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BSプレミアムシネマお薦め⑱『トゥルーマン・ショー』

今回お薦めするBSプレミアムシネマはこちら。名作にして傑作、ジム・キャリー主演の『トゥルーマン・ショー』です。

まず、なにがすごいって、これが1998年の作品であること。いわゆる「メタバース」が騒がれている今の問題と本質を既に20年以上前にエンターテイメントとして描いていたということ。これがすごい。別マガジンで論じた『フリー・ガイ』と比較することで、また面白く楽しめます。

さて、この映画のテーマですが、一言で言うと自分探しというよりも新しい自分づくりです。自分探しの場合、人は過去に向かってしまいます。しかし自分づくりであれば、人は未来を目指すことができます。

とはいっても、この映画のように文字通りに未来は「開かれて」いるわけではない、という人も多いでしょうし、多くの人はそのような世界、そのような現実という名の世界に住んでいます。しかし、その「現実」は本当に「現実」なのか、あなたがそう思い込んでいるだけではないのか、「現実」は新たに作り出せるものなのではないか、この映画が提示している問題意識は言い換えればそのようになるでしょう。そして、その問いへの回答は、まさにこの映画の主人公がそうだったように、「自分で見つけろ」「前へ進め」「チャレンジしろ」ということになります。そして、この映画を見て、あるいはこの映画の中でこの映画(というかテレビ番組)を見ている人たちが感動する(した)のは、主人公の結果に対してではありません。主人公の行動に対してです。結果ではなく行動こそが大切だ、それをこの映画は教えてくれます。

そしてこの映画が公開されてから20年以上が経過した現在、私たちは「メタバース」という形で「新しい世界」を手に入れています。つまり新しい世界=未来へのドアは既に無数に開かれているわけです。そこでの「生き方」がこれからの時代の人の生き方のテーマとなってくるでしょうし、その時にこの映画は一つの指針となります。

お薦めです!未見の方は是非ご覧ください。


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