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おじフェスにときめく

デパートからのDMをパラパラとめくっていると、小さな記事に手が止まった。

「おじフェス来店」

何!?おじさんのフェス?
爽やかな男性が4人、きっとこの人たちが来るのだろう。

気になって調べ始めて、数分もかからなかった。
私のハートは「おじフェス」に射抜かれた。

どの人がどうということではなく、おじフェスを見る私はときめいた。
皆さんモデルだけに、スタイルがいい。

日ごろから、人は見かけではなく中身で勝負だと思っている。
いくらカッコよくても、誠実でなくてガッカリするのはいやだ。

でも今は、そんなことどっか行っちゃって、おじフェスで頭がいっぱい。

DMによれば、商品を購入すればおじフェスと写真が撮れるという。
行く行く!おじフェスと写真撮れるなら、いくらでも買っちゃうもん。


好きなミュージシャンのライブには行くけれど、それとはちょっと違う。
会いに行けるモデルだ。(どこかで聞いたような)

すっかりその気になった私は、当日着ていくワンピースを思い浮かべた。
でも靴がなぁ…、アクセサリーも、それ以前にこの体型が残念すぎる…。

おじフェスと撮る写真を想像すると、あちらがカッコよければよいほど、こちらのおばさんぶりが目立つことになりそうだ。

さらにネットに上がっている写真は、セレブなマダムが私には着られそうにないファッションで写っていらっしゃる。

やっぱ田舎者の私には無理だ。
堂々とおじフェスと並ぶなんて、今の私にはできない。
え~~ん。

そこで、ハッと気づいた。
気後れしておじフェスに会えないのなら、自前でおじフェスを作ればいい!

名案!!

素材は、うちにいる男1名。
(そう言いながら、自分でも噴き出しそう)

最近、忘れていた😆
気づけば、すっかりくたびれた「おじい祭り」になっている。

仕事に着ていく服は商売道具でもあり、緊張感をもって選んでいた。
MEN’S CLUBを見ては研究していたころもあったのに。
服や靴のメンテナンスもいい加減になり、見て見ぬふりをしている。

「おじフェス」は気になるけれど、今は身内に注力しよう。
最近、自転車を盗まれ、プレゼンで落選し、アンラッキー続きだ。
写真を撮るための購入費は、ワイシャツ1枚に変更して、パリッとしてもらおう。

さすがに足首見えてる細身パンツは、私にスキニーを履けと言われるのと同じ、強要はできない。
注文はつけるけど、じゃああなたは?と言われればできない。

年を取っていくのは仕方ないとして、お洒落心と清潔感は必須だ。

とりあえず、ときめきは若さの秘訣!
今日のところは「おじフェス」素敵~!と眼福にあずかっておこう。


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