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なぜ人は余計なことまで話してしまうのか?

人生を上手くやっていくために大切なことがある。それは“言わなくてもいいことは言わない”ことだ。

『雄弁は銀、沈黙は金』という有名なことわざがあるが、まさしくこの言葉の示す通り、人生において重要なことは何を言うかよりも、何を言わないかのほうなのである。嘘をつくの駄目であるが、言いたくないことはそっと伏せておくことは何の問題ないのだ。

しかし世の中には、そこまで深い間柄でもない人間に対して、過度な自己開示をして相手を困惑させる人や、嘘とバレバレのハッタリをかまして愛想をつかされる人間が存在する。彼らは言わなくてもよいことをべらべら喋り、無駄な嘘をつくことで自分の人生を難しくしてしまっている。

SNSになると、言わなくていいことまで自己開示してしまっている人が多数派といっても言い過ぎではない。SNSをやると多くの人は何かを発信しなければいけないという義務感と、自分の身の上話を誰かに聞いてもらいたい期待感、そして自分を大きく見せたいという虚栄心を持つようになる。

その結果、誰も聞いてもいないのに自分の辛い過去や弱みについてこと細かくプロフィールに書き連ねたり、嘘の経歴や年収を書いて虚勢を張ってしまうのだSNSがうまくいかない、という人ほどマイナスなことまで発信してしまい、自分の首を絞めている場合が多い

それにしても、なぜ自分の劣等感について他人に自己開示したり、つかなくてもよい嘘をついてしまう人が後を絶たないのであろうか?その大きな理由が“不安”である。

人はコンプレックスをこじらせた欠点を持っていると、バレたらどうしようと強い不安を持ってしまう。そして、その不安を払拭するために、無駄な自己開示して安心感を得ようとしたり、嘘をついてまで『俺にそんな欠点はないからな!』と無意味なアピールをしてしまうのである。

強い劣等感がある人ほど、他人を前にするとついそのことが気になってしまう。そして時間が経つほどに、黙っていることに耐え切れなくなってしまうのである。もしそこを見透かされて馬鹿にされたらどうしよう、弄られたり突かれたりしたりしたら耐えられない……という不安に押しつぶされそうになり、口に出さずに我慢することができないのだ。

つまりコンプレックスを拗らせないように気を付けて人生を送れば、余計なことまで話さなくてもよくなれる。しかし、すでに凝り固まったコンプレックスを持ってしまい、周りの目を気にして毎日ビクビク過ごしている人は、それをどう解決すれば良いのだろうか?それは……

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