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怪物キャリバン(テンペスト)

化け物。

魔女シコラクスの息子。父は魔王とされるが詳細は不明です。言葉を話せず海中生物と陸上生物の中間のような4本足の怪物の姿であったとされています。

テンペスト本編にて母の魔女シコラクスは既に他界し、彼女から魔術を教わってはいたが、言葉を話せない為に使用できずにいました。

やがて、プロスペラが追放され島に訪れると、彼に騙されて魔術を奪われてしまうばかりか、住んでいた島まで横取りされてしまい、彼に下働きを強制されてしまいます。一方で、キャリバンはプロスペラから言葉を教わります。なので、キャリバンにとって多少の感謝はあれど、基本的にはプロスペラは憎悪の対象となります。

そんなキャリバンですが、妖精エアリアルの音楽に優しい反応を示す時があります。

こわがることはねえ この島にはざわめきや
音楽や歌声が満ちているが楽しいばかりで害はない
時にはすげえ数の楽器が耳元でうなったり
時には歌声が聞こえたりして
長い眠りから目覚めた後でも
またうっとりとして寝入ってしまうんだ
そして夢の中で 雲が切れてその間から宝物が
いまにも自分の上に落ちてきそうな気がする
だから一旦目覚めても また夢を見たくなるのさ

出典 : shakespeare's plays 壺齋散人(引地博信)

魔術が日常的に行われる物語において、意外と見落とすのかもしれないのですが、プロスペラは追放されてきた人間であり、エアリアルは幽閉されていた妖精です。つまり、魔女の血族、即ち魔女の血を引く者は、純粋に怪物キャリバンただ1人だけとなります。

<Related my note>
プロスペラ(テンペスト)
エアリアル(テンペスト)
シコラクス(テンペスト)

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