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Amazon プライムビデオで観れる!ほとんどの人が知らないSF映画 [12選]

こんばんは ぷらねったです
2024年も Amazon プライムビデオには 数多くのSF映画があります
今回は「Amazon プライムビデオで観れる!ほとんどの人が知らないSF映画」というテーマで 名作・傑作・カルトなSF映画を紹介していきます


1.見えざる手のある風景 (2023年)

監督は コリー・フィンリー
宇宙人を題材にした 奇妙で斬新なSF映画です

舞台は カタツムリのような形の宇宙人が地球を乗っ取った 近未来の世界
人類の中には 家を失う家庭も 多数出てきてしまう状況でした
そんな中 アーティスト志望で 住む家のあるアダムと 住む家のないクロエは意気投合し
家族ごとアダムの家に同居することになります
そして二人は 愛情を知らない宇宙人に向けて デートの様子を生配信し お金を稼ぐ計画を実行する...というストーリーです

M.T.アンダーソンの原作小説を基に とても斬新な設定で描かれるSF映画です
本作品は ブラッド・ピットらによって設立された プランBエンターテインメントによって制作されました
できるだけネタバレはしないほうがおもしろい映画だと思うので 詳しいことは言えませんが
近未来, ディストピア, 宇宙人, 青春, 生存本能, 資本主義, Youtuberというキーワードをつなぎ合わせたような 奇妙な内容が描かれています
この宇宙人たちの性格が読めないため こちらが想像するのと違う方向に進んでいくストーリーが とてもおもしろいです

ヨルゴス・ランティモス監督の「ロブスター」にも通じる おかしな世界観は どんな結末に着地するのでしょうか
一風変わった映画が好きな方におすすめの 人間社会をシュールに皮肉るような 傑作SF映画です

2.プロスペクト (2018年)

監督は ジーク・アール, クリストファー・コードウェル
惑星を探検する サバイバルSF映画です

父であるデイモンと娘のシーは 貧困から抜け出すために 希少な宝石が眠るという 汚染された惑星へ向かいます
有害な林の奥深くへと入り込んでいく2人でしたが そこには 彼ら以外にも何者かが潜んでいました
なんとかして大金を生み出すため 危険な惑星で 生き残りを賭けて奔走する...というストーリーです

冒頭では 往年の名曲「涙の太陽」が流れて 物語がはじまります
宇宙船内の様子や 宇宙船内からみえる 美しい景色
そして 宇宙服のデザインや 惑星の環境なども含め デザイン面の魅力があふれる映画です
とにかく惑星を探検し 生きるため 生活のために行動するような物語
派手な演出は少なく 地味な内容と感じる方もいるかもしれませんが 個人的には まるでゲームのような世界観が とても好きな内容です
わかりやすい勧善懲悪はなく 数少ない出会う人々は さまざまな背景をもち 生きようとしているのです

孤独なサバイバルを生き抜く ソフィー・サッチャーの好演も光ります
とにかく"おもしろい映画"の雰囲気が漂っており ずっと観ていたいと思うような空気感の 本作品
宇宙で生きていく人々を描いた 傑作SF映画です

3.パラレル 多次元世界 (2018年)

監督は イサーク・エスバン
パラレルワールドをテーマにした カナダのSF映画です

シェアハウスで暮らす若者4人は アプリ開発で一攫千金を狙っていました
ある日企業から提示された条件は 数日以内にアプリを完成させるという 不可能なものでした
期限が迫って焦る彼らは ふとした理由で シェアハウスの壁の奥に 秘密の部屋を発見
そこにあった大きな鏡に吸い込まれてしまう...というストーリーです

パラレルワールドの謎を解き明かしていく内容に終始するだけかと思いきや コメディ的な内容も混ぜつつ 軽快な雰囲気で 物語は進んでいきます
本作品のパラレルワールドには 独自の設定がいくつかあります
これは例えば 時間の進み方が違ったり モナリザがショートヘアだったりする というものです

運良く手に入れた別世界への入り口に だんだんと溺れていく様子は 2012年の映画「クロニクル」を彷彿とさせます
果たして 深みに入っていく彼らが行きつく先は どこなのか
ダークな脚本の光る 傑作SF映画となっています

4.パラドクス (2014年)

こちらも監督は イサーク・エスバン
いつまでも終わらないループを描いた メキシコのSFスリラー映画です

とあるビルへと飛び込んだ 犯罪を犯した兄弟と 彼らを追う刑事
兄が足を撃たれたあと 非常階段を使って 1階へと下りたはずの彼らの前に なぜか最上階である9階が出現
何回試しても同じ現象が発生し 三人は混乱していきます
いっぽう どこまでも続く一本道を車で走っていた家族は いつの間にか 元の道に戻っていることに気付く...というストーリーです


とにかく "理不尽"という言葉が似合う映画です
理由もわからないまま生き続け 飲食だけは 最低限困らない状況
捉え方によっては 人間の人生を暗喩しているかのようなテーマです
細かい説明がないまま進んでいく物語の中で ゆっくりと繋がっていく2つの世界
特に 中盤からの抽象的な演出が独特で 不気味な映像が続いていきます
何度も同じ景色がループする 不可解な現象によって 精神的に疲弊していく人々


こういったテーマの映画は数多くありますが 本作品のようにユニークな展開が描かれるものは あまり記憶にありません
果たして原因は見つかり そこに解決策はあるのでしょうか
あまり知られていませんが 見ごたえのある 不条理スリラーSF映画の傑作となっています

5.ファイナル・カウントダウン(1980年)

監督は ドン・テイラー
過去へのタイムトラベルが描かれるSF映画です

舞台は 1980年のハワイ沖の海上
軍事演習の参加のために航行中の 原子力空母ニミッツは 奇妙な竜巻に襲われて そのまま飲みこまれてしまいます
しばらくして嵐はおさまりましたが どこからも無線の応答はなく 近くにいたはずの駆逐艦も見当たらなかった...というストーリーです


「ドクター・モローの島」で知られる ドン・テイラーが監督した作品です
本作品のめずらしい点としては タイムマシンなどは使わずに 空母ごとタイムトラベルしてしまう設定でしょう
タイムトラベルのシーンにおける描写は ディズニー製作のSF映画「ブラックホール」の終盤を彷彿とさせます
そして カオスな映像と共に映しだされるのは 人類の悲惨な歴史です
もしあなたが 過去にタイムトラベルできるとしたら 悲しい過去を改変してしまうでしょうか
そんなことを考えてしまうSF映画です

6.ネメシス (1992年)

監督は アルバート・ピュン
今回紹介する中では 有名な部類に入るSF映画かもしれません

舞台は2027年のロサンゼルス
手術によって 負傷した身体の一部をサイボーグ化することが普及した社会
ロサンゼルス市警の警官 アレックス・ケインもサイボーグ化された中の1人であり 犯罪者を撲滅するために奔走していました
ある日 データチップを盗み サイボーグ化された犯罪者を葬った直後 テロリストのグループと遭遇したアレックスは ふたたび大きなケガを負うことに...というストーリーです


終始ヒリつくような空気感の サイボーグをテーマにしたSF映画です
「ロボコップ」,「マッドマックス」, 「ターミネーター」,「ニューヨーク1997」などを混ぜ合わせたような世界観が描かれ
90年代の映画でありながら 80年代のような雰囲気が漂っています
ウィリアム・ギブスンのような 哲学的サイバーパンクを意識して制作したようですが なんといっても銃撃戦のシーンが見どころでしょう
特に印象的な 冒頭の銃撃戦は 「ターミネーター2」でも 未来における 戦争シーンの撮影に使われた場所だそうです


また 監督のアルバート・ピュンは プロデューサーとの度重なる衝突により 最初の撮影期間終了後に解雇
これにより 編集作業に最後まで関与できず 音楽が変更されたり スクリーンサイズが4対3になったり 構成も当初とは大幅に異なるものになってしまったそうです
ちなみにこのシリーズは 主人公の変更がありながらも 続編として「ネメシス5」まで制作されています
一部で絶大な人気を誇るカルトなSF映画となっています

7.サン・ラーのスペース・イズ・ザ・プレイス (1974年)

監督は ジョン·カヌー
ミュージシャンのサン・ラーが脚本, 音楽, 主演を務めた 革新的なSF映画です
奇妙でユニークな名作映画が ついにAmazonプライムビデオで配信開始されました

この映画は「世界はすでに終わったと まだ気づかない?」という 謎めいたフレーズからはじまります
そして次には 前衛的な演奏によってピアノから煙が噴き出し 割れるグラス 逃げ惑う人々...
音楽と共に語られる哲学的なメッセージと 映画らしい芝居のシーンを交互に繰り返し 少しずつ進んでいくストーリーが不思議なSF映画です
"白人のいない惑星をつくり 音楽の力で宇宙船を動かして人々を運ぶ" という目的に向けて物語は進んでいきます
時折登場する 典型的な差別主義者の描写も印象的ですが ここまで音楽を前面に押し出したSF映画も 他には無いのではと思います

謎に包まれたミュージシャン サン・ラーの正体は いったいどのような人物なのでしょうか
彼の人生哲学を感じられるような 唯一無二のSF映画です

8.不思議惑星キン・ザ・ザ (1986年)

監督は ゲオルギー・ダネリヤ
旧ソ連のディストピアSFコメディ映画です
しつこいかもしれませんが 何度でも紹介させていただきます

眠気がくるほどゆるい雰囲気の 日常系SF映画です
当時 ソ連全土で1570万人を動員したといわれ 現在でも 世界各地でカルト的な人気を誇っています
作中では マッチ棒が大きな価値をもち 人々は ほぼすべての会話を「クゥー」という謎の言葉だけで済ませ ヘンテコな人物ばかり登場します

作品の持つ 独特なゆるい雰囲気とは裏腹に その背景には 厳しく定められた階級社会が描かれています
星を支配するのは"エツィロップ"と呼ばれる人々です
"Police"を逆にすると "Ecilop"になることから エツィロップは 警察の暗喩となっています
検閲の厳しかったソ連において ソ連自体を暗喩したような ディストピアな設定や階級社会を裏に秘め 検閲をくぐり抜けていた点も含め 評価されることの多い作品です
人生で一度は観てほしい 異文化, 異世界を感じられるような 不思議系SF映画となっています

9.フィラデルフィア・エクスペリメント2 (1993年)

監督は スティーヴン・コーンウェル
タイムトラベルをテーマにしたSF映画です
1984年の ジョン・カーペンターが製作総指揮をつとめた映画「フィラデルフィア・エクスペリメント」 の続編ですので 簡単な紹介にさせていただきます


本作品は 第二次大戦中の1943年に 米軍が極秘裏におこなっていたと言われる "フィラデルフィア実験"を基に制作されました
"フィラデルフィア計画"とも呼ばれるこの実験は 一隻の駆逐艦が 360キロメートル離れた場所へ瞬間移動したと言われる 真意が定かでない事件です
日本語版DVDが出ていない作品なので Amazonプライムビデオで見つけた時は とても驚きました
続編という扱いですので 前作「フィラデルフィア・エクスペリメント」を観ていない方は できればそちらからご覧になってください

10.タイム・クライム (2013年)

監督は キム・ヒョンシク
タイムパラドックスをテーマにした 韓国のSF映画です

物理学者のウソクは タイムマシンの研究者でしたが 一向に成果をあげられず スポンサーからプロジェクト中止を言い渡されてしまいます
なんとか研究を続けるため 仲間の制止を振り切って 自らタイムトラベルを決行したウソク
その結果 24時間後の未来にたどり着き タイムトラベルに成功
しかし たった24時間しかたっていないはずの研究所は廃墟と化し 研究仲間たちもいなくなっていた...というストーリーです


24時間後の未来が確定する中 なぜその結末に至ったのかが 研究所を舞台に描かれます
終盤はほとんど答え合わせのような展開なのは こういった映画の宿命でしょうか
ストーリーの構成は綺麗ですが 映画的には少し伝わりにくくなっているのがもったいないところです
韓国らしい 人間同士のトラブルを中心に描かれる タイムトラベルSF映画です

11.ダーク・センス (2019年)

監督は マグナス・ウェイク
予知能力をテーマにした SFサスペンス映画です

舞台はイギリスの エディンバラ
少年サイモンが慕っていた教会の神父が 彼の目の前で殺されてしまいます
それをきっかけに "将来起こる事件の一部を透視できる" という予知能力を手に入れることになりました
そんな彼が成長したある日 痛みが彼を襲う...というストーリーです


予知能力をテーマに 宗教, MI5などの要素を絡めながら 物語は展開していきます
設定的に ある程度先が見えた状態で進むため 驚くようなシーンは少ないです
SF感は控えめながらも サスペンス映画として観れる内容ですので このようなテーマに興味がある方は ご覧になってみてください

12.サイキッカーZ (2022年)

監督は 木場明義
超能力をテーマにした 日本の映画です

その昔 テレビで超能力ブームが起こり それを見ていた子どもたちの中には 特殊な能力を発動する者たちがいました
一部の人間を除けば それは些細な能力であったため なんの役にも立たないままでした
そんな超能力者の一人であるアキラは 同じような境遇の能力者を集め ”サイキッカーZ”を結成する...というストーリーです


元々は 2016年に公開された同名短編映画があり それを長編映画化したのがこの作品です
ドキュメンタリー風の演出や Youtube配信のような活動などを絡めつつ 物語は和やかに進んでいきます
やたらと生活感溢れる 俳優陣の素朴でリアルな演技が好印象です
日常を映しだすようなストーリー展開で 勧善懲悪が描かれ 特に難しいことを考えないで観ることができます
気の抜けた戦隊モノのような雰囲気で描かれる ユニークな映画となっています

番外編.アタック・オブ・ザ・ジャイアント・ティーチャー (2019年)

監督は 石井良和
最後におまけとして もうひとつ日本映画を紹介させていただきます

主人公は 鯖山夜間高校で教師として働いている 30過ぎの男 宮沢賢三
彼のクラスには 一風変わった生徒たちが集まっていましたが 生徒数の減少により 今年度限りでの閉校が決定
思い出づくりとして 最後の学校祭でミュージカルをやることになった彼らでしたが 本番当日になって 東京上空にUFOが飛来する...というストーリーです


石井良和監督は「ゴジラ FINAL WARS」や「亡国のイージス」などの映画で 特技助監督を務めた人物です
製作費の減少などにより 特撮技術の伝統が失われることを危惧し 無謀なほどの低予算で製作に挑んだのが この映画です
当初用意した製作費は100万円であり ワークショップに参加した生徒25名と共におこなう本編の撮影日数は わずか5日間
ここで 製作費が底をつきます
その後「Fukushima 50」の助監督として得た報酬をつぎ込み 特撮シーンの撮影に入ることになります


「ウルトラマン」シリーズや「シン・ゴジラ」にも関わったスタッフが参加した中で 特撮シーンの撮影日数は2日間
いよいよ迎えた撮影日には スタッフの1名が倒れてしまい さらに撮影時間は短縮
その後 なんとか追加で1日撮影をおこない 完成に至った本作品
決して完成度の高い映画ではありませんが 特撮の未来のために作ったという気概は評価してあげたいところです
それだけに ラストの主題歌や脚本など もう2段階ほど頑張ってほしかったのが本音です

超低予算に加え 学生が出演していることもあって 文化祭映画的な 自主制作感が非常に強い作品です
しかし 終盤のユニークな特撮部分だけでも なかなか見ごたえがありますので 気になる方はぜひチェックしてみてください

あとがき

今回は 「Amazonプライムビデオで観れる!ほとんどの人が知らないSF映画」というテーマで おすすめのSF映画を紹介させていただきました
知っているSF映画はありましたでしょうか
また マイナーな映画を見つけたら こちらで紹介させていただきます
最後までご覧いただき ありがとうございました

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