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「仮囲い」をどのように活用するか

オープンしたての頃に、
連日の混雑が伝えられた
麻布台ヒルズ

まだ一部が完成していないので、
現場に「仮囲い」がなされているの
ですが、ただの「仮囲い」では
ありません。

冒頭の写真のように、
「ドリーム・ウォール」
と名付けられて、
アート空間として人々の目を
日々楽しませてくれています。

いくつか種類があって、
こちらのブログでは違うデザインの
「ドリーム・ウォール」
の写真が
掲載されており、いずれも素敵な
空間に仕上がっていますよね。

麻布台ヒルズは、
六本木ヒルズ虎ノ門ヒルズ
いった他の「ヒルズ」と同様に、
森ビルによる開発案件です。

森美術館が六本木ヒルズ森タワーの
最上階にあるのは、
ご存知の方も多いと思いますが、
この美術館に限らず、
非常にアートを大切にするデベロッパー
だという印象が強いですね

考えようによっては、
この「仮囲い」に対して
アートを配する代わりに、
屋外広告として活用することで
収益化することも不可能ではない

わけです。

例えば、現在ラビリンス状態の
渋谷駅
では、東急百貨店東横店の
跡地がずっと仮囲いで覆われており、
つい最近、大谷翔平選手が起用された
dip(ディップ)の広告
が掲載されて
いるのを拝見しました。

その前には、役所広司さん主演の
話題の映画『PERFECT DAYS』

広告が掲載されていたと
記憶しています。

こうした屋外広告実施による
収益化を選ばず、
アートで埋め尽くす道を選んだ
森ビルの意図
は、
どこにあるのでしょうか?

森ビルは、一つひとつのビル、
建物を造るというよりは、
街ごと造るデベロッパーとして
一貫した姿勢を見せてきた

言える気がします。

「〇〇ヒルズ」という名前で、
メインとなるビルだけでなく、
周辺をまとめて開発してしまい、
街自体がブランド化されている
のは、現状を見れば容易にお分かり
いただけるのではないでしょうか。

仮囲いに広告を載せて、
ちょっとした小銭稼ぎをする
ようなことはせず

もっと中長期的な視野で物事を
考えている
と思われるのです。

つまり、
仮囲いにアートを配することで、
中長期的な街のブランディング、
イメージアップを図っている
に違いありません。

そうやって、街区全体の魅力を
高めた方が、ちまちまと仮囲い
広告を切り売りするよりも、

中長期的にペイするのでしょう。

街全体のイメージを、
常に一貫性を保ったままに高め
人々に「住んでみたいなぁ」、
「羨ましいなぁ」という気持ちを
起こさせるような街づくりに
徹している森ビル。

その高度なノウハウの一端を
「仮囲い」に見た
気がすると
いうと、少し大げさに過ぎる
でしょうか。



己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。