島井しましま

小説を書いたり、日記みたいなエッセイみたいなものを書いたりする予定です

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最近の記事

骨(短編小説)

強酸の雨を浴びて死んだと思っていたら、いつのまにか異世界の子供の骨になっていた。状況を理解するのに大体二年くらいかかった。意味不明すぎて。 どうやら俺は「ニホン」という国の「オオウチユウリ」という子供の骨になったようだ。目は見える、耳も聞こえるが、体は俺の意志とは関係なく勝手に動く。そしてハッキリと俺は人間ではないことが分かる。誰かの中に勝手に入っている気味の悪い感じに慣れるのは大変だったし、体はあるのに思い通りに動かない(むしろ勝手に動く)というのはだいぶ混乱した。 俺が骨

    • うつ病格闘記①

      うつ病。漢字では書かない。だって鬱病って、見るからに難しい。なかなか理解されない理由の一つかもしれない。 十八歳の時にうつ病になった。大学に入って二ヶ月後のことだった。あまりにも眠れず、毎夜泣いて、外に出られなくなるどころか一人暮らしの部屋のベッドから降りると動悸がするようになった。お陰でトイレに行くにも一苦労だった。道端で突発的に泣き、入ったばかりの大学の授業に出られず連絡もできずいやはやわたしに何が起こったんだ!? と思ってまず婦人科に行った。 「あなたここじゃないよ」

    骨(短編小説)