どうでもいい

名前も知らないバンドの【大切なお知らせ】
どうでもいいのに 最後まで読んでしまった
鍵をかけた掃き溜めにすら出せない下書き
どうでもいいのに こんなに溜めてしまった
暗闇の中に四角い液晶だけが光る

やさしさは傷口に塩を塗るだけだ
大丈夫?には大丈夫。としか返せない

頬が濡れて はじめて弱さを知る
心が枯れて はじめて脆さを知る
思い描いていた生活はできないらしい
こんなはずじゃなかった
そう嘆いても時間に流されていく

誰も知らないわたしのこんな一面
どうでもいいから はやく捨ててしまおう
鍵をかけた引き出しに眠り続ける紙屑
どうでもいいなら もう要らないでしょう
一体なにに引き止められているの

慰めは刃先を素手で掴むようだ
大丈夫?には大丈夫。としか返せない

周りが見えて はじめて青さを知る
嵐が訪れて はじめて静けさを知る
思い描いていた理想は叶わないらしい
こんなはずじゃなかった
そう嘆いても時間に流されていく

硬くなった指先は不安と戦いながら歩んだ証
足りないものを見つけては才能がないせいにした
言えなかった夢は壊されたくない大切なもの
足りないものを見つけるたび諦めそうになるんだ

くしゃくしゃになったルーズリーフ
未熟な言葉が連なっていた
どうでもいい どうでもいい
どうでもいいはずないでしょう

夜が滲んで はじめて無力を知る
花が淀んで はじめて美しさを知る
思い描いていた自分はどこにもいないらしい
こんなはずじゃなかった
そう嘆いても時間に流されて息を吐く 生きていく

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?