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2024年 4月の振り返り

4月の振り返り。
一年の中でも4月は私の好きな月だから、過ぎてしまうのが惜しい。次の4月まで、また長いようで短い一年が紡がれていく。長くて寒い夜を超えてようやく訪れた春は、見惚れてしまうほど鮮やかな桜の花びらを添えて、私の心までも春色に彩った。

4月初旬、大学の授業が始まった。ようやく自分が4年生になったことを自覚しつつある。写真フォルダを遡って4年前の今頃に辿り着くと、いろんな感情が溢れてくる。何が待っているのか楽しみで仕方なかったあの頃の未来の4分の3を、私はもう通ってきたのだ。あの頃の期待を裏切らないだけの未来ではあったと思う。何もないように思えた日だって、私の今をつくっている一部であって、欠けてしまったら成り立たない。だから、過去を認めながら大学最後の一年を大切に生きていきたい。

4年生になって、卒業研究のためのゼミがスタートした。自分の学部は芸術系だから、卒業研究は論文か制作のどちらかになる。自分はもともとプロダクトデザインに興味があって入学したから、卒業研究でも制作がしたくて、その関係のゼミに配属された。まだ卒制テーマは確定していないが、ぼんやりとやりたいことのイメージはある。自分が抱いている抽象的なイメージを形に落とし込んでいくのは難しいが、そこが一番おもしろい部分でもある。どんなものが出来上がるのか、自分でも楽しみだ。幸い、ゼミの先生も、"自分が本当にやりたいこと、好きなことをやったらいい" と言ってくれているから、わくわくした心で研究を進めたい。好きなものを好きなまま続けていくのは簡単じゃないし、気づいたら離れていってしまうことはよくある。今までも、そのせいで随分と苦しかった。だからこそ、初めの気持ちを大事にしたい。卒制で言ったら、まさに今。途中で全てを投げ出したくなっても、始まりの気持ちに戻って来れるように。今このときを覚えていよう。

卒業後に自分がどこで何をしているのか、まだ見えないが、不安はない。あるのは希望と可能性。少なくとも今はそう思える。今は、扉の先に広がる新天地への期待と憧れ、それから好奇心が私の心をくすぐる。この感覚が私は好きだ。できることならいつも感じていたいほどに。この感覚を味わっている今、春が来たのだと改めて実感する。春が来たのだ、ここにも。

生ぬるい空気に浸かりながら微睡んでいたら、いつの間にか木々は初夏を感じさせる色を纏っていた。

散った桜の花びらはどこへ行ったのだろう。

次の春、私は桜に何を思うのだろう。どこで春を迎えるのだろう。

幸福の予感に鼓動が少しずつ速くなる。
色づいていく次のページが楽しみだ。

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