実は最近RPGばっかり遊んでいた話 ブレスオブファイア5編

 前回の投稿から早10か月近くが経った。
その間には世間はスト6の発売を迎え、格ゲーシーンが大きく動いていたわけだが、私は11月頃からRPGを遊びまくっていたのだ。

それもスト6のゲーム性がいまいち面白く感じないからに他ならないのだが・・・。

 今回はその件はさておき、この数か月間で遊んだRPGというのは、今まで触れてこなかったシリーズに挑戦する機会として諸々のタイトルを遊んでみたので、せっかくなので触れた感想を残していこうと筆を執った次第。

初プレイ(プレイ順
・ブレスオブファイア5
・アークザラッド2
・真・女神転生
・俺の屍を超えていけ

以下3作は以前クリア済みだが遊び直したもの
・テイルズオブエターニア
・ロマンシングサガ1(SFC)
・イースⅣ(PCE)

 初プレイの4本のラインナップを見ていただいて、詳しい方なら「疲れるゲームをやっているな」と思っていただけるかもしれない。どれもまあまあ古いゲームだったが、いわゆる「積みゲー」にしていたアーク2や噂には聞いていた俺屍など、そういえば遊んだことが無く、名作とよばれているシリーズに手を出していったのである。


 というわけで最初に遊んだBoF5について、このゲームはどうやらシリーズファンからあまり評判が良くないらしい。
しかしなぜこのタイトルを選んだのかというと、マゾゲー大好きな友人からの勧めがあったからだ。「ちゃんと遊んでみてもらえれば面白さが分かるはずだ」ということだったので、今や300円ほどで買えるワゴンゲーとなってしまった本タイトルに手をだしてみた。

 なんとかソフトを調達し、遊び始めた私にその友人から気になる一言が告げられる。「そのゲーム、初見はクリアできないと思うよ」と。
こちらもRPG自体は結構なタイトルを経てきた人間なので舐めんなと、そんなもんクリアしたるわと意気軒高にこのゲームをスタートさせたのだが・・・

 まず最初に面食らったのが敵の強さ、最初のダンジョンはお助けキャラが同行してくれるのだが、それをもってしても敵が異様に強い。そして戦闘も癖があり、サクラ大戦を彷彿とさせるコスト制のシミュレーション系とでも言おうか、行動力を管理するバトルシステムだ。
 このゲームはシンボルエンカウントだが、戦闘に突入すると一定範囲内にいるシンボル全員が同時に戦闘に参加してくるため、上手く戦闘を仕掛けないととんでもない数の敵との戦闘を強いられることも少なくない。ここでの対処を誤ると一瞬で袋叩きに遭い全滅してしまう。こういった時、このゲームではマップ内で爆弾等の道具を使い、戦闘に入る前に敵シンボルにダメージを与えることができる。範囲ダメージが取れる爆弾等を駆使し、大量の敵に効率よくダメージを取って戦闘を優位に進めていくのも大事なポイントになる。
 しかしここでネックになってくる要素がある。
 このゲームはアイテムを持てる数が限られており、インベントリの総数が少ない上に、ダンジョンで拾った装備などは一度街に持ち帰って鑑定をしなければ装備ができないため、未識別の装備をどうしても一旦所持する必要があるのだ。ゲームの進展度が進むにつれすこしずつインベントリの最大値が解放されていくのだが、一番アイテムを利用したい序盤が一番余裕が無くきつい・・・

 何よりこのゲームには宿屋などの回復できる施設や、回復呪文というものが存在していないため、回復手段はアイテムを購入して使用するしかない。必然的に回復アイテムにインベントリを絶対に割かなくてはならない仕様だ。
 資金面から見ても基本的にカツカツなこのゲームを進める上で、装備品を売却した時の稼ぎは非常に重要なため、インベントリを空けるために犠牲になるのは比較的安価で購入することができる戦闘アイテムなのだ。つまるところ戦闘アイテムを持っておく余裕が無いので、戦闘を優位に進めたくてもアイテムを使うどころか持っていられない状況が頻発する。
 この点が戦闘の面白さを損ねる要素だったと思う、実際プレイした中でアイテムの強さを実感出来たのは所持アイテム数の上限が増えたかなり後半になってからだったので、「もっと早くに知れていれば・・・」と思ったものである。

 と、まあこれらの感想を持ったのも当然というか、このゲームは序盤がきつくなるように作られていたことに気付かされることになる。

 このゲームを語る上で絶対に話題に上がるのが「セーブをするのにアイテムが必要」という部分だろう。バイオハザードのインクリボンとはちょっと訳が違い、セーブをするためにセーブトークンというアイテムを消費するが、このアイテムは必ず通過する必要があるダンジョン1箇所につき1個落ちているかどうかという入手頻度でしか手に入らない。ここでセーブをするかどうかということを選択する必要がある。RPGを慎重に進めたいタイプの人にとっては不評な作りだっただろうが、このゲームの性質上、セーブを行える間隔を広く取らせたいという狙いがあったように思う。
 
 そしてゲームを遊んでいると画面の右上に○○%と表示されるDカウンターという物が見えている。この数字が遊んでいるうちにどんどんたまっていく。ふつうに歩いているだけでも、ダッシュを使用しても、変身を使っても増えていく。このゲージが100%になるとなんとゲームオ―バーになる。
 普通に歩いていても増えていくゲージのため、ある種このゲームには「タイムリミット」が設けられているということになる。この数字をなるべく増やさないように迅速にゲームをクリアしなければならない、非常に計画的に攻略を進めていく必要がある。
 そして先述した変身を使用すると超絶的な戦闘力を得る代わりに、この%も爆発的に増えるため、使用する際は細心の注意が必要である。そしてそんなこと初プレイでわかるわけもなく、どんどん数字は嵩んでいったのである。

・迎えた初のゲームオーバー
 
 シビアな戦闘バランスにヒーヒー言いながら、なんとかストーリーを進めていく中で遂に全滅の憂き目に合う時が来た。
 いきなり飛び出してきたデカい蟻のボスモンスターの範囲攻撃に全員巻き込まれて一発で全員ノックアウト、唖然としていると今まで見たことのない選択肢を提示された。

 ・初めからSOL  一部のデータを引き継いで最初から始める
 ・途中からSOL  一部のデータを引き継いで
           最後にセーブしたところから始める
 ・終焉を迎える  おわり

 え?最初に提案されるのが最初からやり直し?一体どういうこと?
 とまあこのゲームは恐ろしいことに「最初からやり直す」ことを前提に作られていたのだ。一部データ引継ぎを行うと装備や所持金、そしてプールした経験値を持ち越して2周目をスタートさせることができる。プールした経験値を使って高いレベルで最初のダンジョンからスタートすることで、楽に進めることができるようになるということだったのだ。そりゃ初プレイの序盤がきつくなるわな・・・

 一度勝手を知ってさえすれば、サクサク行けるだろうということで、激萎えをしながら初めからSOLを選択肢、ゲームの最初からスタート。すると初見時よりもイベントシーンが増えているのである。なんと周回を重ねるほどにストーリーの裏側がどんどん明かされていくような作りになっているらしい。じゃあ何回最初から遊ぶ羽目になるんだ・・・?と思いながら2週目をスタート。
 
 このゲームは地下世界から地上への脱出を目指すというストーリーなので、終始暗めのストーリーと、暗いダンジョンを進み続けることになる。似たような景色のダンジョンを何度も街と往復することになるので結構迷いやすいということと、先述したDカウンターの存在でとにかく早く移動しなければと焦らされることになるのだ。
 さらにはこれは良しあしあるものの一度倒した敵シンボルは基本的に復活しないという要素があり、レベル上げや資金稼ぎ作業というものが出来ないというのもこちらの不安を駆り立ててくる要素になっている。

 気を取り直して進めた2周目、一気に主人公のレベルを上げ、戦闘への慣れもありサクサク進み、前回全滅させられたデカい蟻を無事撃破し借りを返した。

 その後も地道にダンジョンを進めていくが、中盤以降敵の強さがインフレし始める。それに合わせてボス戦で変身を使用する機会が増えていき、残念なことにラストダンジョン直前でDカウンターが97%に到達。
 もはやこの先を3%以内に駆け抜けることは不可能と判断した私は、泣く泣くこの周でのクリアをあきらめて、3周目のリスタートを選択せざるを得なくなったのである。流石に終盤でのやり直しは精神に堪えるが、ここまで来たらクリアしてやろうじゃないかという気合が入ったのである。

 終盤までストーリーを進めた経験を元に、Dカウンターの配分をある程度計ることができるようになったことで、変身を使っていいタイミングを見極めることができるようになったことが大きかったように思う。

 ここで先述した変身の爆発的戦闘力について説明をしておきたい。これがどれだけ強いかというと、ラスボスでさえ1,2回の攻撃で沈めることができるほど強い。つまり道中のボスなんて話にならないほどめちゃくちゃに強いのだ。しかし1度変身すればDカウンターを10%弱増加させるというリスクが付いて回るため、終盤のボスラッシュで毎度使っているとあっという間に100%に到達してしまい、ゲームオーバーを迎えることになる。
 
 インフレした終盤のボスもちゃんと正攻法で撃破する必要がでてきたため、綿密に準備を行う必要がある。何とか金策を上手く成功させ資金に余裕を持ち、ミニゲームを消化し強力な武器を獲得し準備は万端。
 ラスボスを前にDカウンターを60%後半という非常に良いコンディションで迎えることに成功した私は、正攻法では非常に難しいラスボスを変身で一蹴。呆気なくラスボスを葬り去って3週目にしてクリアすることができたのである。

・感想
残念ながら当時はその難易度ととっつきにくさによりクソゲーという評価を下されてしまった本作。今となればそのシステムの全容が見え、遊び方を理解すれば、硬派なシミュレーションRPGといったテイストのゲームとして非常に遊びごたえがあった。
 確かに初見プレーでは評価を下げてしまう部分は見受けられたものの、それも周回前提の作りだったとなれば納得。
 しかし人気シリーズの続編としては余りに冒険しすぎるシステムだったのかなと思った次第。変身が強すぎてラスボスも処理はすこしあっけなさすぎたか。
トータルで見れば個性的なRPGで、十分に楽しめたという感想に落ち着いた。

 


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