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ジムニー泥沼物語 その9 車検直前で焦る編

 このジムニーは車検切れの状態で手に入れた。車検が無ければ公道で走れない。走らなければ調子はわからない。車検が取れる状態なのかもわからない。後述するが、仮ナンバーでは自宅と軽自動車検査協会の間、しかも検査に必要な場合のみ走ることができる。仕方ないので、ダメ元イチかバチかで車検にチャレンジする。
 本当であれば、古いガソリンを消費して、新しいガソリン、新しいオイルで車検に臨みたい。ガソリンは新しければガソリンスタンドの匂い。古くなるとマジックインキのような匂いがしてくる。ガソリンエンジンはガソリンを急速に酸化、つまり燃焼させることでエネルギーを得ている。ガソリンタンクの中でも少しずつ酸化が進むのである。酸化したガソリンは着火性が悪くなり、始動性の悪化に繋がる。COの発生も多くなるのではないだろうか。車検には排ガス検査があり、一酸化炭素COと炭化水素HCの濃度を測定する。不安要素は少しでも減らしたいのだが、仕方ない。気休めに燃料添加剤を入れてみた。
 車検は陸運局で検査して、ではない。普通自動車は陸運局だが、軽自動車は軽自動車検査協会で検査してもらう。自宅から車検切れの車両を運転して行くわけにはいかない。かと言って積載車を借りるのも大事である。このような時のために「仮ナンバー」という制度がある。

時々見かける赤の斜線入りナンバー

 時々見かける赤の斜線入りナンバーである。軽自動車だからといって黄色地になるわけではない。取得するには自賠責保険の加入が必須となる。通常車検の有効期間は24ヵ月であるが、自賠責保険は25ヵ月の契約ができるので早めの加入となる。これで自宅と軽自動車検査協会の往復が可能になった。ただし、車検切れでは任意保険に加入できないので、細心の注意が必要である。
 さて車検前日、ギリギリまで車検準備をしている。なんとか冬休みの間に車検を取得したい。さらには仮ナンバーの有効期限は5日間しか無い。車検に関わる部品をチェックして、amazonに注文する。前日に届いたのはフロントフェンダーのウインカーランプ。白熱球タイプのウインカーは、どこか一ヶ所でも球切れすると抵抗値が変わり、点滅が早くなる。交換球を用意してレンズを外してみた。

白く見えるのは裏からのガムテープ補強

 あぁ、、、球切れなんてコトじゃなくて、ウインカー自体が崩壊している。普通のメーカーならプラスチックでウインカーボディーを作り、ゴムのパッキンを入れ、レンズをネジ留めするだろう。さすがスズキ、ウインカーボディーをゴムで作ればパッキンいらないじゃん!原価低減最高〜😃。おかげで崩壊(溶解)したボディー一体型のコネクタが崩れ、接触不良を起こしている。さすがにamazonでも明日の午前中には間に合わない。

この中に電極が埋もれている。

 仕方ない。とりあえず電線を電球に半田付けし崩壊したウインカーボディーをそれっぽい形に整える。電球の電極となる配線は特殊なので半田の乗りが悪く少し心配である。

後日新品(社外品)を取り寄せたが、同じ構造にガッカリ

 いよいよ当日の朝、車体カバーを外すとガソリン臭い。キャブからオーバーフローか? この時間からキャブのオーバーホールか!? いや、燃料ポンプが動いていない時には無いだろう。と、下を覗き込んだのがタイトル写真である。運転席の後ろ辺りから、ポタリ、ポタリ、ポタリ、定期的にガソリンが漏れている。

心辺りはある。ウインカーだけではない、全てのゴム製品が劣化している。やはり、燃料フィルターと燃料パイプの接続ゴムホースが劣化して、タンク内のガソリンの揮発圧力に押されてガソリンが漏れ出したのだ。消火器は用意してあるが、火災にならなくて幸い。漏れ出したガソリンにはアルコールを掛けて処理する。エンジンルーム内のホースは交換済みで、残りで劣化部分の交換が出来た。
 さぁ、いよいよ車検である。

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