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【非公認10-1優勝】再現性重視パオジアンセグレイブ

前置き

幽鬼と申します
今回は第14回アンカップにて10-1で優勝する事ができたので、シティ後に出す予定だったものを急遽執筆する事としました
11戦中9戦後攻でここまで勝てた構築となっているので、ジャンケンが弱く全然先攻を取れない人にもかなり易しい構築を組めたかなと思います
是非最後まで見て行ってください
質問や誤字・脱字の指摘、文体の混合等あれば私のTwitter(@Primarina_main)までお願いします
↓今回参加したアンカップさんのアカウントはこちら

https://twitter.com/ancupmanaphy?t=ngvrgtprbwD7G33Lx-Z0eA&s=09

※2023/04/27 1:18 一部の誤字を修正

構築経緯

当初パオジアンexとセグレイブが公開された時、あらゆる人がその強さを認識した事と思います(無論私もその1人でした)
ただ恐らく私の目に映ったこの2種セットの強さは他の人が感じた強さとは異なるものだったと思われます
理由として、この並びの出力は全弾までのエクストラ環境にて1つのアーキタイプとして存在しており私がずっと愛用していたアオギリカメックスの出力に匹敵する程のパワーがあると感じたからです
スタン環境で同程度といかないまでも近いレベルのパワーを再現できるのであれば弱い理由を探す方が難しく、自分の手にもよく馴染むコンセプトだと、そう感じました
そのため、その知見とその時点でのスタンに存在する構築を活用しつつ最初はこのような形で組み始めました

ウェーニバル型の白馬をベースに組んではみたもののビックリするくらい回らなかったので秒で没になった

この構築を組んだ段階で私は現代のスタン環境においてボール系のサーチ札や縦引きが不自由だという結構大事な要素を忘れていました
エクストラでのハイパーボール+クイックボール+増殖タマタマの並びに慣れきっており、これに付随してデデンネGXやクロバットVの縦引きで大体の盤面を解決できていた事、そもそもカメックスがアオギリの切り札経由で出てくる事実上のたねポケモンであった事からパルキアVSTARを2-2で採用しても問題なく回せていました
しかしスタン環境では2進化のセグレイブを進化元であるセビエを経由して直接立てる必要があり、初動で置く要求が発生した上で更に不思議な飴とセグレイブ本体を両方手札に抱える要求まで発生します
セグレイブ自体を成立させるのはカイの存在からそこまで難しくないですが、上記の要求を考慮するとパルキアVSTARを欲しいタイミングまでに成立させるのは少々難しい、というのが正直な所でした
まだ公開されて日が浅い段階で試し撃ちしていた時ですらVSTARになる前にパルキアVがセレナやボスの指令から狩られてスターポータルが成立する前に試合が終わる事態が頻発し、相手が少し上振れた程度で崩壊するプランを採用するのは弱いという判断で1度パルキアから離れ、ビーダルも一旦抜いて考える事としました(ついでに安定感を限界まで高めるためにサーチが効きにくいポケモンの道具、スタジアム、特殊エネルギーも一旦全部抜きました)
その結果、一旦以下のリストに落ち着きました

私のTwitterにDMを投げた事のある方であればこの形は1度見た事があるかもしれません
雪道やミカルゲへの耐性さえ気にしなければこの形でも全然やれそうではある

この構築を試用した結果安定感と出力のバランスが絶妙で、パルキアラインを含めたセグレイブ以外の進化ラインを採用していた時に感じていた噛み合いの悪さに対するストレスが大幅に削減され、かなり回しやすく感じたためこの形をベースにする事に決めました
ここからシティリーグや非公認自主の結果を参考に環境の変遷を眺めつつ少しずつ調整していき7度の変更を経た結果、今回持ち込んだ構築に至りました
ちなみに現時点でそれなりの構築完成度に満足していますが、細部を変えようと思えばいくらでも変えられるので決して完成されている訳ではないという事は留意して頂きたいと思います

採用カード解説※ここから常体になります

こちらがこちらが今回持ち込んだ構築
デッキコードと公式リストは下記からどうぞ

以下個々のカードの解説パート

・パオジアンex 3枚
この構築のメインアタッカーで1試合に2~3匹使用するので3枚採用
スタートすると戦慄く冷気から入る事ができて強力だが、後攻でスタートした場合逃げられずに先2でサイドを2枚取られた状態から試合が始まるのが弱いため最大枚数採用がしづらいカードではある
先攻の場合は積極的に前に出していきたい

・セグレイブ-セビエ 2枚-3枚
セグレイブが1枠いればとりあえずゲームができる事ととにかく初手は絶対にベンチにセビエを置きたい兼ね合いからこの採用枚数とした
先2で1枠しかいないセビエが取られてしまうと割とどうしようも無くなるため、初動で逃げられない逃げ2のセビエの採用優先度は低い

・輝くゲッコウガ 1枚
もはや他の輝く枠の採用を考慮する必要も無い程パワーに溢れた1枚
HP130、隠し札、月光手裏剣、逃げ1と全てのテキストに偉い要素が詰まっている
対非ルールや対リファイン軸では如何にこのポケモンの攻撃を通すか、如何にこのポケモンによる圧力をかけるかが重要

・ヨワシ(連撃) 1枚
対非ルールにおいて非常に有用な駒
サイド1のポケモンでありながら特性込みで驚異な性能をしている
特に序盤を非ルールのポケモン中心で盤面を固めて打点を出すまでに時間がかかりやすいロスト系の構築やリファイン系の構築に対してはよく刺さり、アタッカーとして機能している間は放置すると放置したターン数の分だけサイドを回収していくためセグレイブを狙う猶予を与えにくいのも優秀
逃げ1なので初手で無理なくベンチに下がる事ができる点もGood
ただしエネルギーを3枚以上付けておかないとHP30とかなり脆いため注意
最悪手貼り2回で90ダメージを出す事ができるので初手でセビエが置けなかった場合のために覚えておいて損は無い

・ネオラントV 1枚
場合によってはアタッカーをこなす事もできるため非常に有用なポケモン
とはいえこのポケモンで技を宣言するとエネルギーが山札に戻ってしまうためスーパーエネルギー回収の価値が落ちてしまう事には注意

・ヒスイバスラオ 1枚
後攻1ターン目を強く使うために採用したポケモン
この構築において本来圧倒的に価値の低い後攻の場合でもカイ1枚からベンチを埋める事ができ、2ターン目の動きをかなり楽にしてくれる
構築の種ポケモンがパオジアンを除いて逃げ1のポケモンのみで形成されている理由はこのポケモンを強く使うためである

・ミュウ 1枚
採用するか否かで先2セグレイブの成立する可能性に影響を与え、後半もスーパーエネルギー回収等を探しにいけるため採用
サイドプラン的にサイド1のポケモンで1ターン誤魔化す必要があり、かつヨワシを投げられない時にパーツを回収しながら番を渡す事ができるのも優秀

・ビーダル、ビッパ 1-1
最初は不採用だったが手札が足りないパターンが想定以上に多かった事と手札干渉を咎める手段が欲しかったので1-1で採用
無くても試合は成立するが採用している時の安心感はかなり大きく、多少無理のある動きを通せるようになる

・ハイパーボール 4枚
手札3枚と引き換えにサポートを手札に持ってきたり確定でビーダルにアクセスできる貴重なグッズのため最大枚数採用
ハンドコストが重いので使う時に切るカードは多少考えた方が良い

・ネストボール 3枚
初動は最低限ベンチにセビエさえ置ければいいのでそれを満たす事ができて、余っても後半余ったベンチに新しいアタッカーを用意できるネストボールは2ターン目以降完全な死に札になるバトルVIPパスに比べて優先度は高め
初動でパオジアンを1枠しか置かない(置けない)パターンが頻発するので初動でベンチが埋まる状況下でも持っておいて損はしない
最初は最大枚数で回していたが最低限ベンチにセビエを置いた状況で2ターン目を迎える事が出来ればゲームができるので1枠をスーパーエネルギー回収の4枚目に回した

・ヒスイのヘビーボール 1枚
構築上ピン刺しのポケモンが多く、拾えないとプランが半壊するケースも少なくないため採用
初手で手札にあった時はサイド落ち確認もできるため基本的には最優先即撃ちで問題ない
サイドに何も無いのが分かっている状況であればハイパーボールやスーパーエネルギー回収に巻き込む事や働く前歯で引ける枚数を増やす事を考えつつ使うかどうかを決めたい

・バトルVIPパス 1枚
先述のネストボールの部分で触れた通り2ターン目以降は完全に腐るのでカイから使えれば十分、最初から手札にあればラッキーと判断し1枚とした
流石に先攻で触れれば強いがそもそも2ターン目にセビエさえいればゲームにはなる事、後攻はほぼほぼヒスイバスラオを起点にベンチを広げるパターンが多いため複数枚採用はしなかった

・不思議な飴 3枚
1回のゲームで使う枚数は恐らく多くても2枚(3枚使うゲームはそもそも既に負けている可能性が高い)なのでサイド落ちをケアして3枚とした
採用枚数が本来使う枚数以上の数なのでカイを使わずとも手札にあるケースはそれなりにあり、その場合はカイでサーチするグッズを他に回したりカイ以外のサポート(主にシロナの覇気、ナンジャモ)を撃てるようになる

・トレッキングシューズ 2枚
カイやミュウから持ってくる物に困ったらとりあえず持ってくる事ができるので山札の質を上げる圧縮札として2枚採用
このカードで欲しいカードに辿り着ければその後の要求値が楽になる場合が多いため基本的には引いたら即撃ちで問題ない

・すごい釣竿 1枚
戦慄く冷気の効果で山札からエネルギーを持ってこられる事、ピン刺しのポケモンが多い事、セグレイブが盤面に置けなくなった時点でゲームが終わる事から必須の1枚
2枚目が欲しいがあくまで山札に返すだけの札であるため手札に直接エネルギーを加えられるスーパーエネルギー回収と比べると優先度は落ちる

・スーパーエネルギー回収 4枚
エクストラ環境やBW環境では増殖タマタマが存在していたため手札の2枚トラッシュをそこまで気にする事なく使えていたが、今のスタンでは普通に手札をトラッシュする必要があり少し使いづらさの目立つカード
それでも1度の試合で2~3回、下手したら4枚全て使う札ではあり、他のカードに巻き込んでトラッシュするケースがある事を否定できないのと純粋に縦引きで触れる確率を上げるために最大枚数採用とした

・ポケモン入れ替え 1枚
入れ替え札があると後攻時にパオジアンスタートからヒスイバスラオを押し出す事ができたり戦慄く冷気や不思議な尻尾の試行回数を稼いだり逃げエネを節約したりできるため採用
ただし後述の理由であなぬけの紐の方が優先度は高め

・あなぬけの紐 1枚
入れ替え札としての機能以外にも空を飛ぶピカチュウVmaxやアローラロコンVSTAR、コオリッポ(ブロックフェイス)のような技でパオジアンを対策しようとしてくるポケモンに対して有効札となる他裏のポケモンをどれか1匹でも倒せば勝ちの場合や序盤に相手の盤面のベンチに残しておきたいポケモンだけが並んでいる場合(どちらのパターンもリファイン軸の構築に多い)に事実上のボスの指令として機能するため採用
環境に上記のパオジアンメタのポケモンが増える場合は2枚目があっても良い枠ではある

・ロストスイーパー 2枚
カイやミュウによるサーチから最低限雪道を対策できる札として2枚採用
トラッシュ利用が多い構築なのでロストするカードは考えなければいけないが、このカードの存在によりサーチが効かないスタジアムを不採用にできたため入れ得である

・博士の研究 2枚
手札が薄くなりやすいこの構築においてはどんな状況でも手札を7枚抱えられる優秀なカード
強力なのは言わずもがなだが手札トラッシュのデメリットがそれなりに痛い場面があるので控えめの採用枚数とした

・シロナの覇気 1枚
この構築のプランを通す際にお互いにサイドを取り合う展開になる事が多い事と手札が減りやすい事から非常に強く使う事ができる1枚
似たような性質を持つカード同士でグルーシャとシロナの覇気のどちらの方が相性が良いのかは諸説だが、個人的には盤面にエネルギーを残した状況から手札を作りに行ける事と手貼りが引ける枚数を増やす1アクションになる事からシロナの覇気の方が好相性だと考えている
状況を選ぶ札ではあるため2枚目以降の採用は慎重に考える必要がある
余談だが私はトリトドンが好きなのでsarのイラストが好きである

・ナンジャモ 1枚
初動から使用可能で序盤やサイドレースが負けている時は多く引く事ができ、相手の手札の有効札を確実に流す事ができるため手札干渉系の札の中では抜群の汎用性を誇る
が、自分がサイドを先行する展開では試合が進むにつれどんどん弱くなる札というデメリットを抱えている他相手がサイドを大きく先行するパターンは非常に少ない(もしくはそうなった時点で既に負けている)ので強く使える場面はかなり限られる札である
初動で自分の手札のリソースを守りながら手札を更新できるのは優秀だが後半に使う場合は働く前歯と併用しない限り安易に使えないのが難点

・ツツジ 1枚
捲り札であると同時に終盤に相手を制圧するための札としても機能するのは言うまでもないが、この構築のように常に高めの要求値が求められる、かつ序盤からシーソーゲームをする構築においては特に好相性な札だと考え採用
元々ナンジャモ2枚で試していたところ初動からナンジャモを撃つケースの少なさと終盤に撃つナンジャモで自分の盤面の解決札が揃わない問題が頻繁に起こった事から、序盤に腐る事を考慮してでも優先して採用するべき1枚だと感じた

・ボスの指令 2枚
サイドレースの〆に使える札なのは言うまでもありませんが、あなぬけの紐と同じく一部の対策札に有効に働く他、併用する事でその対策札を倒して相手のプランを崩す役割を担う事もできるため2枚採用としている
セレナの場合(特に対ミライドンにおいて)呼べるポケモンが大体VmaxやVSTARしかおらず微妙に打点が足りなくてリーサルに辿り着けないケースがある他ミラーではネオラントVが着地しない限り弱いドローソースにしかならないためこの枠のカードとして採用するには少々物足りない

・カイ 4枚
裏工作が無い現代のスタンダードにおいては水タイプの構築において安定感を出すのに1番重要な札なので、特にこのデッキタイプにおいては最大枚数採用以外の選択肢は無い
不思議な飴やスーパーエネルギー回収に触れるのが非常に偉い他、欲しいカードが無い場合でもとりあえず不要なポケモンやトレッキングシューズを持ってくる事で圧縮札やハンドコストとして使えてある程度ナンジャモにも耐性を付けられるので終始腐らない優秀なカード

・基本水エネルギー 10枚
1回の試合で使いたい水エネルギーの総数が最低18~19枚くらい(隠し札3回で3枚、ヘイルブレード×3回~で15~16枚くらいは使う想定)なのでサイド落ちとスーパーエネルギー回収やすごい釣竿を使える回数を少し甘えられるように気持ち多めの10枚採用とした
10枚でも初手から手札に1枚以上ある確率は大体8割程度らしいので隠し札や逃げるから入れる確率はそれなり

他に採用が検討されるであろう札について

・オリジンパルキアVSTAR
スターポータルは強力で魅力的、かつアタッカー性能的にも優秀だが進化元のオリジンパルキアVが普通のポケモンVであり逃げ2である事、実際に採用していた段階でこの普通のポケモンVの状態で倒されるケースがあまりにも多く、サイド2を簡単に与えて負け筋になりやすかった事、そもそも構築内にセグレイブという進化ラインがいる状態でこのポケモンを成立させる事自体が難しかった事から不採用とした
このポケモン自身に対雪道+手札干渉への耐性を内包していないのも評価が落ちる要因の1つである

・アローラロコンVSTAR
一見ミラーや対ロストザマゼンタで有効なポケモンに見えるがあなぬけの紐やボスの指令、またはその併用で簡単に突破されてしまう事やオリジンパルキアVSTARと同じく他に進化ラインを採用している状態で成立させる難易度が高いため不採用としている
逃げエネは軽いが進化前進化後共にHPラインに不安が残るのも懸念点

・エンペルトV
ミュウ対面やミラーではスタートする事自体が弱い事、先攻でミカルゲがスタートした瞬間役割を失う事(パッと消えるの選択肢はあるが相手にターン与えて自分の盤面が整わないのは流石に弱すぎる)、逃げ2である事から後攻でスタートすると逃げる→群れを集めるの選択肢が消える事、頂への雪道で役割を失う事等複数の理由から積極的に採用したいカードではない
封印石を採用したい場合は選択肢には入る

・スターミーV
逃げ0のVという非常に恵まれたポケモンだがエナジースパイラルが刺さる対面はシェア率が高くない(対黒馬バドレックスVmax、対アルセウス系統辺り)と判断したので採用の優先度は低め
エンペルトVと同じく封印石を採用する場合は選択肢に入りうる1枚

・カイオーガ
技のダイナミックウェーブは優秀に見えるがサイド2の倒せるポケモンで倒す事自体の価値が高いポケモンがミュウV程度しかいない事、逃げ3である事、ダイナミックウェーブ後にセグレイブを倒されたり手札干渉をされると一気に動きづらくなる事から優先度は落ちる
特に構築コンセプト的に逃げ3である事はかなりの致命傷となりうるので採用する場合は後攻時の動きが弱くなる可能性を覚悟する必要がある

・イキリンコex
初動に要求される盤面を考慮すると着地させる必要性は薄く、ベンチのスロット的にも猶予が無いため不採用とした
採用する場合はバトルVIPパスの複数枚採用が前提となるが、最低限ゲームをするための盤面を作るだけであればそこまで欲張る必要は無い

・ポケギア3.0
直接サポートに変換することのできる貴重なグッズであり、この1枚でカイやボスの指令、その他ドローソースにアクセスできるため途中まで採用していた
欲しいタイミングで不思議な尻尾から持ってこられなかったりビーダルが成立している盤面では確実に山札を深く掘れてその後の縦引きの価値を上げられるトレッキングシューズの方が使い勝手の良さを感じ、不採用とした

・入れ替えカート
ビーダルやセグレイブに使う事ができず、これらのポケモンが縛られてエネルギーが不足する際の回答とならないためポケモン入れ替えを優先した
回復効果は悪くないが基本的には正面のポケモンを1匹ずつ倒させる展開になりやすいため対ロストと対ディンルー以外ではあまり活きない

・勇気のお守り
HPラインを大きく上げる優秀な札であり他にポケモンの道具を採用していないため入りうる札ではあるが、SVシリーズからグッズとして扱えなくなった事によりカイからのサーチが効かず採用の優先度が落ちている札である
ペパーを採用する場合は積極的に採用したい

・森の封印石
エクストラのパソコン通信+増殖タマタマ×2と同じ動きが1枚でできると考えれば入れ得な1枚ではあるが、今回の構築ではポケモンVがネオラントV1枚のみと少々心許なかったため不採用とした
ペパーを採用する場合やポケモンVを増量する場合1枚は入れたい

・ペパー
今回の構築はポケモンの道具を採用しない方向性で設計したため自然と選択肢からは除外される形となった
採用したいポケモンの道具に候補が存在するためそれらを採用する可能性がある場合は優先度が大きく上がる1枚ではある

・スケーターズパーク
一見構築との相性が良さそうな札に見えるがサーチが効かない事、構築的に縦引きよりサーチを重視しているため引き込むのが難しい事、ヘイルブレード後は盤面からエネルギーが無くなり死に出しでアタッカーを出す都合で有効に使える場面が少ない事、構築的にエネルギー総量を控えめにしており戦慄く冷気の試行回数を稼ぐ動き自体の価値が低い事から不採用とした
個人的には上振れた時のプレイングを楽にするための札という認識で練度を上げれば自然と消えると考えているため優先度はかなり低い

・ボウルタウン
サーチする側の札として採用できるためスケーターズパークと異なりサーチが効かない事が優先度を下げる理由になりにくいため比較的優先度は高め
パオジアンexや輝くゲッコウガは置けないが実質ネストボールとして使う事ができ、セビエやヨワシを確実に置けるため序盤に貼れると非常に有用
スタジアムなので相手のスタジアムを貼り返す事ができる点から採用するだけで頂への雪道耐性が少し上がるが、結局手札に持っておく事が難しいため劇的に効果を期待できるわけではないという事は留意しておきたい
更に相手の構築が非ルール軸、もしくは非ルールのポケモンを進化元とするポケモンで形成された構築である場合は展開を補助してしまうため注意

・テーブルシティ
ボウルタウンに近い評価だが持ってこられるポケモンの範囲が広い代わりにコイントスを要求してくる事、ボウルタウンと異なり相手がルールを持つポケモンや進化ポケモンを多く採用している場合でも相手の展開を補助してしまう可能性がある事からやや優先度は低め

この構築の大まかな動かし方

相当なイレギュラーがない限りは、原則以下の動かし方とする

先攻初手…とにかくベンチにセビエを置く事を最優先、セグレイブ以外は成立しなくともゲームになるので欲張りすぎない事を意識
後攻初手…可能な限りヒスイバスラオで群れを集めるを宣言(技を撃たずともベンチが埋まる場合やヒスイバスラオをサイドから回収出来ない場合はミュウを前に出す)、カイは次に繋ぐための札が既に手札にあるのであれば撃っても構わない
2ターン目…セグレイブを立てて攻撃開始、できないならサイド1のポケモン(できればミュウ)を前に出してパス(ベンチが揃ってないならヒスイバスラオで群れを集めるを宣言しに行く)
3ターン目以降…相手のデッキタイプに合わせてアドリブで動く(例:手札干渉が多めのデッキタイプならドローソースを残したりビーダルを用意する、雪道を採用するデッキタイプなら必要なタイミングになるまでロストスイーパーを切らない、非ルールが軸のデッキタイプならすごい釣竿はヨワシに使う、ルール持ちが軸のデッキタイプなら素直に正面にヘイルブレードをぶつける等)

各マッチアップにおける優劣と大まかなアプローチ

・ロスト系統 種類による
ギラティナなら微有利、V軸なら5分、非ルール軸なら微不利、ザマゼンタ軸なら不利
どの軸に対しても基本的に序盤はヨワシから入るのが理想
ヨワシがサイドを2枚以上回収してくれる展開になるとかなり楽だが相手側が普通に回っている場合はそんなに簡単ではないのでどこかのタイミングでベンチに月光手裏剣を当てられるようにマナフィを倒すターンを作りたい
可能であれば中盤にナンジャモ、終盤にツツジを撃つと動きをかなり制限できる
エネルギーの配色が水と超を中心としている場合は大体カイオーガまで入っているので相手が次のターンアクアストームで勝てる盤面、山札の枚数になったのを確認した上でマナフィを置いて手札干渉という動きができれば相手視点の勝つための選択肢を1つ潰す事ができる

・ルギアVSTAR  先攻微有利、後攻5分
先攻を取れた場合はよほど下振れなければ素直にサイドを先制できるためそこそこ有利に戦う事が可能である
後攻を取った場合はヒスイバスラオからの展開がほぼ必須になるが、先攻2ターン目にボスの指令を絡めてパオジアンを倒されるとかなり厳しくなってしまう(ただしここまで動かれるパターンはかなり上振れられているので割り切りが必要)
基本的に一撃型の場合はパオジアンで殴り続けている限りバンギラス出しを強要できるため必然とシーソーゲームになり、一撃クラッシュによって重要なデッキパーツが落ちる可能性まで含めてこちらの2-2-2と取るプランを通しやすく逆に相手は2-2もしくは1-2-2を強制されるため途中でボスの指令からセグレイブを倒されるパターン以外ではおおよそ勝つ事ができる
白型の場合でも向こうがパオジアンを一撃で倒すにはルール持ちのポケモン(ルギアVSTAR、アヤシシV)が要求されるため、非ルールが飛んできたらスルーしてボスの指令から裏のルール持ちを取るorヨワシを投げて正面をワンパンという風に動く事で主導権を握れる
どちらかといえば白の方がキツめ

・ミュウVmax 微不利
流行が雪道複数採用+ダブルターボ×4の型からフュージョンエネルギーを採用した型に変化したおかげで多少サイドプランが楽なケースが増えた対面
月光手裏剣でメロエッタを取りつつアタッカーとして動いてきそうなミュウVmaxに90乗せて牽制しておくのが2ターン目の動きとしては理想的で、月光手裏剣→ヘイルブレード→ヘイルブレードと動く事で1-3-2もしくは1-3-3を目指す事となる
なるべくサイコジャンプをさせないように前に配置するポケモンは常に大きめのポケモン(具体的にはHP120以上、この構築では割と自然に達成可能)であるようにしておくとミュウVmaxを正面に残す事を強制でき、比較的サイドプランを楽に進められる(サイコジャンプされてしまった場合はミュウVmax以外のルール持ちが前に出てくるケースが多いのでヨワシで正面を取れると理想、メロエッタやデオキシスが出てきてしまった場合はあなぬけの紐を撃ちたい)
どんな型であっても必ず手札干渉や雪道が飛んでくるため、序盤でビッパをベンチに置いてハイパーボールやビーダル現物を当たり札になるようにしたりロストスイーパーを温存できるようにしておきたい

・サーナイトex 有利
序盤にヨワシを投げると相当ベンチが広がっていない限りヨワシ1枚でサイドを複数回収or序盤から自身の特性で削れたサーナイトexで戦う事を強要の択を押し付ける事ができて非常に強力
また、早い段階で月光手裏剣からリファインキルリアもしくはラルトスを2枚回収できるとその時点で大体試合が決まるレベルのアドを取る事ができる(勿論マナフィが採用されるケースの多さから成立する可能性が低い事には留意、その場合でも盤面が1枠埋まっているのでヨワシで圧力を掛けに行って問題ない)
非ルールのサーナイトが戦う場合でもヨワシが強いアタッカーとなるが既にヨワシが倒されてしまった場合はアクアリターン圏内であればネオラントV、そうでなければパオジアンexで倒す事になる
基本的には1-1-1-1-2とサイドを取るのが理想だが月光手裏剣でサイドを2枚回収できるターンを作れるなら最悪サーナイトexは無視で構わない
最近の構築にはアタッカーとしてフワンテ+勇気のお守りが採用されるケースが増えているがパオジアンを倒された場合はロストスイーパー、ヨワシを倒された場合はセビエやマナフィ、それ以外が倒された場合はヨワシで倒す事でアドを取りたい

・ミライドン 微有利
相手のポケモンの出し方によるが1-2-3もしくは2-2-2とサイドを取るのが基本となる
最近は減少傾向にある印象だが空を飛ぶピカチュウVmaxが採用されているケースがあるため、このマッチアップでは可能な限りあなぬけの紐やボスの指令を必須になるタイミングまで温存できるようにしておきたい
こちらが先手を取った際に後1から攻撃されるケースがあるため、ライトニングロンド対策でベンチをある程度で抑える、正面はサイド1のポケモンにしておく等が可能であればしておくと安全
稀に後攻初手からボスの指令+フォトンブラスターで裏のパオジアンexが飛ばされるパターンがあり決められるとかなり厳しくなってしまうが、そうなってしまった場合は相手側がかなり上振れている且つそれなりのリソースを消費しているため次のアタッカーが間に合わない事を祈りつつ正面のミライドンexを倒しにいきたい

・アルセウス系統 微有利
序盤の攻撃でパオジアンexが倒される事はほぼ無いので2ターン目に正面にいるであろうアルセウスVもしくはアルセウスVSTARを取る所から試合を始めるのが理想で、基本はそのまま2-2-2を目指す
頂への雪道が採用される系統の場合とそうでない場合で有利不利に差が出てくるのでトリニティノヴァやマリガンの時にエネルギーの色はよく見ておきたい(最近の構築系統的にはほぼ採用されているのでもしかしたらエネルギーの色を見るまでもなく考慮すべきかもしれない)
配色に雷が含まれる場合は雪道+手札干渉+ダイバルーンを要警戒
それを警戒せずとも手札干渉が頻繁に飛んでくるため可能な限り初動でビッパを置けるようにしておきたい

・黒馬バドレックスVmax 微不利
前環境で流行していたクレッフィ+ブリムオンVのような型の場合は頂への雪道がほぼ確実に入っているのでサイドの取り方を間違えると非常に厳しいマッチアップとなる
逆に頂への雪道やクレッフィが不採用の型の場合はこちらの動きを制限するのが難しくサイドも誤魔化しが効きにくいため、かなり動きやすくなる
基本的に想定されるのは前者の型であるためロストスイーパーは可能な限り大事にする事、手札干渉された時に当たり札となるカードを可能な限り温存する事を意識したい

・ディンルーex 微不利
当たった事が無いので実際どうなるのかは本当に分からないが基本的には遂行速度が遅い構築と考えているため、どこかのタイミングでボスの指令でコライドンを呼んでそのタイミングで次に出てくるディンルーまで倒せる量のエネルギーを用意しておく必要がありかなり相手するのは難しいと考えられる
幸い戦慄く冷気は有効なため手札にエネルギーを集める事自体は可能でハイパーボール→ルミナスサインを妨害されないのも救いではある

・非ルール系 5分
下手にパオジアンexで戦おうとするとリソース切れを起こしたりサイドレースで不利を取る可能性が高いため初動で可能な限りヨワシを投げるのが理想
月光手裏剣が通用する相手であれば積極的に撃ちに行きたい

当日のマッチアップ

予選


・ミュウゲノ 後 4-6 ×
初手のメロエッタスタートでサイドプランが1-3-2もしくは1-3-3である事がほぼ確定し試合開始
後手を取ってはいたもののバスラオから問題なく展開でき手裏剣→ヘイルブレードと動けたためサイドレースで食らいつける展開ではあったがサイドが2になったタイミングの雪道ナンジャモで詰んで負け
ビッパがサイドにいたので道中どこかでヒスイのヘビーボールに触れていれば結果は違ったかもしれない

・ロストヌメルゴン 後 6-4 〇
ルールの都合上ここからは構築が割れているのでおおよそのデッキタイプが判明した状態で試合開始
パオジアンにヌメルゴンを出すのは流石に悪手と判断されてヒスイヌメルゴンVがロストに行っていったのでセグレイブとゲッコウガで頑張るプランを選択した
結果的にセグレイブを2面作れたため正解ではあったが初撃のバスターテールの後にザマゼンタが飛んでくるとかなり危なかったので結構な綱渡りプレイングだったかもしれない

・ロストギラティナ 後 6-4 〇
ポケストップと負けん気鉢巻が入っている珍しい型だったのがとても印象に残っている
序盤でギラティナが見えた時点でおおよその型が割れたのと同義だったのでパオジアン、ヨワシ、ゲッコウガをアタッカーとして着地
とりあえず初動でヨワシを投げて圧力をかけつつギラティナが出てきたらヘイルブレードを撃つという流れを作る事ができたので最後まで自分の動きを通す事ができた

・ウミトリオLO 後 6-1 〇
構築上LOへの耐性はそこそこある方である自覚はあったが相手の山を直接削るタイプだったので流石にゆっくり盤面を作っていると間に合わないと判断し、盤面を形成
相手がセグレイブ型だったのでゲッコウガがバスターテールで飛ばされて月光手裏剣は1度しか撃たせてもらえなかったが、向こうが事故気味だったのでこちらの攻撃速度で押し切った
試合後に聞いた所最初から警戒していたマナフィはそもそも入っていなかったらしい

・白ルギア 後 2-0 〇
先攻1ターン目をルギアへの手貼り、2ターン目を単騎風読みで終了されたので後攻2ターン目にヘイルブレードでエネルギーを4枚消化して種切れ勝ち
試合後に手札を見せてもらったがそこにはドラピオンと大量のエネルギーがあって絶句した

・サーナイト 後 6-4 〇
この辺りからじゃんけんに負けすぎて自分の右手の弱さに戦慄き始めていた
初動をミラージュステップから入られる形になったが手札がかなり渋めだったらしく、マナフィが置かれなかったため月光手裏剣を通す事に成功
その後も自分の攻撃のみを通せるタイミングがあったので3-0の状態から試合開始
1-1-1-1-2と取ろうと画策していたがナンジャモによる手札干渉で手札が噛み合わず結局最後まで1枚ずつ取る展開になった
終盤山にエネルギーが無い状態でパオジアン2枠(それぞれエネが1枚と2枚)という状況でサーナイトexにセグレイブを盤面から消されてしまったが手札にあったあなぬけの紐に救われて後ろを取れたのでギリギリで勝ち

・白ルギア 後 6-4 〇
お互い渋めの立ち上がりで2ターン程エンジンの2進化が着地しない展開になっていたがこちらが先に動き出してサイド先行
その後はお互い順当に攻撃をしていったが先にサイドを先行できたアドバンテージは大きく、そのまま殴り勝つ事ができた
試合の本筋とは無関係だがこの日のサイドイベントの賞金首枠が私だったので予選6-1でパック7つ中6つを獲得する事となった

決勝トナメ


・白ルギア 後 6-5 〇
先2アッセンブルスターが決まりサイドを先行されるも倒されたのがヒスイバスラオだったため比較的低負荷の状態で試合開始
その後はこの対面のセオリーとも言えるお互いがサイドを2枚ずつ取り合うシーソーゲームとなったが終盤相手の盤面にはサイド1以外のポケモンが消え、見かけ上残りサイド2を詰めるのがかなり厳しい状況となってしまった
が、相手が2匹目のパオジアンを倒す時にアヤシシVと大量のエネルギーを使ってしまい、その上で最後のダブルターボがサイドに落ちていて殴れない状況を作ってしまったためその部分に気付いた時点で投了宣言
サイドからダブルターボを拾われていた場合後ろを呼ばれて負けだったため相手のサイド落ちに救われた

・パオジアン 後 6-5 〇
決勝トナメでも相手の構築が割れた状態で試合できる事自体は変わらないためここでまさかの本日初ミラーである事は試合開始前から判明していた(予選の分布的に16/64がパオジアンだったらしいが自分の予選の卓には自分以外1人もいなかった)
相手側にはパルキアが入っていたので後手で出したバスラオを亜空のうねりで取られる形で試合開始
その後お互いにサイドを2枚ずつ取ったが途中で私が止まってしまったためミュウを正面に出して1ターン待機
ボスの指令が使われるもエネルギーが足りなかったらしくセグレイブを倒されずにマナフィが選択され、その隙にツツジで手札干渉
相手側に手札干渉への解答はどうやら無かったらしいが自分もツツジから何も引けなかったため結果的に更に1ターン待機する事となり、再びミュウ前でパス
そのまま素直にミュウが倒されたのでサイドを取り切って何とか捲る事に成功
かなり肝の冷える試合だった

・サーナイト 先 6-1 〇
ここへ来てようやく先攻を取る事に成功したが手札が完全に後攻用の中身となっており頭を抱えた
しかしヒスイのヘビーボールからセビエを着地する事に成功し、手札にビーダルがいたためハイパーボールからビッパを選択
先攻2ターン目、手札にはビーダルとセグレイブの状況でトップが不思議な飴というとんでもない引き方をしたので流石に2枠とも即進化
その後相手の盤面には2匹以上ラルトスラインが出てこなかったためマナフィがいたがベンチのリファインキルリアをボスの指令で呼び頭数を減らす事を優先
その後進化元を戻す札も進化元に触れる札も無かったようでひたすらサイコエンブレイスが2回乗ったミュウでサイコショットを宣言しパオジアンをミラクルフォース圏内に入れられ続けていたのでスタートして腐り気味だったマナフィの水かけで倒した
その後やむなしで出てきたサーナイトexをヘイルブレードで取って勝ち
試合後にサイドを見せてもらったがラルトス×2、エルレイド、アルカナサーナイト、クレセリアというとんでもない落ち方をしていた

・一撃ルギア 先 6-1 〇
相手側の後1の渋めな初動に対しこちらの初動~2ターン目はかなり良好で、先2ヘイルブレードでルギアVを倒す展開となった
その後ルギアVが前に出てきたのでルギアVSTARに乗ると思いきや風読みでパスだったためそのまま倒してサイド4-0で後攻3ターン目を迎える
このタイミングでナンジャモを撃たれてしまい、且つ山札にも盤面にもエネルギーが無い状況を作ってしまった上で山雪崩でLOを狙うプランにシフトされたため、巻き込まれてトラッシュされない事を祈りながらスーパーエネルギー回収を待つ展開となった(この間山雪崩は2回宣言された)
トラッシュから逆算して山札にはスーパーエネルギー回収が3枚残っているのが確認できていたため、ベンチが1枠でも空いたら手札のネオラント経由で持ってきたサポートで持ってきて勝つ所まで見えていた
が、それを待たずしてスーパーエネルギー回収1枚目に触る事ができ、正面の輝くゲッコウガを逃がす要求もあったため少し賭けではあったもののすごい釣竿もしくはスーパーエネルギー回収が引ければ勝ちと考えて隠し札を使用
結果として2枚目のスーパーエネルギー回収に辿り着きそのままバンギラスVを倒してサイドを取りきった
一見圧倒的に優勢の状況からワンチャンを作られ、決勝だった事もありかなり緊張の走る1戦だった

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