ライター和田知子

和田知子​(わだともこ) ​ 岐阜県生まれ。静岡県浜松市在住。フリーランスの編集者、ラ…

ライター和田知子

和田知子​(わだともこ) ​ 岐阜県生まれ。静岡県浜松市在住。フリーランスの編集者、ライター。 個人的なエッセイを綴る場所。仕事ではエリアガイド作成、住宅取材、インタビューなど。昭文社「ことりっぷマガジン」「ことりっぷWEB」、くふう住まい「イエタテ」「イエタテの本」などで活動。

マガジン

  • ライターの仕事について

    地方の出版社を経てフリーの編集ライターとして活動しています。 ○ライターの仕事を続けるには ○単価アップを叶えるには ○そもそもライターってどんな仕事? ○編集の視点とライターの視点の違い などについて、自分なりの解釈をしていきたいと思っています。

  • 読んだ本の話(小説、漫画、エッセイその他)

    読みやすい本が好き。バックグラウンドは少女漫画。小難しいものは苦手。だけれども、頑張って色々読んでいます。読書の記録と感想。

  • これまでのポートフォリオ(っぽいもの)

    携わってきた仕事について書いた記事のまとめ。

  • 身になるエッセイ(たまに読むと楽しい話)

    身の回りで起こった小さな事件を、「今日はすごい体験をした」と感じたポイントに絞って解説するエッセイです。たまに名言が出る(かもしれません)。

  • たま〜に、ドラマ

    滅多に見ないのですが、たまにドラマを見てハマる時は感想を吐き出したくなります。そんなあれこれ。映画の感想なども。

記事一覧

固定された記事

【ライターの仕事】自分のキャリアを客観的に伝えることは大切だなと。

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先月発行された「ことりっぷマガジン」に、12月に取材した岐阜県内を走る長良川鉄道の観光列車「ながら」の記事が掲載され。同時にWEBの記事もアップされ。 【プレゼント…

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【読んだ本の話+α】陶芸家・鹿児島睦さんが生み出す、今まで見たことがない世界に触れる。

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【ライターの仕事】取材時に出てきた未知のワード。知ったかぶる? 正直に聞く?

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【読んだ本の話】中島敦の短編を読んで才能に唸る。語彙は難しくても文章が明快。

読書の師匠がいます。 もう70代半ばに入っている骨董屋さんで、江戸時代以降の焼き物への知識が深い。その人は読書の鬼でもあり、色々な本を貸してくれる。大体読めません…

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【ライターの仕事】自分のキャリアを客観的に伝えることは大切だなと。

【ライターの仕事】自分のキャリアを客観的に伝えることは大切だなと。


ライター以外の仕事の場

フリーランスで仕事をしていると、わりとスケジュールに融通がきくので。

たまに全然違う仕事をしに行きます。浜松は農業が盛んなこともあり、日雇いバイト的な農作業の仕事がちらほら。

農家の友人からみかん切りの仕事を頼まれ、月に1〜2回お手伝いに行きました。

現場に集う様々な職種のフリーランスたち

私が参加した現場は、高齢化が著しい農業の現場において、わりとレアな「30

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【ライターの仕事】仲良くなる必要はなく、「知っている」程度のご縁が仕事を運んでくる。

【ライターの仕事】仲良くなる必要はなく、「知っている」程度のご縁が仕事を運んでくる。


昨年、一度だけ取材でお会いしたデザイナーさんから突然お電話があり、

「どんなジャンルもやるっておっしゃってましたよね? 編プロ紹介してもいい?」との話。

承諾すると5分後に編プロさんから電話がかかってきて「早速ですが取材をお願いしたい」と言われました。

「知り合ってすぐの同業者さんからのご縁」って、多いように思います。

今回紹介された仕事の話を深掘りすると、「ライターさんが抜けて困ってい

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【読んだ本の話】チムグスイさんの本から、「何もしないこと」の大切さを学ぶ。

【読んだ本の話】チムグスイさんの本から、「何もしないこと」の大切さを学ぶ。


植物療法士であり、ハーブティーやエッセンシャルオイルのお店を営む「チムグスイ」代表の鈴木七重さんの著書、「私を整える」を読みました。

本屋で平積みになっていたのです。

私、ここのハーブティーを買ったことあるわ〜くらいの軽い気持ちで手に取りました。

自律神経系の不調とは付き合いが長いので(20歳くらいの頃から数年おきにやってくる何か)。スルスルと文章が脳に溶け込んでいきます。

体の声を聞こ

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【地方クリエイター】若い人どこにいる? 現場が回らない。技術の継承は?

【地方クリエイター】若い人どこにいる? 現場が回らない。技術の継承は?


若い人がいない? という会話から

普段仕事で顔を合わせる人たち、初めましての人たちが10人くらい集まって、カメラマンとデザイナーとライターと代理店の人が語らう飲み会がありました。

50代の大御所を筆頭に、だいたいが40代と30代、と20代ちょこっと。

その場で、「若手カメラマンがいない。定年でどんどんリタイアしていく人がいっぱい」という声を聞いたのですが。

例えば。

地方カメラマンさん

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【ライターの仕事】百聞は一見に如かずを信じているので、現場に行ってみる【浜松まつり】

【ライターの仕事】百聞は一見に如かずを信じているので、現場に行ってみる【浜松まつり】


年間を通して浜松に関する記事を書く仕事をいただきました。

掲載テーマの一つに「浜松まつり」があります。

記事制作や公開はずっと先であるものの、浜松まつりの開催はゴールデンウィークの三日間だけ。

移住民にとっては縁がないこのイベント。
一度も見たことがないまま記事を書くのは正直しんどい。

ということで、なんとか都合をつけてゴールデンウィーク中に現地に行ってみました。
※ちなみに記事に掲載す

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【読んだ本の話】長田弘さんの読書論。時空を超えて、今日も友達に会いに行く。

【読んだ本の話】長田弘さんの読書論。時空を超えて、今日も友達に会いに行く。



以前、この記事を書いた時のこと。

読んでくださった方から、「長田弘さんの詩集がおすすめですよ」というコメントをいただきました。

「人から勧めていただいた本は全部買う」のが私のモットー。たとえ難しくて読めなくても、それはそれ。まずは触れてみたい。

そこで、購入した長田弘さんの本「読書からはじまる」。本を読むことについて深く深く掘り下げたエッセイです。

詩集をお勧めいただいたのに、「詩が読

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【ライターの仕事】取材相手の魅力の掘り下げ方を考える。ただ自分のことはわからん。

【ライターの仕事】取材相手の魅力の掘り下げ方を考える。ただ自分のことはわからん。


住宅会社さんを取材することが多いのですが。

「最近厳しい」という言葉をよく耳にします。コロナ禍から資材価格が跳ね上がり、以前の価格ではもう新築ができません。

総じて300から400万前後は上がる…と聞いてからまた時間が過ぎたので、更なる値上げが始まっているはず。

「住宅ローンが通らない」という話も多く、これから新築は富裕層の特権になるのかも。だからリノベーションというキーワードを頻繁に目に

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【ライターの仕事】三重をめぐる3つの旅プランを取材しました。憧れのVISONに宿泊!

【ライターの仕事】三重をめぐる3つの旅プランを取材しました。憧れのVISONに宿泊!


弾丸旅取材、二泊三日の成果物をいただきました

今年1月に二泊三日で三重県の旅取材をして、制作したパンフレットができあがったそうで。いただいてきました。

以下の記事で取材した時の成果物です。

ちなみに、三重県の位置はこのあたり。

近隣の都市部は愛知県名古屋市。

三重県北部、四日市周辺までは名古屋からもアクセスしやすいのですが。そこから南へ行くには、やる気と時間が必要です(たぶん)。

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【エッセイ】「インスタは今が最盛期、もうそろそろ終わり始める」という書き込みを見て

【エッセイ】「インスタは今が最盛期、もうそろそろ終わり始める」という書き込みを見て


最近インスタでお店検索をしたときに

出先で「どこかでランチをしよう」という話になった時の話。今までなら「エリア名+カフェ」などのハッシュタグを使ってインスタ内検索をしていたのですが。

最近その行動をとると、出てくる情報が全て同じフォーマット、トップ画像に文字が規則正しく並ぶ「メディアっぽい記事」ばかりになってしまって。

そっと閉じました。

あ、私こういうのは求めていないと気づく瞬間。

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【ライターの仕事?】気がついたら自分が一次ソースになっているこの世界

【ライターの仕事?】気がついたら自分が一次ソースになっているこの世界


もう6年も前。

知人から「数十年前に貿易商をしている知人から購入した、ナバホ族のサンドペインティングや、陶器の壺、陶器の人形などを売りたい」と相談を受け。

所持作品を頑張って撮影し、ペライチでページを作成してみたのです。

それが上記。

ただ「ペライチでものを売るのは大変かも?」と感じ始め、その後別のショップに乗り換え、このページは作っただけで終わりました。

※ペライチは一枚こっきりのラ

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【読んだ本の話】「諸葛孔明: 三国志の英雄たち」を読み終え、少しだけ理解が深まる。

【読んだ本の話】「諸葛孔明: 三国志の英雄たち」を読み終え、少しだけ理解が深まる。



ここ数年の読書トレンドの一つが古代中国ものです。

が。

遅々として進まない(というか読めない)。

そんな中、読書の先輩から借りた「諸葛孔明: 三国志の英雄たち」(岩波新書 1990)を読了しました。個人的に感無量。

登場人物が絞られてきてやっと、見えてくる

宮城谷昌光さんが書いた「三国志」を手に取り、諦めてから数年。

その間に吉川英治著「三国志」を一冊だけ読み、漫画の三国志を一冊だ

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【映画の感想など】「センスとはインプットの掛け合わせである」という話から。

【映画の感想など】「センスとはインプットの掛け合わせである」という話から。


インプットを増やしたい

少し前にインタビューをさせていただいた若い社長さんが、

「センスって、インプットとインプットの掛け合わせなんですよ。自分にセンスがないと感じる人は、ただインプットが足りないだけですね」

そうおっしゃったので。

インプットは大事ですよねと共感しました。

その社長さんは、若くして起業して利益をあげ、仲間を増やし、自信がある様子も感じられて。興味深く話をうかがいました

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【ライターの仕事】3年間携わった「ことりっぷマガジン」「岐阜っぽ。」の記録。記憶。など。

【ライターの仕事】3年間携わった「ことりっぷマガジン」「岐阜っぽ。」の記録。記憶。など。

先月発行された「ことりっぷマガジン」に、12月に取材した岐阜県内を走る長良川鉄道の観光列車「ながら」の記事が掲載され。同時にWEBの記事もアップされ。

【プレゼントも♪】観光列車「ながら」に乗って春めく景色とスイーツを楽しむ岐阜旅へ ↓以下記事リンク。他のページみたいに写真とか出てこない。謎

なんと、3年間も記事制作に関わった「岐阜っぽ。」という岐阜県からのプロポーザル案件が無事終了を迎えまし

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【読んだ本の話+α】陶芸家・鹿児島睦さんが生み出す、今まで見たことがない世界に触れる。

【読んだ本の話+α】陶芸家・鹿児島睦さんが生み出す、今まで見たことがない世界に触れる。

今回は、令和6年2月24日(土)~令和6年4月14日(日)まで、静岡県三島市で開催中の陶芸家・鹿児島睦(まこと)さんの展覧会「まいにち展」を見た記録と。

ミュージアムショップで購入した本「鹿児島睦の器の本」(2017年発行/美術出版社)の感想です。

鹿児島睦(かごしままこと)さんの「まいにち展」へ

陶芸家でありアーティストである鹿児島さんを知ったのは、「陶芸好きな人がインスタで公開していた」

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【ライターの仕事】取材時に出てきた未知のワード。知ったかぶる? 正直に聞く?

【ライターの仕事】取材時に出てきた未知のワード。知ったかぶる? 正直に聞く?



生きることは未知との遭遇

この世は知らないことだらけです。

自分が生きている世界は井戸の中の、それも10cm四方くらいの水の中だと思います。

だから、「突然降って湧いた仕事」が、経験のあるジャンルばかりではない。特に地方でライターをしようと思うと、「なんかわからんがライターを探していて、やってくれ」みたいな突撃案件が降ってきたりする。

ITのことはまったくわからないが、スタートアップ企

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【読んだ本の話】中島敦の短編を読んで才能に唸る。語彙は難しくても文章が明快。

【読んだ本の話】中島敦の短編を読んで才能に唸る。語彙は難しくても文章が明快。

読書の師匠がいます。

もう70代半ばに入っている骨董屋さんで、江戸時代以降の焼き物への知識が深い。その人は読書の鬼でもあり、色々な本を貸してくれる。大体読めません。

その中の一冊、中島敦の「李陵・山月記」という短編集を読みました。

「山月記」は国語の教科書に載っていることが多いので、ほとんどの人が触れてきた名作ではないでしょうか。古代中国、自分の詩の才能を信じて拗らせた男子が発狂して虎になり

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