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「ド密着」戦略で勝つ沖縄のファミマ

日本国内におけるコンビニの店舗数は、
およそ60,000店と言われています。

1位はご存知の通りセブンイレブン
20,000店強あります。
2位がファミリーマートで、
1万6000店強
3位のローソンになると、
1万5000店弱

店舗あたり売上高で見ても、
セブンイレブンが頭抜けており、
日販平均65万円~70万円程。
ファミマローソン50万円台
半ばにとどまっています。

そんな中、沖縄への進出が遅かった
セブンイレブンを寄せ付けない、
沖縄ファミリーマートの存在が
注目されているようです。

日経MJ 2024年4月14日号の一面は、

沖縄ファミマ「ド密着」で勝つ

とのヘッドラインで、彼らの強さの
秘密
が特集されていました。

この「ド密着」で勝つとは、
一体何を意味するのでしょうか?

これは、沖縄という地域に根差した
差別化の戦略を徹底
しているという
ことです。

実は、沖縄ファミリーマートは、
地元流通大手のリウボウグループが
資本の過半数を出資して作った
合弁会社

なので、弁当や総菜類などが沖縄
独自開発となっており、その割合も
8割にも上るのだそう。

「地元発」「沖縄限定」の商品が
多いことにより、沖縄の人たちが
自然とファミマを選ぶことが増え、
ますます愛着を持ってくれるという
好スパイラル
に入っている様子が
見受けられるのですね。

セブンイレブンは、おにぎりの味に
定評があります。
全国区レベルで支持されるおにぎり
などの「品質」で差別化を図る戦略

沖縄でも取っているようなのですが、
参入から5年経った今でも、ファミマに
太刀打ちできていないようです。

差別化戦略は大きく3つの軸に分類でき、
これら以外には存在しないというのが、
私の尊敬するマーケティングコンサルタント、
佐藤義典さんが長きにわたって主張され
続けていることです。

その3つの軸というのが、
手軽軸
品質軸
密着軸

と言われるもの。

(各軸の詳細な定義は
以下のサイトに詳しいです。)

コンビニは、他の業態に対して、
コンビニエンス=利便性の高さ
すなわち「手軽軸」で差別化できている
と言えます。

その同じコンビニという業態内
差別化をしようと思ったら、
「手軽軸」ではほぼ互角となる中で、
「品質軸」や「密着軸」で差別化を
図ることが重要
だと言えるでしょう。

沖縄ファミマが、後者で差別化を
しているところへ、セブンイレブンが
前者の差別化軸をもって殴り込んだと
評価できるかもしれません。

この「差別化軸」という考え方は、
3つのうちどれか1つを徹底して
磨き上げつつ、他の2つも平均以上に
保っておいて「弱み」にしない
ように
注意する必要があります。

沖縄ファミマは、徹底して地元密着に
力を入れつつも、そこで打ち出す
商品たちの品質を、地元客も納得
する一定レベルに保ってきた
から
こそ、お客様の信頼を得ている
言えるのではないでしょうか。

ただただ、地元由来のメニューを
開発するにとどまらず、地元客の
支持を得られるように綿密な工夫

している様子が記事に紹介されて
います。

ただ、ここまでファミマを記事内で
持ち上げておきながら、実は
ローソンもファミマと同じような
「ローカル戦略」を取っていることが
記事の最後に明かされていました。

「沖縄で最もよく利用するコンビニ」
調査ではファミマ43%に対して
ローソンが42%
と僅差の状況。
セブンイレブンだけが独り負けなの
ですね。

沖縄のような、地域の独自性が濃い
エリアに関しては、ローカルに密着
する形での差別化を最重視
しつつ、
品質や利便性において他に遅れを
取らないことも大切
であると
まとめておきましょう。

己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。