見出し画像

意外とたくさんある!?バイオミミクリーの恩恵

『国道16号線 ー「日本」を創った道ー』
という、丁度1年前に発売された
ベストセラーはご存知でしょうか?

帯にある通り、
「刺激的な日本文明論」を展開
されていらっしゃるのは、
柳瀬博一さん

その柳瀬さんが、ご自身のnoteで
「大東京カワセミ日記」
なるシリーズを投稿されており、
毎回ファンとして欠かさず拝見して
います。

直近の3月30日の回では、
「カワセミは水に穴を開ける」
という観察の様子を投稿され、

バイオミミクリーしたい。すごい行動。

との言葉で投稿を締めくくられて
いました。

この「バイオミミクリー」という
言葉を久々に目にしたのに刺激を
受けて、関連する内容で今日は
書いてみようと思います。

そもそも、「バイオミミクリー」とは
一体何でしょうか?

なんと、バイオミミクリー・ジャパン
という名の一般社団法人がありました。

こちらのサイトで定義が展開されて
いたものを、以下に引用します。

バイオミミクリーとは、ギリシャ語で「生命」を意味するbiosと「模倣」を意味するmimesisを組み合わせた造語です。生命・自然界における形状、プロセス、生態系から学び、注意深く模倣していくことで、より持続可能なデザインイノベーションを生み出すことです。

あえて極端に短く説明するとしたら、
「自然の模倣」
「生命の模倣」

ということですね。

イノベーションは「模倣」から
生まれる
ということは、
よく言われる話。

その「模倣」の相手を、
特に自然界に求める
ことによって、
SDGs」を目指す社会にフィット
するような形でのイノベーション
創出
が可能になるということですね。

聞き慣れない名前の割には、
このバイオミミクリーを商品開発に
応用した例
は意外と多いのです。
どんなものがあるかピンときますか?

今日は、その中から3つほど簡単に
ご紹介させてください。

まず1つ目は、ハチの巣の六角形、
いわゆる「ハニカム」を応用した
段ボールなどの包装資材
です。

軽量、高強度、高剛性、表面積が広い、衝撃吸収性が高い、整流作用や断熱性能があるなど、優れた性質をもっています。

あの六角形を解析すると、
軽いのに強く、衝撃を吸収でき、
表面積が広いことで断熱効果を
生んだり等、色々と凄いことが
分かって来たわけです。

自然界の叡智を人間が解析し、
それを応用
することで、
人間の役に立つ商品づくりが
可能になっているのですね。


2つ目は、サメの肌を応用して開発
された、超高速競泳水着です。

当時、テレビでも盛んに取り上げられて
いたのが記憶に新しいところ。

オリンピック選手は、コンマ1秒を争う
厳しい世界
です。
水着を変えるだけで、水から受ける
抵抗力が激減し、タイムが伸びるの
ですから、誰もが飛び付きますよね。


3つ目は、蓮の葉が水を弾く性質を
応用
した塗料や外壁材です。

蓮の葉っぱに雨が当たると、
コロコロと水が玉のようになって
弾かれます
よね。
あれを見て、昔から人は蓮の葉っぱを
傘のように使ったりしていました。

あれを「ロータス効果」というのですね。
そもそもの物理的特性を研究・応用して、
様々なところで活用
しているわけです。

建物の外壁は、雨に濡れた後、汚れが
少しずつ染みついていくのが通常ですが、
「ロータス効果」を応用した塗料で外壁を
保護すると、高い防汚効果を発揮して
くれるとのこと。

こんな調子で、探せばいくらでも
出て来そうなバイオミミクリー。

言葉自体は耳慣れなくても、
我々は普段から大いなる恩恵を
受けている
のですね。


己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。