見出し画像

縦型社会の転換期

さて、もうすぐ今年も終わりということで、時事ニュースから一年を振り返ってみようかと。

個人的に2023年は色々な出来事があった年だと思います。


国内のニュースで特に印象に残っているのは

  • ジャニーズの性加害

  • 宝塚歌劇団のハラスメント疑惑

  • ダイハツの不正問題

  • 政治家の裏金事件

  • 宗教団体の教祖の相次ぐ訃報

になります。


私自身、これらのニュースの共通点は何かを独断と偏見で考察した結果、どうも縦型社会が転換期を迎えているんじゃないか(妄想乙w)と思えてなりません。

尚、これから話す縦型社会はトップが頂上に君臨するピラミッド型組織と同定義だと解釈して下さい。



ピラミッド社会の崩壊


農耕時代以降(日本では弥生時代以降)、トップが変わることはあるにせよ、基本的には誰かを頂点としたピラミッド型組織による国家形成が世界の潮流でした。

産業革命以降でもこの構造は変わらず、教育という名の下で命令や規則を守る従順な労働力を為政者側は求めてきました。


縦型組織の特徴とメリットとデメリットを自分なりに考えると

指示系統がはっきりしている。
メリット
誰から指示を仰げば良いか分かりやすい。
デメリット
組織が重層化すると指示の伝達が遅れる。
隠蔽や改竄が起きると責任の所在が曖昧になる。

上下関係がはっきりしていている
メリット
上司の命令を聞けば良いので余計なトラブルが起きない。
デメリット
上司の命令には絶対服従が常態化するとハラスメントやイジメの温床になりやすい。
上司の取り入ることだけを考え本来の業務を蔑ろにする。

目標が分かりやすい
メリット
出世が仕事のやりがい直結し分かりやすい。
デメリット
過剰な競争によって疲弊してしまう。
競争に勝ち組織のトップになったとしても、今度は別の組織と競争し勝たなければならない。


すいません、私はアンチ縦型組織(体育会系のノリが苦手w)なので、どうしてもデメリットの方に焦点が行ってしまいます。

ですが昨今の社会構造を鑑みるに、縦型組織の負の側面が強調される場面は多々あるんじゃないかと。

実際、企業で不正が起きるのは競合他社に勝つという思惑が影響してると思うし、パワハラが問題になるのは行き過ぎた上下関係が原因だと思います。

また、テクノロジーの進歩も日々加速度を増している中では、上司の指示を待っている間に状況が一変している事態もザラにあるのは容易に想像できます。
その間に出た損失のシワ寄せが平社員に来たり、下請け孫請会社に来たりと、負の連鎖があちこちで起きてる感じ。

それならトップになれば良いのかと言われれば、そう甘くもなく。
出世レースに参加すると必然的に競争を強いられますし、競争には必ず勝者と敗者がいます。
敗者になると挫折感など多くの負の感情を背負うので精神衛生上よろしくないです。 

ですが、勝者になったとしても今度は次のステージで出世レースに参加しなければなりません。
仮に組織のトップに立っても今度は競合他社に勝つレースに参加しないといけないですし、場合によっては社内で自分の地位を脅かす人間と対峙することもあるかもしれません。

こうして終わりなき競争に身を置く日々…。


残酷ですが、これが資本主義の本質なのかなぁと思います。


脱組織、自分主体へ


それなら今後はどうすれば良いのか? 
私自身、サラリーマンという立場なので偉そうなことは言えませんが、今後は脱組織が一つの潮流になるのではないかと思います。

具体的には、会社等の一つの組織に正規雇用される働き方が衰退していくのではないかと。
そしてフリーランス的な働き方が今より多様化して多くの人に馴染むような形態に変化すると考えています。

感覚的には異世界モノの漫画でよくある、冒険者とギルドの関係が一番近いかもしれません。
何らかのクエストに対し、一人で達成しても良いしパーティを組んでも良い。目的が同じならしばらくパーティに所属するけど、もし違う目的が出来たらパーティを抜けて一人で行動する。
そんな感じで組織主体から自分主体にシフトしていくのが今後の働き方なのかなぁと思っています。


これからは身軽な方が生きやすい


少し独特な解釈になるかもしれませんが、断捨離やシェアリングが注目されているのも、脱組織化の一環ではないかと個人的には考えています。

今までは所有することがステータスでした。
一流企業に就職し、お金を稼ぎ、ブランド物で身の回りを揃え、車を買い、結婚して家庭を持つと家やマンションを買う。
高価で価値のあるモノを所有することが、自分を魅せる手段(昨今ではこの感覚は徐々に薄れていますが)だと思われていました。

私自身、妻子がいて、家も車も持っています。
そのことに後悔はしていないのですが、家と車のローンは沢山残ってるし、家族の生活がかかっていると考えると、今の仕事を辞めたいと思っても踏ん切りが付かない葛藤は正直あります。

もし、私が独身で実家暮らし、車は一括購入(田舎なので車は妥協できませんw)でローンなし。
こういう状況なら今の仕事を辞めるハードルはかなり下がるだろうなと思います。

こんな感じでヒトは所有すればする程、荷重になり軽快な動きが取れなくなります。

同様に一つの会社組織に所属し続けることで不当なハラスメントを受けたり、人間関係で悩んだり、出世レースに巻き込まれ疲弊したりと、自分が不利益を被るリスクがより先鋭化するのではないかと思います。

これは私の希望的観測ですが、AIが進歩すれば業務の相当な部分を担ってくれるので、今まではヒトを雇用しないと成り立たなかった部分がAIで完結するのも、脱組織に一役買うのではないでしょうかw


もちろん、組織に所属する働き方を続けるのも問題ないと思います。何だかんだで組織に所属することで得られる恩恵は魅力的ですしw
そこに働き甲斐もあって人間関係が良好ならむしろ辞める理由なんてないです。

いろんな選択肢があって、その人に合った働き方を選べる社会がベストだと、私は思っています。


上手くまとまっているか分かりませんが、今の働き方に疑問を感じている方の新たな気付きになれば幸いです。



長々と書きましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?