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孤独と無知

ひとりはぐれて
またここに
下ろす根の場所
奪い合い

……

力の花を
咲かせても
周りと違う
違和感に
気づき散る春
右ならえ

葉の色同じに
してみても
仲間になれた
気がしても
違うかたちに
気づく夏

その色変わり
人も
枯れて現わる
ハゲ痩せ木

冬積もる雪
慈悲はなく
重く片腕
引きちぎる

………


何故自分だけが違う
そんな違和感の中
生き続けている
普通でいいのに
一緒でいいのに

春と秋だけ現れる
緑針葉杉の中
桜木だけが
季節変え

いつしかここに
根を下ろし
異彩を放つ
生き様は…

桜孤独と
思うのは
同じ境遇
進むひと

………


花散らし
緑の真似事
してみても
どこか孤独で
葉を落とす

それでも明日は
巡りくる
季節も止まる
ことはなく
私もこころ

閉ざす事なく


やはり孤独の逆は無知なのでしょうか
知っている様で
何にも気付けていない自分の無知を
孤独なんて言葉にするのは
間違っているのでしょうか


「孤独」の反対側にあるのは「無知」
そう教えてくれた時
杉林の中に一本の山桜
ぼんやり見ながら綴りました

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