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ブラジル面白ニュース 布施直佐 月刊ピンドラーマ2024年5月号

☺オーヴォ・デ・パスコア

ブラジルではパスコア(謝肉祭)の時期に大きな卵型のチョコレート(オーヴォ・デ・パスコア)をプレゼントするのが習慣となっている。

今年、サンパウロ州ソロカーバ市のペットショップがペット用のオーヴォ・デ・パスコアを売り出したところ、大人気で売り上げが去年の3倍となった。原料はチョコレートではなく通常のペットフードと同じものを使っていて害は全くないそうだ。犬用にはミルクと肉、バーベキュー、鶏の味が、ネコ用には肉と魚味のものが用意されている。

ペットショップの店員のアナ・ジュリアさんも自分が飼っている雄ネコ用に肉の味の卵を買った。

「ネコちゃんも家族の大切な一員。これで一緒にパスコアを楽しめるわ」


☺通りでサーフィン

先月8日大雨に襲われたバイーア州サルヴァドール市で写真家シドネイ・デ・ソウザ・サントスさん(25歳)は、冠水した大通りで友人がサーフィンをする姿をビデオ撮影してSNSにアップした。ビデオはたちまち話題となり、一日で18万人に視聴された。ビデオに付けたタイトルは「ブラジル人はオギャーと生まれた時から大災厄には慣れっこだ」。


☺離婚パーティー

サンパウロ州モジ・ダス・クルーゼス市のカロリーネ・グラシア・ラモスさん(39歳)は夫の浮気に苦しみ19年の結婚生活に終止符を打つことにした。

3/27(木)が誕生日なので3/29(土)に誕生日パーティーを行うとの招待状を友人たちに送り、招待状には「サプライズがあるわ!」と記した。招待客の多くは「たぶんオメデタの発表だろう」と思ったが、その日のパーティーは何と「離婚」記念パーティであった。

パーティーではウェディングケーキならぬ「離婚」ケーキが2種類用意された。「ゲームオーバー」「ジ・エンド」と題されたケーキには、墓石を模したチョコレートに「嫌な女」「恥っさらし」等、かつての彼女の否定的なイメージが、別のケーキには「自由」「感謝」等、これからの人生の指標となる言葉が記されていた。

パーティーのクライマックスでは、カロリーネさんが身に着けたウエディングドレスを招待客がハサミで切り刻んだ。最後にカロリーネさんは「もう2度と結婚したくない人へ!」と後ろ向きになってブーケを投げた。招待客の多くは離婚経験者で、我勝ちにブーケを取ろうとした。

「さっぱりしたわ。これは私の新しい人生に祝杯をあげるためのお祝いなのよ!」


布施直佐 (ふせなおすけ)
月刊ピンドラーマ編集長

月刊ピンドラーマ2024年5月号表紙


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