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destiny

destiny

生きる喜びも悲しみも
ひとしく虚しい紛いもの
人生のスパイスなんていうけれど
いずれ味覚を麻痺させる

嗚呼 純粋無垢たるニヒリズム
嗚呼 懐古主義たるニヒリズム
いまさら嘆くことじゃない
すでに神はいないのだから

僕と無関係に存在する世界
敵でもなく 味方でもない
僕と世界を分つもの
That's a destiny

苦悩が苦悩でなくなるとき
僕は世界の一部になる
僕と世界を繋げるもの
Th

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shadow

shadow

青春の光は 線香花火
煌く火花は 灰となり
立ち昇る煙 肺を冒す

彼らは光?僕は影?
青春の光 すべてを暴く
there is no shelters
隠れる場所もない

僕が望む人生は
蔑むべき人生?
僕が望んだのか?
望まされているのか?

「人には人の生き方がある」
そんなのただの言い訳
とれないブドウは
すっぱいブドウ
光に影はつきまとう

ドブネズミみたいに
人知れず夜を駆ける
それも

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ocean

ocean

波打ち際で はしゃぐこども
砂の城は 波にさらわれ
跡形もなくなる

ひとり小石を集める
色とりどりの
さまざまなかたち
小さな小石 大きな小石
歴史を語る 永遠のかけら

この世でたったひとり
僕だけが知る 秘密の時間
誰も知らない 隠された世界
はしゃぐこどもは
まだ永遠を知らない

僕らはひとつ
母なる海で 繋がるいのち
眩いばかりの いのちの輝き
刹那の煌めき 永遠の孤独

水平線の向こ

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Friday night

Friday night

酒とタバコが入り混じる
酔っ払いのオトナたち
お決まりの このあとどこいく?
別にいきたくもないけれど

カウンターでハイボール
ひとりぼっちの世界
喧騒に身をまかせ
消えてなくなる存在

ひとりになりたいの?
だれかと話したいの?
よくわかんないけれど
たぶん君と話したいんだと思う

なぜ僕は僕なの?
なぜ君は僕じゃないの?
存在に釘づけ
誰のかわりにもなれやしない

もしも 僕が君になれたら

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perfect days

perfect days

分断された世界
同じ世界にいるけれど
同じ世界を生きていない
頬を伝う涙 僕らを別つ境界線

どこぞのシンデレラ?
白馬の王子様なんて不要さ
僕が僕の世界の王子なのだから

変わり映えのない日々でも
ちいさなしあわせ
木漏れ日のゆらぎ
汗を流す銭湯
一杯の酎ハイ
寝る前の読書

明日は明日の風が吹く
明日のことなど気にしない
いまを懸命に生きるだけ

僕らの朝

僕らの朝

甘ったるいバニラの香り
タバコ混じりの吐息の熱
イヤホンから漏れるドラム
若いカップルの戯れあい
情報のウザさ 吐き気がする

僕らは僕らでなくなる
群衆のなかで モノと化す
ぎゅうぎゅう詰めの貨物列車
ぐるぐるぐるぐる 回ってる

乗り継ぎに走る人々
息を切らして登る階段
一糸乱れぬマーチング
降りてく人は誰もいない

張り巡らされた広告の群れ
スマホのスクリーンの向こう側
僕らは自由だ 何でも

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夜桜

夜桜

ひとりベンチに座って
イラつきながら 酒を呷る
仰ぎみた空 太った半月
お友だちは 遠く彼方
君は一人で光ってる
寂しさなんて微塵もない

月に照らされ 咲く桜
夜風に吹かれ 揺れる枝葉
夜風が凪いで まるで静止画
闇夜に灯る 眩い桃色
いつか消えゆく 刹那の桃色

ああ 僕だけの桜であれ
他の誰でもない 僕だけの桜であれ

消魂しい 救急車のサイレン
僕には関係ない 見知らぬ人の悲劇
今宵のひと

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こだま

こだま

公園までの道すがら 不具の犬
動かぬ足を引きずりながら
惨めに歩かされている
かわいそうに と僕は思う
でも君にとっては当たり前

わけもなく泣きたくなる
夜更かししたせいかな?
疲れたからだがやけに重い
重いからだをたずさえて
足の赴くがままに

やりたいことって何だろう?
そんなのわかっているけれど
考えたらきっとつらくなる
今の生活はたのしいですか?
首をナナメにふるしかないの

僕はひとり

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