涙に染まる

水たまりに反射した空は 僕をどこかへ連れていく
靴紐がほどけて 歪なアスファルト

前髪なんて気にせずに 夢中になって走った
秒針が止まって ふと浮かぶのは 君だけだったのに

青に溶けて消えてしまいそうな
君はそんな人だった
とても頭では理解ができなくて
興味のない 関係ないふりをしていたけれど
本当はそれでもよかった この涙に染まって

水たまりを照らす光は 僕のなにかを奪っていく
青色が隠れて 灰に映った世界

後先なんて気にせずに 必死になって願った
秒針が止まって ふと浮かぶのが 僕だけだったらな

空に浮かんで消えてしまいそうな
君はそんな人だった
なぜか苦しくて ずっと離れなくて
満たされない なにか足りないことはわかっていて
本当は忘れたかったんだ この涙の温度を

急に立体的になって目が眩んで
いつかの記憶が現れた 
あのときから変わらないもの なんだっけ

青に溶けて消えてしまいそうな
君はそんな人だった
とても頭では理解ができなくて
興味のない 関係ないふりをしていたけれど
本当はそれでもよかった この涙に染まって

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?