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2023年8月の記事一覧
短編 | ゴリラーマン🦍
「文化祭ってさ、なんか人寄せパンダ🐼的な『出し物』がないとね」
「人寄せパンダ🐼って?」
「客寄せパンダ🐼とも言う」
「パンダ🐼になるの?」
「違うよ。パンダ🐼みたいにお客さんを引き付けるような何かっていうこと」
「だよね。男がパンダ🐼の格好をしたってダサイだけだもんね(笑)(笑)(笑)」
「そりゃあ、そうさ。パンダ🐼はパンダ🐼。孔雀や鳩や、ましてや女にはなれない🎵」
交わることはなかったけれど。
#青ブラ文学部 企画 「習作」のための課題 #始まらずに終わった恋 に参加(チャレンジ)します。
他愛もない、どこにでもある思い出を綴ろうと思う。
時は1980年代後半、世の中がバブルに沸き、女性がバレンタイン商戦に我先にと躍らされていた時のことになる。
私はその熱狂の外側で、地道に進物洋菓子の店員をしていた。サービス業種は人様がお休みの時が一番の稼ぎ時である。当時20代で貯蓄も少なく、とにかく
A Short Story / Peco-chan (translated by myself with no help of AI)
"Peco-chan"
How many times I visited her I am not quite sure. It was when I was in the third year of kindergarten that I met her for the first time. I visited her till the end of the first semester o
#始まらずに終わった恋 | 推しだった先生
中学生の頃、好きな先生がいた。ただ「ガチ恋」という訳ではない。その先生は結婚されていたし。今で言う「推し」という表現がぴったりハマる。ここではT先生と書こうと思う。
先生は「歴史・公民」の授業を担当されていた。T先生のユーモアを交えた解説が面白くて、毎週の授業が楽しみだった。テスト勉強の際も「T先生に褒められるぞ!」というモチベが加わり、他の科目よりも断然気合が入った。
休み時間。「同担
百日紅(さるすべり)。
昨日出先で歩いていた時、街路樹の百日紅が目に入った。
街路樹には、濃淡のあるピンク・赤・白の満開の百日紅がたくさん並んでいた。
『〝木肌がツルツルしていて木登りが得意な猿も滑って落ちそうだ〟ということから百日紅って言うんだよ』と、一昨年亡くなった祖母が小さかった私に教えてくれたのを思い出した。
訳ありの家庭で生まれた私は、必然的におばあちゃん子となった。私を育ててくれたのは母よりも祖母だった
スピーチ 【青ブラ文学部】
サチ。どこ行っちゃったのよ。
タカシ、アイラって女と結婚するんだよ。
許せる?このままでいいの?
あんたが良くても私は許さない。
私、あんたの代わりに二人を終わらせてやるから…。
・・・
「それでは、友人を代表して、ゆうこさんよりお祝いのスピーチをいただきます」
タカシさん、アイラさん、ご結婚おめでとうございます。
アイラさんとは昨年春、料理教室で出会いました。
私たちはすぐに仲良くなりまし
【掌編】『出さない手紙』
お元気ですか。僕は、まあまあ元気です。
人間、嫌なこと、思い出したくないことは自然と忘れるようにできているらしいです。それはどうも本当らしいというのを今、実感しています。なぜなら、君から別れを告げられたあの日あの時の記憶は、ほとんど無くなっているからです。
断片的に残る記憶は、ほとんど降りたことの無い馴染みの薄い駅に呼び出されたこと。悲しいほど無表情で淡々と話す君のこと。帰りの切符を一人
短編 | ペコちゃん
「ペコちゃん」
僕は何度この名前を口にしたことだろう。幼稚園の年長の頃に出会ってから小学1年生の1学期までだから、ちょうど1年くらいの付き合いだった。けれども、たぶん何千回も「ペコちゃん」と呼び掛けたはずだ。
学校から帰ってくると、自分の家に帰るよりも前に「おばさ~ん、ペコちゃんは?」と伊藤さんのおうちに立ち寄るのが僕の日課だった。
ペコちゃんは、伊藤のおばさんが飼っていたダックスフン
SS 父からの贈り物 【言いそびれた『ありがとう』】#青ブラ文学部
父が死んで言えない言葉がある。
父は厳格だ。ルールに厳しい父は、私を何かと束縛した。勉強しろ、言うことを聞け、黙れ。ロボットか人形のように私は操作される。時には優しく、厳しい事もある。いつも最後は
「愛している」
愛しているのは判る、母が死んで私だけが残った。母の分まで私を愛した。愛して、私をやさしく抱きしめる、嫌がったり反抗したりするのは厳禁だ。私はされるがままになる。
「愛してい
【#青ブラ文学部】SS"元気にしているかな"
元気にしているかな
私が大学一年生の春
初めてアルバイトした時に出逢った彼
何となく応募して面接に行った時
彼は品出しの最中だった
私は緊張しながら声をかけた
その時、振り向いた彼の姿
今まで、色んな恋をしていたけれど
こんなにカッコイイ人を
私は出逢った事がなかった
彼は見るからに海外の人だった
「あの、面接をしに……」
ドキドキしながらそう言うと
彼は「ちょっと待ってください」と
非常に流暢な
青ブラ文学部企画 ✒️| 「習作」のための課題(9/3まで)
なにか書きたいのだけれども、テーマが思い浮かばないと、創作しにくいということがあります。
なにも思い浮かばないときは、なにも書かなくてもいいという考え方もありますが、なにも書かない日がつづくと、いざ書きたいことが見つかっても、うまく書き出せなくなることがあります。
そこで、この記事では、創作のテーマをいくつか提案してみたいと思います。
| 8つの課題 |
次に挙げる8つのタイトルの