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100km ウォーク体験記~当日へ向けて・本番・その後

普段走ったりしない50代女性が、2023年10月に100km 歩いた経験を元にお役立ち情報を記載します。

とはいえ、身体は個人差があるので書いた全てのことが誰にでも役立つとは思えません。目に留まって利用できそうであれば取り入れていただけると幸いです。


要点を時系列に、下記グレー色の四角の中に箇条書きしました。
それに続きポイントごと(1)~(10)についてより詳細に記載します。

前日までにやること

最後の一週間にやること
・身体を休める、とくに睡眠 …(1)
・足の爪を整える …(2)
・荷物を整える …(3)
・天気に合わせた持ち物の最終調整 …(4)
前の日
・炭水化物を取る …(5)
・良く寝る(といいつつ、遠足前日の小さい子のようになかなか寝付けませんでした)

なんせ初めての100kmウォークだったので、何をしたらいいか、ゼロから、かなり綿密に準備しました。そのことはこちらへ記録しています。

当日

スタート前
・自分の体調や好みに応じて食事
 沢山食べたくない人は無理に食べる必要なし
・ストレッチなどで身体を覚醒させる
・トイレ 出かける前か、公設・コンビニのトイレでしっかり出す
スタート後
・気持ち高ぶらせすぎず、笑顔&マイペースで
・踵重心ではなく踝重心 …(6)
・坂道の歩き方 …(7)
・区間ごとのMyテーマを設定し、チェックポイントごとに切り替える
・疲れたときのエナジーチャージ …(8)
・休憩と靴下交換 …(9) 
・夜間 
  - 誰かと時々会話を交わすと結構眠気は来ない 
       - 深夜ラジオをきいてみる 
       - 途中疲れたら思い切って10分とか休む
・最後の10kmを歩く自分なりの支えをつくる …(10)
・神奈川~東京で行われるウォークの場合、
  コンビニトイレは神奈川県(多摩川手前まで)にいるうちに済ませる。
  東京都内は夜間トイレは閉鎖されてます。駅の公衆トイレは使えます。

東京エクストリームウォーク(2023/10 海老名~豊洲)での
私のモード変化はこんな感じでした。
第1CP、第2CPまでは快調
第3CPまでは、関門時間(21:30)めがけて必死
第3~第4CPは、必死さから解放され、50km越の世界へ
第4CP前後は、風が吹き海に近かったので寒さと疲れ
多摩川近辺~夜明けを迎える頃が最も辛く、50km以上とはこういうものかと実感しながらひたすら歩く
第5CPでは残り10kmちょっと希望を持つ。しかし蓄積疲労は半端なく、気持ち的に飽きてきた。ここで歩を止めない理由を探しながら歩いた。
(前日まではこの区間は最も楽しんで歩いているはずだった……)
銀座から豊洲ゴールまでは機械だと思って歩く、あるく、アルク、
・・・という感じでした。

終了後

ゴール後
・とにかく家にたどりつく
・お風呂(浴槽)に入る
・寝る
・筋肉や足のメンテナンス 
  ストレッチ・マッサージ、膝が痛い場合は冷やす
・ひどい水膨れなどは、皮膚科で見てもらうと後が早い
・当日・翌日、翌々日はメンテ期間。1週間後、ほぼ全回復

土日に歩いた後、筋肉痛は火曜まで続きました。日・月はボワンと浮腫んだ感じ。月・火と浮腫みが引いてきて筋肉痛も同時に軽減していく感じです。膝痛が残らなかったのは、入念にお手入れしたからだと思います。
放っておくと、3・4日してから痛むことがあるので気を付けましょう。

足裏の水膨れがひどかったので、皮膚科で丁寧に水を抜いてもらい炎症止めの軟膏を塗りました。1週間で回復。その後、2-3週間かかって皮膚が入れ替わりました。

重点ポイントの深堀

(1)身体を休める、とくに睡眠

最後の1週間は身体を整えることに集中。
最良のコンディションでスタートラインに立ちましょう。
私が重視したのは、ストレッチと睡眠
ストレッチして柔軟性を確保する。肩回り・背骨・股関節・膝・足首
睡眠は、本番を万全に迎えるためであり、普段の乱れを戻す意味でもあり。
体調面はコロナ罹患や風邪など気になることがありますよね。それを払拭するためにも睡眠大事!

(2)足の爪を整える

爪が伸びていると100km歩いているうちに足指を刺激してしまいます。
爪を切り、角があればやすりで軽く丸めておきましょう。これだけでだいぶ安心。

マメや水膨れができた場合、早めにメンテすることは重要です。こちらを持ち歩きました。


(3)荷物を整える

持って行く荷物を詰めて、背負ってみてください。重さは大丈夫ですか? 

水やサングラス、スマホなど取り出しやすい状態ですか?

荷物は軽い方がベター
迷うものでコンビニ調達できるものなら、コンビ二に頼りましょう

クリームなどは使う量を小分けケースを使うと200-300g軽量化できます
ダイソーなどで売っている化粧品用ケースです

水はどのCPでもらえるか確認しておけば安心です。
東京エクストリームウォークの場合、平塚から江ノ島の間だけ、コンビニがありません。暑い時間帯を歩くことになるので、水分はしっかり確保しておきましょう。

水分をちびちび摂取するために、シリコンストローがついたキャップが便利です。100円ショップでも売っています。
いちいちペットボトルの蓋を開けて…という動作が段々面倒になるのです。
それとペットボトルはリュック前ポケットに入れたい。


(4)天気を見て持ち物を最終調整

天気予報で、気温・雨・風を確認しましょう。1週間前でもかなり変わります。3日前、2日前、前日まで要チェック。

春~夏は、最高気温をみて暑さ対策を確認。心構えする効果もあり。
秋~冬は、気温の寒暖差に注意して、ウェアを調整

暑い場合、着替えを増やすより、タオルとウェットティッシュが役立つかもしれません。
寒い場合、雨よけと風よけを兼ねるウェア/長袖シャツの代わりに半袖シャツとアームカバー、など工夫して荷物を減らします。

強雨の場合は開催事務局がイベント中止を宣言する場合もあります。事務局からの連絡にも要注意ですね。


(5)炭水化物を取る

前日にパスタやうどん、ごはんなど、炭水化物をしっかり取ることがおススメです。
肝臓にグリコーゲンとして蓄えられ、スタミナを維持します。

(6)踵重心ではなく踝重心

歩くとき勢いづいて、かかとで地面を打つように歩き続けるとかかとや膝が痛んできます。衝撃が関節に来るからです。
そうしないためには、くるぶし重心が役立ちます。
かかとくるぶしの差は微妙です。踵着地より2-3cm前に重心を持ってくるような感覚で、敢えて言えば足全体が着地するような感覚です。(でも厳密に足全体で着地するのは無理です)

とはいえ、あまり意識しすぎると自分の歩き方が出来なくなるので、踵を打ち付けない、と思ってください。

足や脚は、歩きやすいように身体の方が調整しているみたいです。いつも一定ではなく、力の入れどころを適宜変化させながら歩くことは自然なことです。だから無理に意志を押し付けて歩かずに、身体に任せましょう。

脚をつりやすい方へおススメグッズ
こちらはマラソンでもよく使われいるようで、知り合いの間でも脚をつりやすい人に効果がありました。


(7)坂道の歩き方

東京エクストリームウォークでは藤沢から横浜の間に、遊行寺坂・権太坂など長く続く上り坂・下り坂があり、歩き方は大きなポイントとなります。(遊行寺坂:800mで標高差30m、権太坂:1000mで標高差30m)

坂道で頑張りすぎて、少し経ってから平地で足が痛くなる、ってことにならぬよう、疲れすぎず故障しない歩き方をしましょう。階段も同様です。

■上り坂
重心を下げる 
・出っ尻にする(腰を安定させる)
階段を登るように足を前に置いていく 前へ前へと足を出すことを意識

❌後ろにグイッグイッと押さない、踏み込まない

■下り坂
重心を上げる
・腕を腰以上の高さに上げて、小刻みな足運びでパタパタ下る
・腰、肩、腕など関節をゆらゆらさせ、衝撃を開放する
・(ジグザグに行けたらベターですがコースが幅狭なことが多い)

❌反動をつけて、踵や膝に衝撃をかける
❌太ももで衝撃を抑え込まない
  前のめりになる力を太ももで抑え込むと疲労や痛みになります

(8)疲れたときのエナジーチャージ

まずは食品摂取。
何が欲しいか、飲食したいものを自分に尋ねてみてください。
私の場合は、チョコレートや乳酸飲料、もっと疲れると果物でした。しかし70kmを越えると食べ物ではもう効き目がありません。

気分でもエナジー変わります。
私は気を紛らわせたり、景色をキョロキョロ見たり、距離をカウントダウンしたり、いろいろと気を散らすようにしました。
人によっては、何か集中したほうが元気が出る人もいるはずです。

身体的には、肩甲骨、腰・股関節を動かすとエナジーチャージになります。
歩くとは全身動作なので、全体バランスが整うと新たな元気が出てくるというわけです。
肩関節をグルグルしたり、肘を曲げて両腕を方の高さで水平に前後させると肩甲骨が動きます。歩きながら、そんなふうに体操すると整いますよ。

長時間歩行での地味な悩みは手の浮腫むくみです。
手の浮腫みを避ける
ために、気づいたときにやっていたこと
・手のひらでグーパーを繰り返す
・肩をまわす
・肩甲骨を開いたり閉じたり
・手首をブラブラとシェイクする
どうしても浮腫んでしまいますが、気づいたときに動かしておけば、ひどくなりません。

(9)休憩と靴下交換

100km歩く場合、1足スペアを持ち交互に履くか、2足スペアを持ち2回履き替えるのが現実的だと思いました。

休憩で、水分・糖分補給、靴を脱ぐ、脚のメンテ(靴下交換)をすると、10-15分になります。

靴や靴下を抜いで足を乾かすと、水膨れができにくくなります。
靴下を脱がずとも、靴を脱ぐとだいぶ疲れが取れます

(10)最後の10km

100km歩いたのだから、10kmはその十分の一。でも90km歩いた身体には長く感じます。歩いても、歩いても、歩いても、まだある。
ここまで来ると、メンタルなんです。

たとえば、東京エクストリームウォークの場合、
横浜から鈴ヶ森は眠気と単調さとの戦いでした。歩く速さによりますがこの頃、朝になり空が明るくなってくると不思議と新たな元気が出てきますから、まずは明るくなるのを楽しみに頑張りましょう。

鈴ヶ森からゴールまで、もうあと12km位です。
長い、でもあと少し。
そんなとき、自分を鼓舞する言葉や音楽を持っておきましょう。あるいは、その場で見つけましょう。

・ゴールして仲間とハイタッチしたい
・ゴールして誰かの笑顔をみたい
・ゴールして自分で自分を褒めたい
・ゴールしたら美味しいケーキを食べよう、お酒を飲もう
・♪ランボー♪や♪スターウォーズ♪の曲をイメージする(古いw)

何でもいいのです。
自分を鼓舞しながら、人と言葉を交わしながら、歩き続けましょう。
だってここまで歩いてきたのですから。すごいです。

最後の3kmがどうしても辛かった私は、もう考えるのは止めて機械になって歩こう、という心境になりました。

身体的な疲労については、乳酸蓄積が一番の問題です。
赤信号などで止まるとき、小刻みに小走りしたり、身体をシェイクすると、乳酸が筋肉に溜まるのを防いでくれます。最後の10kmに限らず、中盤からぜひ取り入れてみてください。
じっとしていると、筋肉が固まって痛くなります。痛くなってもしばらく歩いていると緩んできますから心配しないで大丈夫です。でも重なると辛い。

飲食・メンタル・身体、それぞれ様子を見ながら、その時々どれかをケアしつつ歩き続ければやり切れます!

さぁ、ゴールはもうすぐ👣

こんなクレージーなこと、なんでやってるんだろう?と笑えてきました。
笑えつつ、なんとも充実感に満ちてきます。
ここまで歩いてきたんだなぁっと。

ということで、何とかゴールしました。



どうでしょうか。今どんなコンディションですか?
本番前の数日間。緊張もするし、あれこれ気になる時期かと思います。

でもここまでやってきた身体を信じて、
まずは体調万全でスタートラインに着きましょう
それでOK!


歩き出したら、あとは淡々と、笑顔で。


後半は知らない人とも顔見知りになり
「よく会いますね」
「また会いましたね」
など会話が始まります。
「何回目の参加ですか?」
「トイレどこだろう?」
「もうすぐコンビニありますよ」
など会話に気がまぎれたり、救われたりします。

ひとりひとりの戦いでもありますが、近くの人との助け合いもあります。
お互いに歩いていることそれ自体が、助けになるのです。

スタートに立つだけでチャレンジャー
そこからは心配しないで目の前の一歩に意識を向けましょう
きっとあなたの足が運んでいってくれます!

頑張ってください!

◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

実際歩いた方の記録
写真が多くイメージを掴みやすかったです

最後まで記事を読んでいただきありがとうございます。
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