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足ることを知らないで人生詰んだ主婦は……ヒ素を飲んだ

読書記録。

ただ優しいだけのおっとりした片田舎の医者。彼の奥さんは 若くて人目を惹くかなりの美人。センス、教養がともに高く恋に恋するロマンチックな女子。平々凡々な旦那さんと片田舎の日常にあきあきしてる。男に言い寄られて弄ばれ、身の丈にあわない贅沢主義で多額の借金を作って首が回らなくなり ついにはヒ素を飲んで自殺してしまう。

なんじゃこりゃー、なんてこの嫁は身勝手女子なんだー!

冴えない旦那さんの優しさ。嫁が感じていなかったであろう愛情をそこそこに見つけ最後はほろっとしてしまう場面もあった。

場所がフランスじゃなくても、時代が現代でも、これって永遠のテーマかもしれない。「足ることを知る」という教訓。

この物語を現代の日本の雑誌に置き換えてみるとより内容が真に迫る。

例えば、「すてきな奥さん」の雑誌のような生活なんてと鼻で笑ってる主婦。私には「VERY」の雑誌のようなちょっとゴージャスな世界がピッタリだと思ってる。なんなら「婦人画報」もいける。でも実際は「LEE」のようなおしゃれで頑張ってるけど節約は欠かせない。だから「サンキュ」の庶民的な生活を送ってる。でも学生の頃から読んでた「別冊マーガレット」のような恋愛もしたい。今はもう大人だから「kiss」かな?

このヒロインはどうだったら良かったのだろうか…色々考察してみた。

・そもそも結婚しないで修道院で宗教に熱い気持ちを注いで生活する。←これは結構いいかもしれない。けど刺激を求める性質がゆえに苦しみそう

・もっとハイスペックな旦那さんを見つける←階級的なこともあってなかなか出会いがないだろう。

・旦那さんの立身出世をプロデュースする←旦那さんがあんまりやる気がないし才能もそこそこだからうんざりするかなぁ。

・ヒロイン自身が一角の人物になる←センスがいいので今だったらインテリアデザイナーとかになれそうだけど…

どんな状況であっても最後は決められたように破滅の穴に落ちてしまった。

ヒロインは背徳の恋に溺れ悦に浸っても、密会を数回重ねると不倫相手の刺激的なやりとりも 夫婦のやりとりのように新鮮味を感じなくなってしまう。最初の頃のようなクラクラする陶酔感やドキドキはやがて色褪せる。

流行りのものをいち早く身に纏い 周りから口々に美しいと称賛されても、家具を身の回りに揃えても すぐに次のものが欲しくなる。

飽くなき欲求は、向上や進化や成長に繋がる。しかし行きすぎると非常に苦しい結果になってしまう。

以前読んだ「あなたには帰る家がある」でも同じ事を感じた。この本でもワタシが学んだ事は「足ることを知る」だ。

「足るを知る者は富む」とも聞く。「何に対しても、“満足する”という意識を持つと精神的に豊かで幸せな気持ちで生きていける」ということだ。

完璧を求めず60パーで満足できるようになったら全てが最高だろうなぁ✨←(ワタシの理想)


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