マガジンのカバー画像

青ブラ文学部・オススメ記事

2,039
オススメの記事の紹介したり、個人企画への応募作品を収録します。 たくさんの方に読んで頂きたいと思った記事のまとめ。
運営しているクリエイター

#詩

雨音のキャンバス🌌てるてる坊主のラブレター💌

雨音のキャンバス🌌てるてる坊主のラブレター💌

朝からずっと雨
もう梅雨に入ったのかな

水無月は
水月って感じがする

涼やかな水の月を
思わせるような

優美な響きが
隠されている

雨音が強まって
少しずつ音が
消えていくのが好き

私のノイズを
かき消してくれて

ゆったりとした
気持ちになれるから

窓辺から外を眺めながら

私は指で髪の毛先を
遊ぶように

ティッシュを
細長くちぎって

こよりを作っている

てるてる坊主を作ってた

もっとみる
【詩】絡み合う運命

【詩】絡み合う運命

絡み合う糸のように、
私たちは互いに結びつき、解けない絆を持つ。
時には重荷となり、時には支えとなる、
この不思議な関係に、名前をつけるならば「腐れ縁」

運命のいたずらか、神の遊びか、
何度離れても戻る二人
傷つけ合いながらも、何故か手を取り合う、
そんな私たちの物語

愛し合い、憎しみ合い、
終わりなきこの関係に、
時には涙し、時には笑う
腐れ縁と呼ばれるものに、
私たちはただ、流されていく

もっとみる
「ハーモニカ吹けば」詩―#青ブラ文学部「腐れ縁」企画参加

「ハーモニカ吹けば」詩―#青ブラ文学部「腐れ縁」企画参加

夕陽が 顔を出す頃
犬を連れて 飛行場を
見下ろす 丘に登る

剥げたベンチに 腰をおろす
滑走路は 夕陽色に染まり
軽飛行機が 展示模型品のように
止まっている

ポケットから メッキの剥げたハーモニカを
出して 目を閉じて吹く
犬は 曲に合わせて 遠吠え
それが 変に悲しさを 含みながら
滑走路まで 流れていく

父さんが好きだった 軍歌を吹く
「さらば ラバウルよ また来るまでは・・・」

もっとみる
詩 帰りたい場所

詩 帰りたい場所

帰りたい 帰りたい

コンプライアンス、コンプライアンスと

うるさくなかった時代に

帰りの切符はありますか?

私の切符もありますか?

帰りたい 帰りたい

マイノリティ、マイノリティと

うるさくなかったハリウッドに

帰りの切符はありますか?

私の切符もありますか?

帰りたい 帰りたい

消費税、増税と

うるさくなかった昭和に

帰りの切符はありますか?

私の切符もありますか?

もっとみる
青ブラ文学部 詩 「帰りたい場所」

青ブラ文学部 詩 「帰りたい場所」

〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜

傘も差さずに
冷たい通り雨にそぼ濡れて
飛沫くアスファルトの上で
立ち尽くしている君を見た

僕らの生きている時代は
夢を灯しても
暗く黒い風にかき消され
時に踏み付けられる

帰りたい場所は何処にある__

生きていくことに
心は迷いながら揺れている

"優しさ"を目にすることは
出来ないけれど
温かさを感じられるなら

こゝろの奥深くにしまった

もっとみる
全体ビュー50万|文学トリマーと帰りたい場所。

全体ビュー50万|文学トリマーと帰りたい場所。

文章を読んで「空白」を埋めなさい

問題を解くたびに
私はいつも心が重くなります

書くことでも
描くことでもない

埋めることはまるで
空白の死を意味しているみたい

無垢な空白を
埋葬しているような

悲しい気持ちになります

進路を決める時期が迫っていても

私は答えを探しつづけました

空白を埋めない
私だけの色を

就職か
進学か

2択じゃない
未来の選択肢を探し求めて

文学トリマー

もっとみる
【詩】帰りたい場所〜青ブラ文学部〜

【詩】帰りたい場所〜青ブラ文学部〜

夕暮れの街角で
いつだって思ってた

帰りたい
帰りたいって
帰りたい場所ってどこだろう

ずっとずっと考えてきた
でも
ずっとずっとわからない

本当に欲しいものが何なのか
自分なのにわからない
自分だからわからない

もしもあなたが
帰っておいでと言ってくれたら
それが帰りたい場所なのだろうか

だけど
そんなあなたが誰なのか
やっぱりそれもわからないまま

漠然としているのに

もっとみる
「帰りたい場所」詩―青ブラ文学部企画参加作品

「帰りたい場所」詩―青ブラ文学部企画参加作品

くだものみせに みかんが 
黄金色の顔を
並べる季節が 巡ってくると
海の見える 段々畑の
みかん畑に 帰りたくなる

子どもの頃 バアバと
一緒に みかんをもいだ畑だ
日差しの シャワーの中で
みかんは お日様色に化粧してる

バアバが みかんを剥くと
パァーッと しぶきが
息のように 広がる
口に入れると
甘づっぱさが たまらない

蒼い海風を 頬にうけて
バアバと 遠くの島影や
小さな船が立

もっとみる

【詩】君に届かない

すぐそばで
見つめあえる距離にいて

そっと手を伸ばせば
触れ合える距離にいて

おはようと言ったら
聞こえる距離にいたのに

君には
私の話が
退屈な教訓話か
もしかしたら、
くだらない自慢話に
聞こえていたようだ

えらいね

すごいね

さすがだね

くりかえし
くりかえし
くりかえし

君はそう言った

そんな返事聞きたくないよ
って
言えばよかったのかな

いつしか目も合わせなくなって

もっとみる
青ブラ文学部 詩「君に届かない」

青ブラ文学部 詩「君に届かない」

〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜

記憶の海の底深く
過去から来た波が静かに寄せて
無数の砂の粒が時間を刻んでいる

遠くに帆を張る船を
夜空に燦ざめく星々が導き
光の航路を描いている

人は皆__
愛と喜び 悲しみと別れを繰り返し
潮騒のように心に打ち寄せて
すべては交差していく

ずっと思い出せないでいた
記憶の海の奥底深くへと
この手を伸ばしても
未だに君に届かないでいる

もっとみる
君に届かない

君に届かない

人は誰しも
運命という
与えられた時間の中で
さまざまな決断を
繰り返していく

その決断は
今 決定したことのようで
そうではなく

実はその前や
もっと前や
ずっと前の決断と
つながっていて

偶然の選択のようで
必然的にそこにあった
分かれ道なのかもしれない

君と出会ったことは
僕にとって
運命だったのだと思う

君の奏でる旋律が
哀しみで満ちたものだったから
僕は気付いたのかもしれない

もっとみる
「君に届かない」詩―青ブラ文学部企画参加作品

「君に届かない」詩―青ブラ文学部企画参加作品

おばあちゃんは 
口数 少なく
常に 手を動かして
仕事をしていた

ボクを とても可愛がってくれ
お腹が減ったというと
シワシワの手で 
塩むすびを 作ってくれる

友達に いじめられて
泣いて 帰ってくると
「いっぱい 泣きんさい
敗けるが 勝ちだわな」と
ザラザラした手で
涙を 拭ってくれた

「坊やはxx家の総領じゃけん
立派な人に おなりんさいよ」と
口癖のように 言い続けた

裏山の 

もっとみる
【 詩 】心は檸檬

【 詩 】心は檸檬

君に届かない

誰にも届かない

何処にも届かない

ただ五月の風の中を

とれたクラゲの足のように

流れている黄色い糸

当たるとぴりぴり痛い糸

心の檸檬を絞って出来た糸

漂っていたらいつか花の下の

蜂蜜の水たまりに落ちるといいな

それか紅茶のカップに入れて

自分で飲みほそう

山根あきらさんの企画に参加します