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青ブラ文学部・オススメ記事

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オススメの記事の紹介したり、個人企画への応募作品を収録します。 たくさんの方に読んで頂きたいと思った記事のまとめ。
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2024年1月の記事一覧

【青ブラ文学部 / #港】みなとまちphoto 

【青ブラ文学部 / #港】みなとまちphoto 

山根様 

わたくし、港町に暮らしております(^^)

ごちゃっとした海辺の工場群に、ささやか~な夜景。人工物と自然のまざった風景が好きです。
小牧部長のようなセンスがあればもっと味のある写真を撮れるのですが。

短編小説:港を眺める犬

短編小説:港を眺める犬

 普段は田舎で暮らしているから、都会に出るとそれだけで疲れてしまう。
 行き慣れない都会での用事を終えた私は、寄り道もせず駅に向かった。その途中で大きなホール(所謂大規模な市民ホールというところだろうか)の前を通りかかったのだが、歩道に面した掲示板には、近々行われる芝居や演奏会のポスターがずらりと並んでいた。
 いつもなら気にも留めないはずなのに、一枚のポスターが、はっと目を引いた。
 そこに、君

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世界の船

暗い港に電気を消して休んでる船が何隻か
あそこを出る前十二時頃だったから、
今は一時前後くらいだろう
船着場にただ突っ立って風と共に波を待つ
私の他に数人やってきて、
一緒に黒い波を待つ
海からふっと船が現れる
どこかの名作映画で見たような光景で、
それよりは小さな船だけど明るい
半透明の数人が降りようとしているのが見える
やがて数分かけてゆっくり近づいた船から、
半透明のそれが降りてきて足を得る

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「短編小説」港が見える丘公園#青ブラ文芸部

「短編小説」港が見える丘公園#青ブラ文芸部

主人の好きだった歌を思い出して書きました。
よろしかったら、ご視聴しながらお読みください。

「港が見える丘公園」

「コロッケ弁当ください」
「はーい」
あの頃、君は坂の下にある小さな弁当屋さんに勤めていた。いつも明るい笑顔の君に惹かれて僕はいつしか毎日のように通うようになっていた。
その頃、私立大学の法学部に通っていた僕は親の仕送りが少なくて、いつもピーピーしていたから注文するのは決まって一番

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港のマリー 青ブラ文学部

港のマリー 青ブラ文学部

港のマリーと噂されたのは昔の事。そのことを知っているダチももういない。
「港々に女がいてさ」そう言ってたアイツもどこかの海で藻屑になっているんだろうよ。私に待っていてくれと言っていたのも、嘘か誠かもわからない。いい加減な男だったのさ。

私は歳を重ねた。この港のあるこの街を出ることも無いままに、あっという間に過ぎていく時をただ眺めていただけ。

最近、早朝の港を毎朝歩く。昔の思い出をひとつひとつ捨

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いらない小説のあらすじを書いてみた

いらない小説のあらすじを書いてみた

こういう小説はいらない…ももまろの首を絞める

私立なんちゃら学園、才色兼備・ももまろが
廊下を歩けば薔薇が舞う
雑魚を阻止するイケメン三銃士と大名行列
ももまろに嫉妬する、ブス3人組からのイジメ

……ここまで登場人物が把握できない人数……
……描写が続き、本題へ入るまでが長い……

私立なんちゃら学園では不穏な事故や事件が続く
やがて
不穏はももまろへも降りかかり鬱病と診断される
自己憐憫に陥

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岸壁の向こう側

岸壁の向こう側

富岩運河のそば

母の生家は目と鼻の先に港がある

港にはよくロシア船が止まっている

長い休みなると祖父母のもとへ遊びにゆく私

母の実家は酒屋さん
時々配達の車の助手席に乗せてもらう
子どもにはちょっと楽しいドライブだった

小学校低学年のころ
祖父母の家のそば
友だちと遊んでいたところ
ロシア船籍の船の上から船員さんに
船と岸壁をつなぐスロープを登っておいでと誘われる

わたしたちはホイホイ

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みえない空中の港【青ブラ文学部】

みえない空中の港【青ブラ文学部】

「ねえママ 、本棚の横に 港を作ってもいい?」
港 ?私はびっくりして小1の娘を見た。
娘はとても真面目な顔をしている。手に持った本の「港とは 」と書かれたページを開いている。
「港っていうのはね。 船から人や物を安全におろしたり積んだり、船を休めたり、強い波や風から船を守る防波堤があったり、そんな機能がなくてはならないんだって。私は宙を飛んでいる 見えない人たちの見えない船のために港を作ってって

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*お題・『港(湊)』・#青ブラ文学部

*お題・『港(湊)』・#青ブラ文学部

『ご乗車ありがとうございます』って
まるで、マンガの主人公がサラッと
言うセリフみたいに
思ったより、だいぶん深々とおじきをして
湊くんが助手席に案内してくれた。

『あっ、この笑顔』って
私は相変わらず、いちいちトキメク。

助手席から眺める横顔は
もう他の誰のモノなんだけど。

持久走大会の前に、校庭に並んで
大会の説明を先生がしてて
後ろのほうで
ワチャワチャとガヤガヤと…
あっ、あの時の湊

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京都タワー  山根さんの企画

京都タワー  山根さんの企画

京都駅の北側には灯台がある。
もちろん本物の灯台ではない。内陸部の京都市に灯台は必要ない。

おそらく60年前の創建当時は京都市で、いや京都府下で一番高い建造物だったに違いない。今の正確なところは把握していないが、十傑には数えられるだろう。

この京都タワーは灯台に準えて建てられたそうだ。私には和蠟燭の方がぴったりくるのだが。
京都駅を港に見立て、あまねく観光客を招く灯りとすることが狙いだろう

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伏見港

伏見港

 港と聞いて一番最初に頭に浮かんだのは、今は死語かもしれない「マドロス」という言葉だった。
 セーラー服でパイプを咥えた姿が思い浮かぶ。埠頭の出っ張りに片足を乗せてカッコつけてる姿も思い浮かぶ。港々に女がいるというイメージもあるが、そのような華やかな生活をしているマドロスは、きっといたとしてもごく一部だろう。

 で、これ以降の話はマドロスとは何の関係もない。

 私の住む京都市には海がない。だか

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港にまつわるエトセトラ

港にまつわるエトセトラ

ん? どこかで聞いたようなタイトルですが?

小さいことは気にしないっ♫

ん? これもどこかで……🤔

「港」と聞いて私が思い浮かべるのは、小学校1年生から人生の多くを過ごした横浜です。

横浜で子ども時代を過ごした人はアメリカンスクールや朝鮮学校に通った子を除いて、皆、「横浜市歌」が歌えます。
曲中に「港」というワードももちろん出ます。

著作権的にどうなのか分からないので、市のページを貼る

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詩 | ん...なんだろうな

詩 | ん...なんだろうな

こんな人だと思わなかったと
あとになって言われるのは嫌だから
あったことはあったこととして
あなたに伝えておきたかった

わたしのことを軽蔑したでしょうね
わたしのことをホントに好きならば
あなたを傷つけたかもしれませんね
でもやっぱり伝えておきたかった

あなたに認めてほしいとか
知っておいてほしいとか
理解してほしいとか
ん…なんだろうな

そうね 言わなければ
自分以外には知る人もいないし

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