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好きなときにカツ丼を食べられるくらいに【訪問:武居良行さん】

高崎市小学区を訪れ、武居良行さんの授業を参観しました。

小学2年生の算数と生活科、いずれも学期末のまとめの活動でした。

算数では全ての単元の学習を終えて、ドリルやプリント教科書のまとめ問題などを各自のペースで進める学習の2回目。

生活科では1年間の成長を本にまとめる活動。
象徴的な場面を写真で貼り、その周りに説明を書き入れる形で作品を作っていきます。
全体的に写真を選定する男子、本に写真を貼り書き込みを進める女子、といった展開でした。

様々な子どもがいました。
ガシガシ進めていく人、なかなかやる気が上がらない人、休み休み自分のペースで進めていく人、集中して取り組み最後の1分を休憩に充てる人。
一人ひとりの特性やその日のコンディションによっても意欲やペースが異なるのは、年齢が低いほど如実に現れそうです。

そして情報量とエネルギーが凄まじかったです。
短時間で集中と弛緩を繰り返す子ども、発話内容や挙動もあっちこっちに行ったり来たりします。
ほとんど雑談しているかのような子どもが実はかなり進めていた、などもあり、低年齢児の学習状況を見取るには別種の慣れが必要だとも感じます。

武居さんご自身はこれまでの歴の中で高学年や中学年を担当することが多く、低学年の担当はかなり久しぶりということでした。
なかなか言葉が染みないと言ってはいましたが、決して疲れ切っているというわけでもありません。
その様子には諦めではなく、余裕のようなものを感じました。
きっと目先の1日でなく、長期的な目線で子どもたちの成長やご自身の実践をとらえているという証左なのだろうと思います。

武居さんのこれまでの実践が裏打ちをしているのでしょうが、こうした余裕が子どもに相対する姿にそのまま反映されていくのでしょう。
教師が仕事をする上でもっているべきもの、に「余裕」が必要であることを確認しました。

「好きなときにカツ丼を食べられるくらいの人になってほしい」

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