見出し画像

英国クリスマス豆知識でブリジットジョーンズをあと4センチほど深く知る。

クリスマスアグリージャンパーに関しては、私が昔書いたこっちのブログでの記事もご覧になってね。

上のブログ記事でも書いたように、今やこのアグリーなジャンパーはクリスマスパーティーのドレスコードになるほど。学校でも「今日はクリスマス(アグリー)ジャンパーを着て来る日」なんてものがあったりするので、このダサいセーターを人々はあえて買い求めるのである。

Spitalfields Marketに並ぶダサかわクリスマスジャンパー

ただ気をつけたいのは、『ブリジットジョーンズの日記』時点では、このアグリージャンパー現在ほど市民権を得ていないということです。だからね、よりマークの馬鹿正直というか馬鹿素直というか、こう…形容し難い、不器用な誠実さがより際立つわけです笑。彼は今みたいに冗談で着てるんじゃないんだ…この怖さがお分かりいただけるだろうか。


ミンスパイは、ハリーポッターの『アズガバンの囚人』でウィズリーおばさんがハリーにプレゼントしてくれるお菓子としても登場しますね。イギリスではこの時期、スーパーにもたくさん売っている。昔は今のように小さいサイズではなくて、大きく楕円形だったとのこと。これはキリストのゆりかごをイメージされているらしく、まさしくクリスマスのお菓子ってわけです。(英語wikiではcoffin、つまり棺桶という説もあるとのこと)

実際スーパーに売られているミンスパイ

ミンスミートは漫画内にもあるように「ひき肉」という意味で、昔は羊肉やガチョウや牛肉のひき肉が入っていたらしい。ピューリタン革命等々を経て禁止されたりなんだりしているうちに肉を入れなくなったと聞いた。
現在はナッツやドライフルーツにシナモンやナツメグ等のスパイス、洋酒、そして牛や羊の腎臓に近いところの脂を混ぜたもの(ここに肉の片鱗がある)をパイに包んでいる。

ミンスパイのフィリングは凝る人は半年前から作って寝かしておく。でもミンスパイのフィリングの瓶詰めも売ってる。この場合パイだけ自分で作る。

ただし、パイと言っても、薄い生地が何層にもなったサクサクしたやつでは無い。イギリスでパイというと、クッキー生地のように重いんですね。全体的にみっしりと重い小さな塊です。

だから肉のパイでないにしろ、42個食うっちゅうのは、やっぱり正気の沙汰ではない。

クラッカーの中身は様々ですが、この紙の王冠は大概入っている。クラッカー単品の写真探したけど全然残ってなかった…ただ私のカメラロールには、クリスマスパーティー中に大人も子供もこの紙の王冠を嬉々としてかぶり、騒ぐ姿が何枚何枚も収められています笑。
高級デパート、ハロッズでもこのクリスマスクラッカー(お高級版)が売ってて、お値段相応に、すごいものが入っているのだ…という噂。誰か買ったことある人、何が入ってたか是非教えてください。

でもブリジットたちがポンっと鳴らしたのは、きっとセインズベリー(庶民スーパー)とかで買った安いクラッカーでしょう。それをきっと2人で引っ張って、ポンと鳴らしたのです。から元気に「メリークリスマス!ヒュ〜」とか言ってさ…ひい〜寂しい〜むなしい〜!!そういうことがね、この紙の王冠からうかがえるってわけ。映されてはいないけど、彼らの数十分前の行動がわかるというわけ。

それがわかったところで…ミンスパイが肉じゃないとわかったところで、クリスマスアグリージャンパーという共通認識が英国人にはあるとわかったところで、別に『ブリジットジョーンズの日記』の解釈が大〜きく変わるわけではない。最初に「深く考察できることあるね」とか書いたけど全然深く掘り下げてない。ちょっとだけ…作品世界への没入度が、ほんの4cm(適当)ぐらい前より沈み込む程度。でもこういうの面白くないですか?私は面白い。また気づいたら忘れないように描こうと思う。

おしまい。

この記事が参加している募集

探究学習がすき

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?