見出し画像

Google Chromeのサードパーティcookieサポート廃止で何が起こる?

2025年初頭を予定しているGoogleのサードパーティcookieのサポート廃止まで半年を切ったということで、
改めてサードパーティcookieとは何か?また廃止の理由や影響、対策についてお話ししたいと思います。


サードパーティcookieとは?

クッキーって美味しいですよね。このクッキーの話ではないですが…

Cookieは食べて美味しいお菓子!の方ではなく、Webサイトへの訪問時にユーザのブラウザに保存されるID・パスワードやサイトの訪問履歴といった情報をいい、cookieを利用することで、ユーザはメールアドレスの再入力などの手間を省くことができ、事業者側は効率的な広告配信などを行うことができます。

サードパーティは元々は「第三者」という意味で、インターネット業界ではWebサイト上で広告を配信する事業者等をいいます。これに対し、サイトを提供・運営する事業者をファーストパーティといいます。
この第三者である広告配信事業者などが管理するcookieがサードパーティcookieで、サイトの運営元が管理するcookieがファーストパーティcookieです。
サードパーティcookieには複数のサイトを横断しての行動履歴等が、ファーストパーティcookieにはサイトの訪問履歴やログインID・パスワード、ECサイトであればカートに追加した商品情報などが含まれています。

Cookieについての詳細は、当社でも過去にご紹介しておりますので、併せてお読み頂けますと嬉しいです!

サードパーティcookieへの規制の背景とは?

規制されるには理由がある

そんな一見便利に思えるものが、なぜ規制対象となっているのでしょうか?

前章で「広告の配信」に触れましたが、例えば「ある化粧品のサイトを訪問したら、その化粧品のバナーや広告がたくさん表示されるようになった」という経験はありませんか?
これはリターゲティング広告と言って、ユーザの行動履歴を追跡し配信されていますが、こうした広告に対し、不快感を持ったりプライバシーを侵害されたと感じるケースが増えました。
個人情報保護の機運が高まる中、国内では改正個人情報保護法(2022年4月施行)、改正電気通信事業法(2023年6月施行)で、サードパーティーcookieを利用する場合はユーザーに通知し、本人の同意を得ることが義務付けられるようになりました。サイト訪問時に、『cookieの利用に同意しますか?』という表示がされるようになったのはこのためですね。

そして海外での動きとして、Apple社のWebブラウザ「Safari」がトラッキング防止機能を組み込み、2020年にサードパーティcookieのブロックを開始。そして今回、世界で60%を超えるシェアを持つWebブラウザ、Google社の Chromeもサードパーティcookieの利用を廃止することに。

どんな影響があるの?

事業者とユーザ、それぞれどんな変化が?

ではこれによって、どのような影響があるのでしょうか?
事業者側にとって最も大きな影響は、「サードパーティcookieを利用したリターゲティング広告の配信ができなくなる」ということでしょう。
サードパーティcookieは、ユーザのウェブ上での動き(サイト訪問履歴や検索履歴など)をもとに興味や関心を類推し、顕在的・潜在的な需要を持っていると思われるユーザに広告を配信するために利用されてきました。
ユーザの立場から見れば、自分の趣味嗜好にあった広告が配信され、新たな商品やサービス、情報との出会いが減る可能性があります。ファーストパーティcookieに対する規制は現在のところはありませんので、ID・パスワードや、フォームの入力内容の記録が残る機能は継続されます。

事業者側はどんな対策が必要になる?

方向転換が必要です!

このように、サードパーティcookieの規制に伴い、ウェブでの広告施策に大きな変化が現れます。
この変化への対策として、 

①LP・サイトの改善によりユーザの離脱を防ぐ
リターゲティング広告は主に、一度サイトに訪問したが離脱したユーザに向けて配信されるものですので、コンテンツの改善等、サイト内容を見直し、離脱を防ぎましょう。場合によってはメルマガ・LINEなど囲い込みの施策を強化するのも効果的です。

②コンテクスチュアル広告やSNS広告などの代替施策を行う
ユーザが閲覧しているページに関連性の高い業種・サービスの広告が表示されるコンテクスチュアル広告や、より精度の高いセグメントが可能なSNS広告は、リターゲティング広告の代替施策として再注目されています。

③ファーストパーティデータの活用力を高める
自社サイトやアプリから収集したユーザデータ、購買履歴、アンケートデータなど、自社で許可を得て収集したデータであれば、もちろん活用することができます。こうしたファーストパーティデータを利用した広告媒体もありますし、自社のマーケティング力を高めて活用するという手段もあります。

といったものがあります。
プラスジャムではLP・サイトの制作や改善、各種運用型広告の設計・運用、マーケティング支援など、サードパーティcookie廃止に伴う対策を行うことができます。現在リターゲティング広告をメインに活用しており、対策を講じたいという事業者様、ぜひ当社にご相談ください。

プラスジャムはWeb制作会社です。
ウェブサイト制作、システム開発、Webマーケティングなど、さまざまな課題解決やアイデアを具現化するWebソリューションを提案・提供しています。

プラスジャムのお問い合わせページへ遷移します

noteでプラスジャムを見つけてくださった方は、お時間あればコーポレートサイトや他の記事もご覧いただければ幸いです。

\コーポレートサイトはこちら/

\関連記事はこちら/

[今回の記事担当] ディレクター 伊藤
2024年入社。総合広告代理店出身のWEBディレクターです。
WEB以外のお話も投稿できたらと思ってます。