見出し画像

12年に1度、大人気の神社(街で★深読み)

小牧山のふもとにある、間々観音(おっぱい観音)訪問記を書きました(↓)。
同じ小牧市内にある田縣神社(人類の生殖に特化)もそうですが、日本には、高度に(?)専門化された寺社がいくつもあり、ニッチな悩みや願いを抱える参拝者を集めています。

Noterさまとコメントをやりとりしているうちに、12年に1度、長蛇の列ができる神社を思い出しました。

と書いたら、すぐに、
干支えとに関係してるんでしょ!」
と答えを言われてしまいましたが、コトはもう少し複雑です。

名古屋市内北部に、干支えとの動物名を持つふたつの神社があります。
どちらも927年にまとめられた延喜式神名帳にその名を記す、由緒ある古社です。

このうちひとつはまさに12年に1度、初詣の行列ができます。もうひとつの神社は、やはり12年に1度人気はありますが、それ以外の年も参拝客がそれほど落ち込むことはない、間々観音や田縣神社同様、高度に《専門化》された神社なのです。

今日はまず、前者の紹介をさせていただきます。

名古屋市北区の《羊神社》

羊神社は名古屋市北区の「辻町」にあります。
「ひつじ」と「つじ」── 何かありそうですよね。
元々は「火辻」で、縁起が悪いので町の名前から「火」を除いた、という説があるようです。
しかし、この神社はそのためか《火事除け》としても言い伝えがあり、「名古屋大空襲」にあってもこの町は大きな延焼がなかったそうです。

この神社には、2015年と2003年の正月に来ました。
そう、ひつじ年の初詣です。
どちらの年も、すさまじい賑わいでした。

親子羊の石像

鳥居をくぐると、右手に、石でできた羊がいます。どうやら「おかあさん羊」らしく、子供を脇に従えています。《親子石像》はユニークです。

ひょっとしたら「狛犬」も「狛羊」かと思ったのですが、さすがにそんなことはない。ここはフツーでした。
(「狛羊」に変えた方がいいと思います!)

羊神社本殿

こういう所はたいてい、名前の由来に「諸説あり」なのですが、Wikiediaと神社境内の《由来》によれば、

上野国多胡郡を支配していた多胡羊太夫が奈良の都に参上する際に立ち寄る屋敷があったことにちなむとされる。

Wikipedia「羊神社」

しかし、私が2003年に感銘を受けた時に調べたら、

越の国に住む伝説上の「羊太夫」が、空を飛び、しばしばこの地に来たから

だった記憶があります。
うーん、こちらの方がロマンがあるような……。

神社の境内にもいわゆる「絵馬掛所」がありました。

羊神社の絵馬掛所
絵馬は《羊のカップル》

予想されたことではありましたが、毎年干支えとによってその絵柄を変える「ファミレス型」神社とは根性が違い、《羊神社》の絵馬は、寅年の今年も ── いや、ナニドシだろうが、ずうーっと、羊なのでした。

この神社はもちろん、「火除け」としての効能?があるのでその点《特化型》でもありますが、やはり、「12年に1度」ほどの華やぎはない。

もっと「羊」の方で人気を集められないのか?
・毛織物業者に祀ってもらう。
・ラム肉業者に祀ってもらう。

── いや、イマイチですね。

羊毛や羊肉、酪農としての《羊》が重要な(重要だった)地域に乗り出してはどうでしょうか? ── モンゴル、中央アジア諸国、トルコ、さらにはオーストラリアなど。

そして、この地は、メッカのように、全世界の毛織物業者が生涯に1度は訪れなくてはいけない《聖地》とする

境内ではもちろん、《ラム肉シシカバブ》を売るのです!
(妄想です、すみません)

干支以外でも勝負している神社は→

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?