パイルドライバー

ちまちま...

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最後には笑って。

肌を刺すような痛みを伴う程に冷えた校舎一階を1人で歩いていく。 廊下の窓からは卒業証書を片手に、3年間を過ごした校舎と共に写真を撮る同級生たちが見えた。 今日、桜の舞うこの校舎で、 私、白石麻衣は晴れて卒業式を迎えたのだ。 さて、晴れて卒業をした私だが、 こんな所を何故歩いているのかと言うと この3年間頻繁に足を運んだ場所と、そこにいる恩師に一言感謝をとでも考えているのだ。 みんな寂しい寂しいと口を揃えて言うが私に言わせればそんなの甘いとしか言わざるを得ない。 直

    • 傷跡

      昔から背が高かった。 そのせいもあってか、あだ名は"のっぽ"とか"アスパラ"とかそんなのばっかり。 勝気な性格もあってか男の子からは からかわれることが多かったし、 ガールズトークには私の席が用意されてないように感じることが多かった。 あの日もいつもと同じ、昼休みになって揶揄いに 来た男子を外で追いかけ回す、そんな日だったな。 「じゃーなー!のっぽー!」 「うるっさい!!!」 昼休みの終わりを告げるチャイムが鳴ると、 私をからかっていた男子達は一斉に校舎内に踵を