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「LOST AND FOUND」制作記録

2023年12月3日COMITIA146にて発行した個人誌「LOST AND FOUND」の制作記録を覚えているうちに書いてみようと思います。記録といっても完全に個人的なメモになりそうですが…。時系列順に書いていこうと思います。


①そもそもどんな作品を出すのか考える

コミティアのサークル申込締切が9月末とかだったので、そのあたりから何を出そうかな…と構想を練り始めたように記憶しています。

この時点で何を出すか決まっていない&COMITIA初参加ということもあり、全く勝手が分からなかったのでひとまずスペースも「その他」のジャンルで申し込みました。

個人的なことではあるのですが、ここ数年は時世の影響で、作品を発表する機会を失ったことが度々あり、イベントなどで作品を出すならこの数年で自分が何か記録や収集したものを発表できたらいいな…というアイデアが漠然とありました。

最初は日記本というアイデアもあったのですが、そもそもこのnoteも日記を書くぞと思い始めたものの数年放置、Twitterの更新頻度も低く、日記といえるものを発表することは難しいな…という結論に至りました。
ただ、2021年頃からInstagramのストーリーで何となく道端に落ちているものの写真をアップし始めたらまあまあ投稿数が溜まってきたので、これが何か使えないだろうかと思いつきました。

その発想から、撮りためた落とし物の写真を写真集のようにして、ZINE的なものを作ろうかとも思ったのですが、思いのほか道端に落ちているものはキャラクターもの等が多く、頒布物として使用できるか微妙かな…と思い、落とし物をテーマにした漫画という形で発表することにしました。

②漫画のアイデアが思いつかなくて早速行き詰まる

漫画を描こうという方向性は決まったものの、どんなストーリーにするか良いアイデアが思い浮かばず、10月中はとりあえず闇雲に映画を観たり、突然旅に出たりしました。
それらが作品に良い影響を与えているかは不明ですが、特に後者は長距離移動中にふとアイデアが浮かぶことがあったので、今後原稿に取り組むときは移動時間の長い旅に出るのも一つの手かもしれないと思いました。(オススメ出来るかは微妙ですが…)

③設定・プロットを考える

11月に入ってようやく話の内容を考えるフェーズに入ることが出来ました。
登場人物の設定等も、話の内容を考えながら並行して固めていきました。

キャラクターの設定案

ただ、ゼロからストーリーを考えるにあたり話の構成やボリューム感などがいまいち掴めず、漫画を描くためのノウハウについて書かれた本やWEB記事をいくつか読み、参考にしました。↓参照

④表紙を考える

表紙はもっと手こずるかなと思ったのですが、思いのほかほぼ一発で決まりました。自分が色塗りがあまり得意でないのと、線画を活かした表紙の装丁等が好きなのもあって、こんな感じのデザインになりました。
完成した本は表紙の紙が想定よりツルっとしたものになってしまったのですが、次回作るときはもう少し色が沈むような紙でチャレンジしたいなあと。

⑤ネーム・下書き・線画ほぼ同時並行

ネーム→下書き→線画と順を追って効率よく作業が出来ると良いのですが、時間が無いのと早く原稿が真っ白という状況から脱却したいという焦りから、これらの作業を同時並行して行いました。(作画しながら話の構成もかなり変更したりなど)
作業自体はここまでアナログで、描いた線画はスキャンしてデジタルでの作業に移行します。

⑥コマ割り・トーン貼り

ここからの作業はすべてCLIP STUDIOで行います。(デバイスはiPad/デスクトップPC)
最近はさすがに慣れてきましたが、もともとアナログ出身の自分にとってはデジタルの作業をできるだけ減らしたく(目も疲れるしさあ…)、④までの作業の比重が高めです。

ちなみに作業環境はこんな感じです。

(コードとか汚くてすみません…。しかもこれは原稿後に撮ったものなので原稿中はもっと汚いよ)

アナログで描いた線画をスキャンして、CLIP STUDIOで切り貼りするような形になるので、このタイミングでコマ割りをしています。
アナログ作業の時点でコマ割りをやってしまえたら良いのですが、結構終盤ギリギリまでコマの大きさを変えたりするため、そこはデジタルならではの恩恵を受けているなあ…という感じです。
まあでも如何せんアナログ⇔デジタルの反復作業が多いため、もっと効率の良いやり方を見つけられたらいいんですが…。

デジタル上でコマ作成して、そこにスキャンした線画を嵌め込む→コマからはみ出た部分を削除…という感じ

⑦セリフ入れ・仕上げ!

ページに絵が埋まってきたのでこのあたりでようやく脱稿への兆しが見えてきました。
ここからはCLIP STUDIOの「ストーリーエディター」機能で全ページのセリフを入れていきます。デジタルで細かい作画の修正を行うときはiPadがメインですが、セリフなど沢山の文章を入力するときはやっぱりPCで、というかキーボードでやるのがいいね…作業効率が全然違うもの…(オタクだから)

セリフがすべて入れ終わったら、いよいよ印刷所に入稿…する前に一度プリンターで出力してみました。ここでようやく自分が今まで何の作業をしていたか、合点がいったようか感覚になりました。

⑧祝・脱稿!諸々準備をしてイベントへ

最終的な見直しを終え、超ギリギリにはなったもののついに脱稿しました㊗

とはいえイベントへの諸々の準備は未着手のものが多かったため、脱稿後即お品書き・ポスター・ペーパーの制作に取り掛かりました。

そして迎えたイベント当日!ちゃんと自分の作品が本として完成しているのを確認して喜びの前に一安心…!無事に「設営完了」の投稿もできました。
あと、イベント直前にセリアで購入したブルーシートがかなり良かった。

これは余談なのですが、COMITIAでは会場内に見本誌コーナー(誰でも自由に出展者の作品を閲覧できる場所)というものがあり、出展者はイベント前に頒布物を主催に提出する必要があります。
提出する際、頒布物に自分のサークル名や作者名、作品のジャンルを選択して記入するシールを貼付する必要があるのですが、私が作品の「ジャンル」の選択に悩んでいると、今回イベントのお手伝いをしてくれた友人が「この作品はSFじゃない?」と助言してくれたのが、自分の作品ってSFなんだ…照 となって嬉しかったです。

⑨イベント全体を振り返って

初参加のCOMITIAでしたが、とても楽しく有意義な時間でした。
参加者の方々みなさん温かく、それでなおかつ創作熱を静かに滾らせているような方ばかりで嬉しかったですし、どこか懐かしさを感じる部分もあって学生時代に同級生達と共有した創作の楽しさ等を思い出しました。

また、作業中応援してくださったフォロワーさんや、原稿中ずっと聞いていたラジオのパーソナリティの方々にお会いでき、お話しできたのもとても嬉しかったです。
そしてイベント中にスペースに寄ってくださり声をかけてくださった方々、そして何より作品を手に取ってくださった方々、本当にありがとうございました。

また来年COMITIA出たいなーと思っております。そのために今から色々アイデアを蓄える…!
みなさま、来年もどうぞよろしくお願いいたします。

plant

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