心という怪談
気のせいのようで気のせいではないという事が、この世には多々ある。
仕事から帰ると休日だったKちゃんが、『今日は、頭が割れそうに痛くて気持ちが悪かったの。今は大分良くなったよ。』と言いつつも、ソファーに埋まっている。
この自宅から離れたところに位置する職場でも、今日は、まさに変な日だった。いや、実は、半年くらい前からずっと何かが変。
Kちゃんのその症状は、今日、とある人が被っていた症状と同じ。そのオーラが黒い人は「頭が痛くて気持ち悪い。」と全く同じことを言っていた。そして、その次に言った言葉が、さらに変だった。
「分かって貰いたい。」
誰に?何を?と私は訊いた。
すると、「分からせてやりたい。」と言い直している。
???
具合が悪い故のうわ言みたいなものかな?と介抱しつつ考える。
その時、彼女が握っているスマホから”言わない方がいいですよ”という声が聞えたのでギョッ!とした。siriの声だ。彼女は何も質問していないし、見る限りなんの操作もしていないのに。
こわっ!何、それ?と引いた。
すると続けてsiriが言う。”のろいがえしってしっていますか?”。
そのあと、彼女のスマホの画面に沢山WebサイトのURLが表示されているのが見えたのだが、気色が悪いので頼むから電源切ってくれと頼んだ次第。
でも、私の10倍くらいビビっていたのは彼女自身だった。「なんのことだか、さっぱり分からない!本当に知らない!」と怒ったように電源を切っていた。
で、今、誰のことを言ってたの?と訊きたかったのだが、やめておいた。
ところが、帰宅してから、Kちゃんの様子を見て思うところがあった。
きちんと丹田センタリングをして、久しぶりにレイキを使って部屋を浄化した。窓を開けて邪気払いの玉を部屋の隅という隅に投げて回っている私を見て、Kちゃんは「久々に見た~。」と少し笑いだした。
本当に風が吹いた。
そして、みるみるうちに顔色が戻り、「暖かくなった。重いのも取れた。」とのこと。
聴いたところによると、今日は自宅で来月の勤務表をつけていたところ、急にとある人物の顔がチラチラ、チラチラ浮かぶようになり、気分が悪くなったので少し午睡したとのこと。すると、その人物が夢の中に現れて「分かって欲しい、分かって欲しい、分かって欲しい、分かって欲しい・・・思いを知って欲しい、思いを・・・知って欲しい、思い知って欲しい!、思い知れ!・・・」と迫って来るので、夢の中で頭をぶん殴ったとのこと。
夢の中で「要らない。そのエネルギー、全部、お返しします。全然要らない!」と怒鳴ったそうだ。
それで起き抜けに何とかスッキリしたものの、まるで何かの病気の後遺症のように頭痛と嘔気が今一つ抜けなかったとのことだが、レイキの浄化で全部ぶっ飛んだとのこと。
私はそれまで、今日も関わった職場の人を恐ろしい、不気味だと思っていた。
しかし、Kちゃんが「お約束の呪い返しをしてやったよ。」というのを聞いて、思わず無言になった。
さて、本当に怖いのは誰でしょう。
全員だと思う。何たって、皆、普通に働いて普通に暮らしている生活人に過ぎない。そのベースに何かが引き寄せられてくっついていたのかも知れないけれど、引き寄せる要素があったことに間違いはない。
・・・・・・・。いや、でも、Kちゃんがダントツかな。
siriを通して喋ったでしょ?
電波と感情は、その質も経路も似ているのかも知れない。
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