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ご近所さんに子馬が生まれた!

6月に書いた下書き。
せっかくなので挙げておく。
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職場で昼休みに携帯を見ると近所に住むKさんから着信があった。Kさんは趣味で馬を飼っている。馬と言っても競馬でよく見るサラブレッドのような軽種ではなく、馬車を曳く重種、ガタイの大きな馬だ。
先月初め、馬屋に馬を見に行ったときKさんから、飼っている婆さん馬「小春ちゃん」が月末に出産する予定だということは聞いていたから、着信があった時ピンときた。
子馬が生まれたのだ!!!

昔から馬が好きだ。見るのも乗るのも馬のすべてが好き。あのビロードのような短毛の体に触れると、温かくて躍動感があって生きてるんだなあって感じる。大きな瞳は潤んでいて澄んでいて吸い込まれそうなところがいい
学生時代は牧場や乗馬クラブにアルバイトに行ったり、馬術部で競技にも参加したり。ここウン十年は全く馬との接点はなかったけれど、この土地に引っ越して来て最初の散歩のときに見つけた私の憩いの場所だ。こう言ってはなんだが、農機具置き場にしか見えない馬屋と放牧場は、畑が広がる里の真ん中にあって、ほんの1アールほどしかない。今はこの2頭だけ。大きな屋敷やこぎれいな馬房があるわけでもなく、ただ屋根のある掘っ立て小屋と、鉄道の枕木と廃品で作った、半分壊れたような放牧場の柵があるだけ。誰もここに馬がいるとは思わない。その隠れ家的なのもお気に入り。
Kさんは気さくな面白い人で、おしゃべりが大好き。馬をこよなく愛している。馬の堆肥で馬屋の周囲はいろんな野菜が育っている。私が遊びに行くと、これもあれもとたくさんの野菜を分けてくれる。狩りで獲ったイノシシや鹿肉もいただくことがあってお世話になっている。

この日、仕事の帰りに立ち寄って見ると、Kさんは餌やりを終えて帰るところだった。
今朝来てみたら、生まれていたんだよねえ、と屈託なく笑う。この母馬にしては大きな子馬で、21歳の初産とは思えない。昨日まではKさん、母馬の高齢出産に結構気をもんでいたようで、何事もなく、無事に生まれたのが本当に嬉しい様子だった。父馬は月毛だというだが、全くその面影はなくて、母馬そっくりの栗毛に額の流星、大きくて長い脚にはソックスのような白斑がある仔だ。
kさんが近づくと、狭い馬房でピョンピョン跳ねる姿は子馬らしくてとてつもなくカワイイ!!!

明日はお祝いにニンジンのプレゼントを持っていこう。


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