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[創業にあたっての想い]チームの成果・雰囲気やチームメンバーの成長はマネージャー次第! マネージャーはエンジニアなどと同じ専門職! なのに、マネージャーには”立場と役割”は与えられるが、”活躍するためのフォローや教育が圧倒的に足りていない”ことへの危機感と解決しなければという強烈な使命感

Good day, everyone! どうも、須賀です。

2024年4月にファーストリテイリングを退職し、”型 X 伴走 X 数値化”でチーム変革を実現できるマネージャーを育成するサービス”TEAMIN(チーミン)”を創業しました。

ここに至るまでに多くの経験をしてきて、世の中の”チームマネジメント”という点において強い想いがあるので、今回は創業に至った経緯や想いをNOTEに書いていきたいと思います。

会社員生活ではとても人に恵まれて仕事をしてきたと思いますし、人から沢山のことを学びました。これらの学びが今の自分を形作っていますが、正直運の要素もあったのではないかと感じる面もありました。また、正直に言うとキャリアの中で”常に”学びがあったわけでもありません。

成長させられる人と仕事ができるのは運なのか?
自らそういった人と仕事をするために動き、そういう環境に身を置きにいく事ができる人もいるかも知れません。しかし、自分のキャリアを通じて「偶然そういった良い人に出会い仕事をする」為には運の要素もあるなぁ。と感じていました。
一方で、成長させてもらった方々の動きから”メンバーを成長させられる人”の共通点はあると思いましたし、自分のマネージャーとしての経験から”成長させる為の型”も確実に存在すると信じることができました。これがサービスの礎になっています。

サービスとして再現性のある形でマネージャー育成をし、そのマネージャーがメンバーの成長に関与していってもらいたいと思っています。成長させられるリーダー・マネージャーと出会い、仕事ができるという運の要素をサービスを通じて減らすことで、メンバー自身に成長実感があり、やる気に満ちた生産性の高いチームを増やしていきたいと心から思っています。

自分の力で仕事をしていると勘違いしていた20代

自分の大学卒業後の7年間は20代は新卒で入ったAT&T Japanという会社でネットワークのエンジニアをしていました。最初の4年は国内外のお客様のネットワークの設計や導入、また後半の3年はお客様のニーズに対応するために色々なSolutionを組み合わせ、AT&Tのサービスとして構築するプリセールスエンジニアとして働いていました。

当時の自分は「何でも自分でやってやるし、できるはず!」という根拠のない自信を元に、あまり人に頼らないスタイルで仕事をしていました。しかし、今思い返すと、気づかない間に沢山の人に”守られて”仕事をしていたと感じます。特に、新卒で入って1年後にアサインされた地銀系のプロジェクトで、当時プロジェクトをリードをされていたOTさんには正論かつダイレクトも自分の”未熟さ”を指摘していただきました。当時は怖いと感じたこともあったり、自分のスキル・経験も追いついていなかった中でとてもつらかったのですが、そういった正直なフィードバックや仕事へのスタンスを教えていただきながらプロジェクトで伴走していただいたからこそ、なんとかお客様に対峙できる様になったのだと思います。(オフィスで泣いてしまったことも。。。)

そこで根拠のない自信を叩き潰していただいたからこそ、色々なことを受け入れやすくなったと思います。メンバーの成長に向き合い、指摘するだけではなく改善まで伴走してくれる、とてもよい”マネージャー”だったのだと今になって思います。(そう感じるようになったのがだいぶ遅くてすみません笑)

マネジメントやマネージャーの力の偉大さを感じた韓国時代

自分のITの責任者としての韓国駐在は、韓国事業としても、チームとしても”最悪”のタイミングでした。
事業としては、2019年7月に始まった日本ボイコット(不買運動)において、”不買運動は長くは続かない”という発言を役員がしてしまったために、韓国世論の標的になってしまいました。超大型店のユニクロ ロッテワールドモール店にお客様が”まったく居ない”という、日本ではありえない光景が広がっていたのを今でも鮮明に覚えています。

チームとしては、不買運動にチームメンバーが不安になりつつ、雰囲気としては前任の責任者が”とても強いトップダウン”のマネジメントスタイルであったので、メンバー全員のポテンシャルは大きかったものの、スタンスとして自発的に動かない、業務時間中あまり直接話さないといったファーストリテイリングのDNAとは反対の働き方になっていました。

こういった状況なので、私の駐在前後で人が辞め、赴任半年後で15人居たメンバーが8人と約半分になるという危機的な状況でした。

そういった環境の中で、当時韓国事業でCFOをされていたTGさんには、”リアルケーススタディ”のような形で伴走していただきました。週次でのOne on Oneの中で、多くの問答やディスカッションがあり
・チームの雰囲気を変えていくためには? 
・今、責任者として一番力を入れてやることはなにか? 
・メンバーと本気で向きありキャリアをどう作っていってあげるのか? 
といったことを深く話し、明確な指針を元に実際に実践することでチーム状況の劇的な改善に繋がりました。
採用にもコミットし、不買運動が落ち着いてきたこともありますが約1年で元の人数規模まで戻すことができました。
その後は、少数精鋭のチーム構成とメンバーのキャリア構築という観点からも即戦力で日本でも活躍できる韓国メンバー3人を駐在員として日本に送るという、ファーストリテイリングのITの中でも「人が辞めず、本社に人材を輩出できる」チームにできたのはとても良い経験でした。今経験が、私のサービスにとても大きな影響を与えています。

CFOのTGさんに学んだのはそれだけではありません。CFOとして事業の中で縦横無尽の動きをしており、韓国事業としては不買運動+コロナで一時期大赤字に陥りましたが、それを1年半でV字回復し大きく利益が出る事業体質にしたのを隣で見ていて、経営の一端を知ることができました。組織・チームのトップが変わると、組織全体・チーム全体の雰囲気・生産性・働き方が変わり、それが事業としての数値として現れる。状況が明確に変わっていく過程を、現場で感じることができ、マネジメント・マネージャーが組織やチームに対してどれだけ重要かを身を持って経験できた貴重な経験でした。

残ってくれた韓国メンバーと!


マネージャーとしてメンバーを育てたいと心から思って頑張った帰国後のプロジェクト

2022年9月に日本に帰国しました。帰国すぐのアサインとしては人事システムの20カ国展開の責任者としてのアサインがあったのですが、私個人としてはこのアサインを通じて「再度、強いチームを再現性を持ってしっかりと作っていきたい」という裏目標がありました。

しかし、いざアサインされてみるとプロジェクト自体メンバーは眼の前の膨大なタスクに忙殺され、オーバーワークで離脱するメンバーが出てきている状況。更に、要件のマネジメント・海外ベンダーの作業品質、PJメンバーの自発性にも課題があり、「強いチームを作る」といったどころの話ではありませんでした。
帰国した翌月に日本でのシステムリリースがあったのですが、システムパフォーマンスの問題、ユーザからのクレーム、星の数ほどの要件変更依頼など、状況はカオスであり、それをチーム一丸で捌くのに必死でした。

結局、10月のリリースから比較的安定化するといえるまで3ヶ月を要しました。日本のリリースと同時並行で20カ国展開も進めていたものの、リソースが日本側のPJに取られており、そちらへのアテンション疎かになってしまっており、ユーザ受け入れテストの遅れ、ユーザの受け入れテスト品質やユーザ教育への不安、要件定義の甘さや海外ベンダーの品質からくるプログラム品質の不安などがあり、12月の段階で翌年2月のリリースに暗雲が立ち込めていました。

そういった状況の中、チームメンバーも「無理かも・・・」という空気が漂っていたため、今のスケジュールで無理やり進めることはベストな選択ではないと判断し、
・プロジェクトスケジュールスケジュールの引き直し
・スケジュール変更に伴う追加コストの試算と最小化
・プロジェクトをリカバリーするための役割分担
・チームメンバーの働くスタンスの再徹底(チーム内で相互信頼でき、心理的安全な組織を作る)
といったことに注力しました。追加コストは非常に大きな額でしたが、なんとか役員の合意もいただき、リカバリ案で進めることができました。

プロジェクトとしては「スケジュール・コスト・体制」が実現可能なものになったこと。チームとしてはお互いがしっかりとやることをやり、言いたいことを言える環境に徐々に変わってきたことなどから、2023年7月に20カ国展開を無事完了させることができました。

当然、リリースに際しては大小様々な問題は発生したものの、深刻なエスカレーションが上がってくることはなく、日本のリリース時のようにカオスな状況になることなくリリースを終えることができました。それはチームメンバーの成長が一番大きく、それぞれが主体性をもって自分も仕事をしっかりとやり切りつつ、課題があった場合は自分の領域ではなくてもPJの為にしっかりと言ってくれたことが大きかったと思います。

こういった経験を通じて
マネージメントのスタイルには型があり、環境やシステムは違っても適用可能であること
さらに、
マネージャーが腹をくくりコミットしてチームメンバーに関与することで、チームメンバーの成長とチームの生産性を高められるということ
を身をもって感じることができました。

周りのマネージャー陣の苦悩とメンバーの不満

マネージャーでチームの雰囲気が決まり、マネージャーがメンバーを育てられる一番重要な存在です。ただ、その一方でこれはファーストリテイリングに限ることでは無いですが、そういったことが中々できないマネージャーが多いことも確かです。

マネージャーとしての役割として働く”きっかけ”としては、マネージャーとして力が出せると判断されたケース以外でも、プロジェクト推進や業務が評価されてマネージャーになったケースや、人が居なくて消去法的にマネージャーに当てられたというケースがあります。こういったケースでは、本人のマネージャーとしての定義や動き方が固まっていない中で、今まで評価されてきた得意な領域ではない”マネジメント”という業務を任せられる。最初のマネージャー研修はあるものの”べき論”ばかりであり、一回研修を受けた後は”マネージャー自分でなんとかすべき”という暗黙の圧力のもとに、手探りでトライアンドエラーをしたり、得意なことに専念してしまいチームが作れないといった、マネージャーの苦悩を直接見てきました。

メンバーの視点でも、マネージャーが成長に関心がなかったり、チームが作れないと、メンバーのフラストレーションが溜まっていき、優秀なメンバーが辞めることを選んだり、チームの雰囲気が悪くなってしまうケースが多いです。
このようなマネジメントのスタイルはどこかで明確に変えない限り、”再現性”をもってメンバーが辞めたりチームの雰囲気が悪くなってしまいます。これはマネージャーの行動の習慣や考え方に基づくものなので、自然と変わることはほとんどなく、不幸にも再現性をもってチームが悪くなっていってしまいます。

この課題を心から解決したいと思い、立ち上がる決心をした

ファーストリテイリングではグローバルな環境でのダイナミックなプロジェクト運営や海外でのマネジメントの経験など、貴重な経験をさせていただき感謝しかありません。
しかし、こういった経験を通じて、人を育てたり・モチベートするといった自分なりの強みを認識することができました。また、マネージャーの成長が会社としての長期的な業績に寄与すること。良いマネージャーこそが素晴らしいメンバーを育てられ、チームや社内の雰囲気を変えられることを経験してきました。

マネージャーは専門職でありしっかりと関与と教育が必要であるということを世の中に周知し、働く人全員が成長させられるマネージャーが作る働きやすい環境で働ければどんなに良いだろう。

そういった世界を作るためにこれからの自分の人生の時間を使いたい。
こういった想いから、自分は今回の独立を決めました。

まだまだ未熟ですが、世の中を少しでも良い方向に変えていくために尽力していきますので、応援していただけると大変嬉しいです!

須賀雄基
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