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共通テスト サンプル問題「情報」のプログラミングの問題を解いてみた

教科「情報」が共通テストに追加

2025年度入試(2025年1月)から教科「情報」が共通テストに追加されます.
すでに大学入試センターからサンプル問題が出ています.

https://www.dnc.ac.jp/albums/abm.php?f=abm00040342.pdf&n=12_%E3%82%B5%E3%83%B3%E3%83%97%E3%83%AB%E5%95%8F%E9%A1%8C%E3%80%8E%E6%83%85%E5%A0%B1%E3%80%8F%E3%80%80%E5%95%8F%E9%A1%8C.pdf

この第2問(7ページから12ページ)がプログラミング,アルゴリズムの問題です.この問題を実際に解いてみたいと思います.

以下,画像引用は上記PDF からの引用になります.

設問1

 まずいきなりですが,図3から見てみましょう.え!いきなりプログラムと解答群から見るんですか?と驚かれるかもしれませんが,とりあえず見てみましょう.

図1
図1

 行05,06を見ると,配列Tokuhyoの総計をsousuuに格納する処理であることが推測できます.配列の要素番号が0から始まるので,よって,[ア] は (配列Tokuhyoの要素数 - 1)と考えられます.ただし,選択肢にそのような記述はありません.また[m]が含まれている選択肢は,繰返しの回数が不定になります.DNCL2は擬似言語です.つまり挙動が分からないので,これは不適です. sousuuとgisekiの値は, 1回目に行05が実行される段階でそれぞれ0と6なので別解((0),(6))が存在してしまいます.またkizyunsuuはこの段階で初期化されていません.よって正答は,配列「得票」の要素数マイナス1をリテラルで表した(3)3 となります.
 配列Tokuhyoの要素数が変わると正しく動作しなくなるのであまり良い例ではありませんが,試験という視点から考えると最初の空欄となりますので正答率が高くなるようにと思ったのだと考えられます.ただこれは,慣れている人にとっては逆に初見「正答がない」と思ってしまうかもしれません.
 次は空欄の[ イ ]と[ ウ ]です.07行目でkizyunsuuを算出しています.さらにkizyunsuuを08行目で表示していますが,それ以降,この値を何らかの形で用いないと何のためにこれを算出したのかわかりません.ですので[ イ ]か[ ウ ]のいずれかはkizyunsuuであると考えられます.また10行目でmを変化させながら値を表示しているので,[ イ ]か[ ウ ]のいずれかは[m]が含まれるもの.つまり(7)か(8)になると考えられます.そうでないと同じ値が意味もなく繰り返し出力されることになってしまいます.また (7)のTomeiは文字列ですのでこれは明らかに割り算の被演算子としては不適です.つまり[ イ ]と[ ウ ]の正答は(8)と(b)の組み合わせであると予想できます.このプログラムの出力例(図4)は次の通りです.

図1

実際に問題を解く場合,出力例は正答を導く上での貴重な情報であり,参照すべきですが,あえて今回はそれも参照せず,プログラムと解答群のみから解説してみました.

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