8/29 地図①

この間、地図を2つ買いました。

1つ目はもうそれはそれは大きな地図で50年ほど前の東京近郊図が描かれた1枚なのですが、本当にとにかくデカくて、1度広げてそれをまた何度も何度も畳んで片付けている間で理論上おれは何回月に行けるんだと毎回頭がおかしくなっています。

ただこの地図は無意味に大きいだけでなく実はちゃんと手の込んだ代物で、近づいてよくよく見てみると有名無名含めた数々の地名が所狭しと刻まれています。50年モノの古地図ということでそれなりのプレミアがつくようなポテンシャルはあると思うのですが、東京の大動脈である中央・総武線に沿ってびりびりに破かれており、その功績が大きく評価されたのか特大のディスカウントを食らって激安価格の1000円で買うことが出来ました。

破けているといえども別にテープで止めれば問題なく使える上に、最悪地図としての機能に目をつぶっても公園に持って行けばレジャーシートとして公園でお弁当食べる時とかにも全然使えるので、その点を加味すると総合的に見てかなりいい買い物をしたと言えます。

紙地図は都会の狭さを一目で確認できてさらに場所の距離と位置関係もいっぺんに把握できるので、自分にとって楽しい部分がたくさんあります。思いついたメモや行った感想などがすぐに書き込み出来る点もかなり良い。(飯田橋←2度と行くか など)

地図に載っている地名を連続で眺めていると、その土地ごとの思い出も連続で再生されていきます。この地図を買った神保町から少し南に目をやると、エレカシのライブで家の鍵を落とすほどはしゃいだ日本武道館がある九段下が見え、そこから少し西にたどっていくと、降りるとき毎回駅の北口と南口を間違えてしまう中野、さらに行くと、自宅からそこそこ遠いのに「格好良さそうだから」の理由だけでバイトしに通ったけど結局遠すぎてすぐ辞めた高円寺、そこから更に南へ目をやると、去年のクリスマスに女性と映画を観に行ったものの観終わり次第速攻で現地解散を食らった下北沢へと続いていきます。

些細な思い出だとしても、巨大な地図にびっしり詰まった沢山の地名を見て、その一つ一つ全てから思い出のビデオが湧き上がったらそれはなんだか楽しいし、どこに居てもその土地ごとの思い入れがあるようになれば東京に対する愛着も必然的に増していく気がします。色んな場所に赴いて自分だけの思い出を集める事に加え、それをまとめて空間的にも思い出せるオリジナルの地図を持つ事は自分にとってはなんだかロマンの溢れるらしくない行いな気がします。東京の全部に行くなんて無謀だと鼻で笑ってる人に是非地図を買ってみてもらって、東京都がかなり小さい点、思ったより変な形をしている点、西東京ってもはや必要が無い点などを確認していただけると幸いです。

もう1枚の地図のことはまた今度書きます。

おしまい。

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