見出し画像

 共通テスト「情報」最適化の原則 Vol.3 2024年度共通テスト「情報関係基礎」のプログラミング問題を見てみる(中編)  

『共通テスト「情報」最適化の原則』という名称(略称ピクト)で連載し始めてしまいましたが,ニーズがあれば連載いきたいと思います.なぜ略称がピクトかと言いますと,英語表記がPICTO :Principles of Informatics of the Common Test Optimization)だからなのと,私が開発・運営しているピクトグラミングに語呂をかけています.

第3回目となる今回は,2024年度共通テスト「情報関係基礎」のプログラミング問題を題材に,PICTOでプログラム問題を見てみたいと思います.共通テスト「情報」で採用されるのは「共通テスト用プログラム表記」で,「情報関係基礎」で使用されているDNCLは異なるものであることは留意ください.前編はこちらです

2024年度共通テスト「情報関係基礎」のプログラミング問題をPICTOで解いてみる.

早速,問題を見ていきましょう.
第3問(問題冊子38ページから43ページ)がプログラミング,アルゴリズムの問題です.この問題を実際に解いてみたいと思います.

第2回目となる今回は,2024年度共通テスト「情報関係基礎」のプログラミング問題を題材に,PICTO式でプログラム問題を見てみたいと思います.

2024年度共通テスト「情報関係基礎」のプログラミング問題をPICTO式で解いてみる.

問3

まずいきなりですが,図7から見てみましょう.え!いきなりプログラムと解答群から見るんですか?と驚かれるかもしれませんが,とりあえず見てみましょう.

PICTO(Pseudocode for Informatic of the Common Test Optimizer)で実行する場合はこちらをクリックしてください.

まず[シ]です.(0)が正答でないのはすぐわかります.繰り返しで使うループ変数は,特に擬似言語の場合にはループ外でどういう値になっているかは不定です.作成側に関する話ですが本当は(0)のような選択肢は作るべきではありません.
(1)も変です.(06)までの処理でN=3のケースではwaは15になっているはずなので,そのwaを0と比較するのも変だからです.(3)も変です.もしwaとhantei_waが等しいなら,実行されるhantei_wa ← wa は意味がない(同じ値を代入するので)ことになってしまいます.よって(2)が正答です.

次に[ス]です.プログラム中でbatuが更新されるとすると[ス]だけですが,0以外の値が代入されるのは(2)以外です.(2)だとbatuが全く更新されないことになってしまうのでわざわざbatuを定義しなくても0でいいということになってしまいまでさらに実は(1)と(3)は同じことを言っています.つまり(1)がもし正解なら(3)も正解になります.よって(0)が正解です.


ー 共通テスト「情報」最適化の原則 ー
 実質的に同ーの処理が別の選択肢にもあるなら,それは正答ではない.













この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?