 そして、「その地域でライターをしてい

【ライターの仕事】色々なことがアナログへ返っていく感覚。アポ入れやっぱり困難。

取材のアポ入れほど私を悩ませるものはありません アポ入れはいつも困惑します。 「突然相手の日常を切り裂く電話をかけるハードルの高さ」を思うとオエッとなります。 だからテレアポをガンガンかけられる営業マンを尊敬するし、自宅にかかってくる謎電話(不用品ありませんかとかも含め)の強気っぷりを見習いたい。 が、苦手なものは苦手です。 しかし昨今、いきなり電話がけは失礼だとかいう風潮になってきました。最初はメールやDMを送ってワンクッション置くべきみたいな。 でも。 メ

【ライターの仕事】仲良くなる必要はなく、「知っている」程度のご縁が仕事を運んでくる。

昨年、一度だけ取材でお会いしたデザイナーさんから突然お電話があり、 「どんなジャンルもやるっておっしゃってましたよね? 編プロ紹介してもいい?」との話。 承諾すると5分後に編プロさんから電話がかかってきて「早速ですが取材をお願いしたい」と言われました。 「知り合ってすぐの同業者さんからのご縁」って、多いように思います。 今回紹介された仕事の話を深掘りすると、「ライターさんが抜けて困っていたらしい。これまで担当していたライターさんは、私のよく知っている人」ということが

【地方クリエイター】若い人どこにいる? 現場が回らない。技術の継承は?

若い人がいない? という会話から 普段仕事で顔を合わせる人たち、初めましての人たちが10人くらい集まって、カメラマンとデザイナーとライターと代理店の人が語らう飲み会がありました。 50代の大御所を筆頭に、だいたいが40代と30代、と20代ちょこっと。 その場で、「若手カメラマンがいない。定年でどんどんリタイアしていく人がいっぱい」という声を聞いたのですが。 例えば。 地方カメラマンさんたちの大事な収入源のひとつが「学校関係」。 入学式、卒業式、スポーツの試合など

【ライターの仕事】百聞は一見に如かずを信じているので、現場に行ってみる【浜松まつり】

年間を通して浜松に関する記事を書く仕事をいただきました。 掲載テーマの一つに「浜松まつり」があります。 記事制作や公開はずっと先であるものの、浜松まつりの開催はゴールデンウィークの三日間だけ。 移住民にとっては縁がないこのイベント。 一度も見たことがないまま記事を書くのは正直しんどい。 ということで、なんとか都合をつけてゴールデンウィーク中に現地に行ってみました。 ※ちなみに記事に掲載する写真は、毎年浜松まつり全日程を撮影されるカメラマンを知人から紹介していただき、

【ライターの仕事】取材相手の魅力の掘り下げ方を考える。ただ自分のことはわからん。

住宅会社さんを取材することが多いのですが。 「最近厳しい」という言葉をよく耳にします。コロナ禍から資材価格が跳ね上がり、以前の価格ではもう新築ができません。 総じて300から400万前後は上がる…と聞いてからまた時間が過ぎたので、更なる値上げが始まっているはず。 「住宅ローンが通らない」という話も多く、これから新築は富裕層の特権になるのかも。だからリノベーションというキーワードを頻繁に目にするようになりました。 とはいえ、新築の方が利益率は高いし、リノベより新築を取

【ライターの仕事】三重をめぐる3つの旅プランを取材しました。憧れのVISONに宿泊!

弾丸旅取材、二泊三日の成果物をいただきました 今年1月に二泊三日で三重県の旅取材をして、制作したパンフレットができあがったそうで。いただいてきました。 以下の記事で取材した時の成果物です。 ちなみに、三重県の位置はこのあたり。 近隣の都市部は愛知県名古屋市。 三重県北部、四日市周辺までは名古屋からもアクセスしやすいのですが。そこから南へ行くには、やる気と時間が必要です(たぶん)。 勇気を出して伊勢神宮。 一泊二日旅行で志摩市あたりまで。 そこからさらに南下する

【ライターの仕事】3年間携わった「ことりっぷマガジン」「岐阜っぽ。」の記録。記憶。など。

先月発行された「ことりっぷマガジン」に、12月に取材した岐阜県内を走る長良川鉄道の観光列車「ながら」の記事が掲載され。同時にWEBの記事もアップされ。 【プレゼントも♪】観光列車「ながら」に乗って春めく景色とスイーツを楽しむ岐阜旅へ ↓以下記事リンク。他のページみたいに写真とか出てこない。謎 なんと、3年間も記事制作に関わった「岐阜っぽ。」という岐阜県からのプロポーザル案件が無事終了を迎えました。 ちゃんと自分の名前が記事にくっつく仕事があまりないので(がんばろう)、記

【ライターの仕事】取材時に出てきた未知のワード。知ったかぶる? 正直に聞く?

生きることは未知との遭遇 この世は知らないことだらけです。 自分が生きている世界は井戸の中の、それも10cm四方くらいの水の中だと思います。 だから、「突然降って湧いた仕事」が、経験のあるジャンルばかりではない。特に地方でライターをしようと思うと、「なんかわからんがライターを探していて、やってくれ」みたいな突撃案件が降ってきたりする。 ITのことはまったくわからないが、スタートアップ企業やシステム会社の偉い人たちの話を聞く そんな取材現場もある。 でもね、無理

【ライターの仕事】“書く”にたどり着くまでに色々ありすぎる。あと名もなき仕事多い。雑感

ライターとして仕事を受けているのだけど、「原稿の構成を考えて」「ラフも描いて」「アポも入れて」「校正出しもやって」みたいな状況に遭遇します。 編集込みの案件。 その場合、「書く仕事は全体の2〜3割。あとは考える仕事と選ぶ仕事、話す仕事、そして雑務」みたいなことが多いように感じます。 ①テーマだし、ネタだし 例えばまだ白紙の状態の企画があって。それをどうやって誌面やWEBに落とし込むのかを考える仕事。 この状況で「この仕事が取れるかどうかもわからない」時もあるわけで。

【ライターの仕事】確定申告がとりあえず終わったのでホッとしました。

この時期はフリーランスの人たちはきっと「確定申告で忙しい」「まだ何も入力してない」「それどころかレシートどこ」という状況なのではないかと。 フリーランスではなくても、働き口が二箇所以上になると確定申告しなきゃいけないし、副業が20万円超えたらやらなきゃらだし、会社員の時は年末に源泉徴収をもらうだけだったので最初は戸惑いました。 そして私はもう10年以上フリーランスをやっていますが、未だに確定申告のことはよくわかりません。 最初は訳もわからず白色で素直に申告し、膨大な健康

【ライターの仕事】ちょっといい名刺を使い始めてから、相手の反応と自分の満足度が向上。

ずっと名刺難民でした フリーランスになってから、さまざまな名刺サービスを利用してきました。 最初は名刺に強いネットショップを利用し、オーダー通りにデザインしてもらい、100枚数千円程度で印刷。それから友達のデザイナーさんにデザインしてもらって自分で印刷したり、格安印刷ネットショップで自分でデザイン案から作ったり。 でもどれも、100枚配り終わったら「もうちょっと違うやつ」が欲しくなるのです。 名前が売れてない人は顔写真を入れるべきとか。 何ができるかの業務内容を名刺

【ライターの仕事】戦うことは次の世代のためになるということ。

ここ最近は漫画家さんが大暴露したり、脚本家さんが疑問を投げかけたり、なんやらかんやらで色々な情報が行き交っていて「埋まっていたものを掘り起こし、もうちょっと作物が育つように耕そう」的な意見があったりで参考になる。 そこでこれ。 脚本家歴40年の重鎮のつぶやきは真実を突いている。 小さい世界で生きている私ができることは、「取材込みで一案件3000円のライター仕事は受けない」などのささやかな抵抗だけれど。 でも、その価格で受けてしまう誰かがいる限りこの世は変わらない。

【ライターの仕事】すべての人が持つストーリーを大切にしながら、言葉を引き出すために。

前回、「漫画家さんがなくなってしまうような事案はとても胸が痛い」と思っているようなことを述べました。 その直後、小学館の少女漫画編集部の人々がコメントを発表。 その文章への評価は、「お涙頂戴路線にもっていくのはよくない」という人がいたり、「でも辞表片手にここまで書いてよくやった(会社の方針には反発)」という人もいたりで。 読む人によって印象はまちまちだけど。私は「一番近くで漫画家を見守ってきた人たちの無念さ」を感じて、「このままでは終われない」というような姿勢を垣間見て胸