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緒真坂さんのサイン会へ行ってきた

激しく青嵐が吹き荒れているGWのとある一日。

人混みも強風も苦手だが、私は渋谷へと向かう。渋谷ヒカリエで緒真坂さんのサインが貰えるからだ。
サインならば購入した本にあるではないか。でも、欲しいのだ。

かくして8階に位置する○○書店に私が望んだ天国があった。

通販でしか買ったことがなかった著作を手に取って見れる。これとこれと、あれとそれを買おう。

カウンターから「いらっしゃいませ」と声がしたので観てみると妻くんがいらっしゃった。見まごうこと無き美人の妻くんだった。やばい。可愛い。実物の方が何倍も。

しかし、ここで激しく動揺。急いで来たものの、確かカードは使えないんだった!オダジョーばりのやり取りがあったと記事に書かれてあったじゃないか。いかん、いかん、とりあえず現金を下ろして来ようと一旦店を出たものの、ここは8階だった。しかも時間も割とギリ。制限時間付きのサイン会なんだから帰って来れなかったらどうしよう。

仕方ない。買占めはあきらめて、持ち合わせで買えるだけにしておこう。←だからネットで買えるってば。

一分もせず再びお店に戻ると、こんな挙動不審の客にも天使のような妻くんが再び律儀に「いらっしゃいませ。」。

多分、カウンターの中でなく店内の本を眺めていらっしゃる如何にも本が好き!というあの方が緒真坂先生なのだろうなあ。もうビジュアルが小説家!という感じ。

もじもじしている私に気さくに妻くん様が案内して下さって、その場で緒真坂さんにサインをいただけた。サラサラサラ~と書かれ、妻くん様がスタンプを押してくれる。5冊にこのやり取りが繰り返される。スタンプを押すその所業が『承認!』という感じ。
それでも飽き足らず、スマホにも書いていただいた。やった♪

帰りの電車の中でさっそく『スズキ』を読み始めたが、面白かった。こういうことを実体験したことがあるので、最後の一行を読んで鳥肌が立った。一冊を読み終えるまで、あと少しというところで自分の住む駅に着いたので、中断するのが嫌で、しばらくベンチで読んだほどだった。

ふと思い出したのだけど、以前に読んだ作品の中に『フットプリンツ』というのがあって、その読後感が凄く好きだった。しんしんと降り積もる雪の中、主人公がとある歌を呟くよう歌っているシーンが目に浮かぶ。

さらに余談だけど、今日は、人混みの中をレッドツェッペリンの『天国への階段』を聴きながら書店に向かっていた。憧れている人が居る場所が天国なら、もしかしたら、そこへ向かう階段とは今日のような軽い地獄なのかも知れない。なんてことが浮かんだのは、作品中に『軽い地獄』という甘く素敵なワードがあったことを思い出したからでもある。

○○書店の帰り道、青嵐は若干治まり、蒸し暑さを心地よく吹き飛ばしてくれるそよ風に代わっていた。

夢か現実か、大好きな作品も先生も妻くんも実在していた。現実なのだ。青嵐と人混みはやっかいなのだが、本当に素敵な時間を過ごせた日だった。
また明日から頑張ろう。

僕らは みんな 生きている。

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