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昭和記念公園でハーフマラソン80分切りしてきたお話

昭和記念公園で定期開催されているマラソン大会のハーフの部で80分切りを初クリアしてきました。

スタート前

あらかじめのブロック指定は無し。スタート10分くらい前に「1時間30分より速く走る方はここより前にいてください」とのアナウンスで行ってみると噂通り現役大学生ランナーがたくさん。周りのランナーの戦闘力を脳内スカウターで予測して、邪魔にならなそうな位置を探しました。

靴紐チェックしてください→スタート10秒前→on your marks→バーンッ!

スタート直後〜2周目まで

各ランナー一斉にスタート!の高揚感はかなり高く、前に出ていくランナーのハイペースもあってスタート200mくらいでのGarminのペース表示は3’15”!ぐっとペースを抑え込んで最初の1kmは3’43”。このくらいなら許容範囲。
1.3km地点くらいから最初の緩やかな登りが出てきて、そこからは細かなアップダウンが4.5km地点くらいまでひたすら続きます。難コースだとは聞かされていてかなり身構えていたので、想像していたよりは大したことないなというのが前半2周の感想でした。

サブ80ジャストな集団は形成されず、同じくらいのペースのランナーさんが付かず離れずの位置に1人いるだけ。少し前にはゲストランナーの宇野さんの集団がいましたが、そこまで上げられる余裕度は無し。一方で自分よりキロ1秒ちょっと遅れたところに5人くらいの集団がいましたが、そこまで落としたくなかったのでほぼ単独走が続いていきます。

公式ラップは5km毎に18’53”-18’53”で貯金は8秒。手元の計測では3’45”/kmペースで20秒くらい稼げてると思っていたので、この誤差が出てたのは少し嫌な感じ。でも突っ込みすぎてないし、イーブンで刻み続ければ大丈夫!

3周目〜4周目まで

トラックでやっている閾値走のペースが3’38”〜3’42”/kmなので理論的には3’45”/kmくらいまでがハーフのペース。単純計算なら1時間18分台を出せるとは知っているものの、このペースで走ったことのあるのは10kmが最長だったので3周目からは未知のゾーンに突入です。

案の定?12km目くらいの登り坂からキツさが出てきて、15kmまで走ったら練習効果も十分に取れてるしもうそれで良くない?という悪魔の囁きがチラつき始めます。ほんの少しずつペースを抑えて回復させようとしますが、まだ3分50秒を切るペースでは回復できるレベルになく、ひたすら耐える展開になってきました。
次の1kmまでは行こう、まだ次の1kmまでは同じペースで行ける、アップダウンそこまでキツくないと思ってたのに確実に削ってくるじゃん…、この苦しさを乗り越えないと目標達成できないのか…こんな思考の連続でした。

5km毎の公式ラップは19’01”-19’05”。1時間15分52秒で20kmを通過していよいよ最終盤!

20km〜ゴール

17km通過したあたりから残りの距離とサブ80に必要な時間を計算していましたが、もう全然貯金はなく3’50”/kmまで落としたらアウトなことは分かっていました。それでもまだ少し余裕はあるはず!と思っていたので20km通過がほぼ1時間16分だったのはかなり焦りました。
とはいえここまで来たらサブ80に間に合う、間に合わないに関係なく最後まで出し切るだけ!キロいくつまで上げればいいなんて計算することもなく残された全力までギアを上げに行きます!

残り700mくらい。折り返し。ここでの強制スピードダウンは正直痛い。

残り400mくらい。手元の時計は残り90秒を表示。400mで90秒ならトラックで何度もやってきた3’45”/km設定だからやり切れるはず!

最後のストレートは150mくらい。もう時計を見る余裕もない。必死のパッチでトップスピードまで足を回し続けるだけ。

そして…
ゴール直前で目に入ってきた公式の電光掲示板は1:19:48を表示。この瞬間に長かった戦いに勝利したことを確信して、渾身のガッツポーズでフィニッシュラインを通過!公式記録は1:19:50の滑り込みでのサブ80クリアになりました。
本当に全部を出し切った感覚があって、フルマラソンで初サブ3した金沢マラソンよりもめちゃくちゃ嬉しかったです!(金沢マラソンも目標のサブ50未達での初サブ3でしたし…)

レース総括

レース中は細かな計算はできていませんでしたが、サブ80ジャストのペースでの20km通過タイムは1:15:49。実際のタイムは1:15:52だったので借金3秒の状態。そのままのペースでは1:20:05でサブ80を逃すところでした。
そこからの1.1kmを3分58秒(3’36”/km)、残り400mに限れば80秒(3’20”/km)、最後の最後はキロ3のスプリント状態まで全てを賭けて出し切れたことが、目標タイムに勝利できた最大の要因なのは間違いありません。

もちろん、
・体感と実際のペースが(最短距離&GPS誤差を除いて)ほぼ一致していたこと
・大崩れせずに1km、1kmを積み重ねて行けたこと
・後半10kmで少しラップが落ちたことで結果としてラストスパートをできるだけの脚を残せたこと
・風もなく暑さもない完璧な気象条件だったこと
なども勝因になりました。

こうした全てがカチッと噛み合って、昭和記念公園の難コースで(かつピーキング無しで)この日の自分ができる最高のパフォーマンスを出すことが出来たんだと思います。
結果論にはなりますが、あと2、3秒でも速いペースにしていたら最後まで粘り切れたか怪しいですし、あと1秒でも遅いペースだったらサブ80には届いていません。本当に会心のレースでした!

次のレースに向けて

次のレースは3/5に開催される東京マラソンになりますが、これ以上ない国内最高に走りやすいコース設計です。コース難易度だけを考えれば、昭和記念公園での1:19:50のVDOT58.5(フル換算2:46:50、3’57”/km)に対してキロ3秒は押して行ける可能性はあると思いますし、そうなると3’54”/kmなので当面の目標にしているサブ45が意識の中に入ってきます。
今回、練習でこなせているタイムとレース結果に大きなズレが無かったこと、キツくなってから粘り切ること、どこまで追い込んでも大丈夫かのイメージを持てたことも、フルマラソンで節目となる記録を狙う上での大きな材料にできそうです。

もちろんそんな簡単な話ではないことは、今年走った2回の撃沈レース(東京マラソンと金沢マラソン)からもよく分かっているつもりです。残り2ヶ月の練習とピーキングでそこまで引き上げ切れるかどうか。まずはサブ50を目標に、そこからどこまでサブ45に迫れるか?引き続きできる準備をしっかりとしていきたいと思います。

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